はなさかじいさん(会社名:仮名)の持ってるスタジオというかビルというか。
撮影場所は、大体、そこで行われる。
そのスタジオには檻もあった。
その中に女優さんを入れてパッケージ撮影はしていたかな。
このはなさかじいさんから頂いた仕事では、本番の撮影に私が入ることはまずない。
メイク直しも休憩中に行う。
大体、絡みあってるんだからメイクなんて次第に取れていくし。
絡み合った後は、お風呂に入るしね。
ある日の撮影では、妊娠初期の女優さんもいた。
むっすとした何処かつまらなそうな子だった。
早朝、寒い季節の中迎えの車がくるまでたばこをすっていたなぁ。
冷めたような、喜怒哀楽の薄い子だった。
妊娠していてもしなくてはいけない事情があるのかないのか。
女優さん達は大体が自分より若い子が多かった。
彼氏の借金返済でこの仕事してるという子もいた。
彼氏の借金なのに。この子が身体を売るのか。。。
そこにいちいち揺さぶられては仕事にはならないので
女優の子の思いを私は「うんうん、そうなんだぁ」と聞いてあげることしかできない。
撮影頑張ってね。頑張ったね。メイクさんとしてそのフォローをする。
そうかぁ。
その頃私はちゃんと、相手の思いを聞くということを自然に出来ていたんだなぁ。
と今再確認した。
そう言えば、女優さんにこんなこと言われた。
「メイクさんで、ちゃんとメイクしてる人初めて見ました。」
ほかのメイクさんと会うことがないから知らなかったけど。
人を綺麗にする職業についてるので
私が綺麗にしてないでどうするよ。
だから、朝がどんなに早かろうが私はメイクしていきました。
裏方でも、自分のきれいに保つ心は常にありました。😊