刀剣乱舞歌舞伎行って参りました!

松也座長の主演初演出、ゲームの世界と歌舞伎の融合!
演舞場らしい盆回りを駆使した一大スペクタクルに仕上がってて良かったじゃないの!

驚かせ笑わせ泣かせる、たぶん5月の猿之助陰陽師を随分パク…参考にしたんじゃないかとあちこちで気付く古参ごめんだが、良くやった!と褒めるしかない。

菊之丞さんの助けが大きいよね。

特殊演出に物凄く金が掛かってるから、主演格な三人がものすごい二役!
若手じゃなきゃムリですこんなの!

それが今回は大当たり。
これが歌舞伎の普通と思われたらマズイ

右近と鷹之資が大活躍なのも嬉しいよ。←六代目菊五郎と富十郎さんの遺伝子どちらも半端ない

カテコありの撮影オッケー拡散希望は演舞場初じゃないかな?さすがゲーム原作、これも新しい流れになるね。

で、一番今回感動したのが鳴り物さん達。

いわゆる和楽器バンド?いつもの浄瑠璃さんじゃなく、こちらも若い和楽器演奏者さんたちの英気溢れる演奏だった。

ドレミ調弦したお琴って、もしかして無敵じゃないのかな!

しかも生の響きを届けるのにわざわざ弦の面を客席へ向けて立てて、覆いかぶさって演奏してる!頭に血が昇りそう!凄かった。。

琵琶のソロ演奏も圧巻。

良く太棹で歌舞伎の途中に青い幕前でソロで豪快に演奏することを大薩摩と言うんだけど、それを女性で琵琶で堂々と聴かせ、刀剣たちの哀しみを見事に表現したよ!

和楽器が凄すぎて、宗近(刀)と義輝(持ち主)の一騎打ちのクライマックスを見逃しそうだった!

アニメゲーム原作を侮ることなかれ、若い大衆が求めるものを舞台に掛けるのはエンタメの基本なんだな

と、ここからは余談ですが

今回、松竹の抑えているドセン前方チケットを頂けた訳だけど、刀剣乱舞ゲームサイトから最速先行で高い手数料払って抑えた若い子ちゃんたちが、前方だけどサイドのむしろ後ろより見にくい席を割り振られてしまって大騒ぎになったんだよね。

古い劇場のチケ配システム(松竹会員優遇)を知らなかったとはいえ本当にすまねぇ、、な気持ちになった。

でも若いって素晴らしい!あんなに炎上したのにいざ舞台が始まって素晴らしかったら、そんな事どうでも良い、となってホッとした。

年配が気を揉むまでもなく、新しい世界は進んで行くよ!
宝塚は演者を育てるだけじゃなく、脚本家演出家を新卒採用で1から育てる日本の唯一の劇団です。

しかもそれを観るのは観劇歴ほぼ人生と同じくらいの猛者ばかり。

大変なんだけど実際、何人もの新進気鋭の演出家を外部排出している。
最近では植田景子とかね、劇団がわざわざヨーロッパに留学させて育てて、今は外部で大活躍!

まぁ、ずっと居てくれないのも困るんだけど、帰ってきてたまに演出してくれるんで充分ですハイ。

で、昨日は横浜のKAATで見てきた「海辺のストルーエンセ」も19年デビューの新人演出家、指田珠子先生の作品

もうね、導入の場面からこりゃエリザ?ベル薔薇?ワカリヤスー!
中盤にはなんとエアテニス?!レーザー光線までは使ってなかったけど間違いなくスパンスパンの球音使ってコスチュームものに無理やりテニプリ突っ込んで来てる爆

若い演出家はもうすでに物心付いた子供の時からテニプリ2.5舞台があり、帝劇はミュージカル全盛期。

もう、観てきたもんをぶっこみ、イケメン眼鏡にラケット萌を炸裂させるその素直さイイゾイイゾ!←もしかしなくても手塚ファンだな!

どうせなら白衣もくれたら良かったのに←欲しがりちゃんには油断せずにイこう!

古参観客には観てきたものを透けて観る楽しみまであるなんて。

宝塚は育成ゲームと言われるけれど、それは演出家にも言える凄い世界ですよ。

場面展開はスピード感見事で歌も歌詞も良い。

テーマもカワイイ「それは恋の病」から「新しい自由で平等な時代への挑戦」も今の世情に合ってる。

白兎とライオン(虎)の対比とか、大河かどっかで観たようなキーワードも素直に使っとるワハハ

タイトルの「海辺の…」もそりゃ横浜だし、ワハハ

そしてアンニュイなセピア色の海岸線でラストは虚しく「貴方は何者?」と観客の人生にまで迫る壮大な所へとグイグイと持ってく手腕恐るべし。

トップと娘役の恋や当て書きなんかのお約束をクリアしつつ、言いたいことを全部言う宝塚座付き作家の正統派の誕生に拍手を贈りましょう。


周りのイケメン賛美をむしろ嫌がっていた二番手、朝美絢がむしろ吹っ切れてその美を見せ付けるまでに進化した別箱主演を成功させたのはマジ凄いよ。

とはいえまぁ、まだ若いし言葉のチョイスがね。
「恐悦至極に思います」←存じますじゃないのそこ!他にも色々。。

日本語は新しくなっていく、若い子がそっちのほうが今はしっくりくるってことなんだね。。

見守って育てるよ。うん。

八月納涼大歌舞伎の新・水滸伝での主演は猿之助の代演にも関わらず、とてつもない当て書きのような出来だった。

しかも二列目ドセンなんて2メートル先に生で隼人!まさに隼人にドボンの沼り席じゃないの!これはもう運命!

BS時代劇大富豪同心、卯之吉の気配の欠片すらない、舞台の真ん中の隼人は男臭さを纏って悪党のマントを翻し、竜の頭に乗り(宙乗り相勤め申し候)天翔ける漢だった!!

ハイ!私の中で「永遠の二枚目」が音を立ててグァーンと入れ替わりましたよ!←ニザ様はいま静かに二枚目の殿堂に入られました

17歳でお練りの列の最終で前髪下ろして下向いて歩いてた可愛い男の子の隼人はもう居ない。

インタビューで「これから挑戦したいお役は?」と聞かれ

「仁左衛門の伯父様がおやりになった役を全て、それに尽きます」と堂々と答えたのには全員が度肝を抜かれた。

目標を最高の位置にロックオンした男はもう迷うこともないんだな!

顔良し声良し姿良し、の三拍子(の素質)が揃ってこそこれが言える、確かに今は隼人の他にこれを言える歌舞伎役者は居ない。誰も文句が言えないってこと。

ニザ様だって二十代はヒョロッヒョロの呑気な三男坊で、仁左衛門にさせられるなんて全く思って無かったんだから、隼人は覚悟が違う、凄いよもう。

テレビでもガン良し、な映えるところはすでにニザ様の昔のTV時代劇出演のそれを超える、さすが萬屋、先の錦之助の血もあるね。

猿◯助の事件は、確かに悲しいけれど「三代目から託された大きな仕事を果たし、そしてその役目は立派に果たし終わったのだ」とも言える

(その事に関しては)心からありがとう、と思うわ。

スーパー歌舞伎をやり続けワンピースで若手を育てて大成功!大御所が出られないコロナ禍の歌舞伎座に毎月出続けチケットを売りまくった偉業は誰も真似できない金字塔だ。

そしてその仕事の最後、居場所を空けたからそこ、育てた種たちがこうして羽ばたくのを観ることになる不思議。

ここまでは契約で決まっていた舞台だから良かったけど、来年からは澤瀉屋の屋台船がどんな荒波を受けての航海になるのか。

そこにリンクするような、一丸となっての今回の水滸伝、梁山泊の一味の活躍がいちいち胸を打つ。
横内謙介の演出にシテヤラれる号泣!不安じゃない、嬉涙だよ!

ラストの宙乗りは途中、乗りこなすのにガガーっと竜をいなすとこがあるんだけど、前日公演でハリキリ過ぎて竜の尻尾が故障したみたい。

チョイと短い尾の竜に乗った「二枚目の看板を背負う覚悟」が悠々と夜空に消えて行った