永冬生活…終結 | 腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

腹回り鏡餅に浮輪ネガポジ部屋

光と闇は表裏一体。
2017年末に 脳梗塞で倒れ 糖尿病も併発、軽い右側麻痺、言葉がたどたどしい。
LDH系、特に三代目JSB、特に登坂広臣(臣ちゃ)好き♡♡♡
斎藤工(工ちゃん)好き♡♡♡
《いいね》は生存確認、内容に関わらずしてます。
(記事に無関係、無神経な※ 無言削除)

車の中の制服には名前が刺繍されており、それがまた、見事に読みとれた。
その名前の人が働いているかを聞いてみる。

指し示された人は、間違いなくあの男だった。

呼び出してもらい店外で話しをする。
相手の男はもちろん、高飛車な態度だった。

ダーリン相手に命知らずな奴だ(笑)。

そんな奴に、ダーリンはとっても丁寧な言葉で話しをしていた。
とっても丁寧な言葉で。

【闘い】慣れている人なら、動物的鋭い勘でそれがかえって恐ろしい、と気付く筈だが、ヤツは気付かなかった。

全く。

これっぽっちも。

丁寧な言葉で話し続けるダーリンに対し調子づき、ますます横柄な態度をとる。
お馬鹿な彼は、タメ口で私が悪いとまくし立てる。

クワッ!!

ダーリンの目が大きく見開かれた。

『おたくさー、自分のやったこと解って言ってるんですかっ。ウチのやつが直進してた所へ、おたくが横切った訳ですよねー。』

あくまでも言葉は丁寧っぽく、ただ、そこに凄みが加わる。

一瞬状況が飲み込めなかった様子の相手の目から、みるみる闘志が消えてゆくのがわかった。
形勢逆転である。

『だいたいおたく、誰と喋ってるんですかねぇ?明らかに僕の方が年上ですよねっ。その僕が丁寧に話しているのに、その言葉遣いはおかしくないですかねっ。』

ダーリンが【僕】って言ってるっ(笑)。

いや、笑い事じゃないな。
それだけ怒りを抑えている証拠なのだから。

相手は慌てて言葉遣いを丁寧にする。
彼の出来る範囲で。

その場で警察と保険屋に連絡。
派遣会社と会社にはもう、自宅で連絡をしてあった。

今回の警察官はとても優しかった。
ダーリンの時とは大違いである(苦笑;)。
明らかに相手側に過失があるから…ということもあるかもしれないが。

よくよく話しを聞いてみると…

相手は出勤の為に急いでおり、私がぶつかるまで私に気付かなかったらしいのだ。
私を追い越して、それから私の前を横切ったのに、だ。

私は後方から来た彼をミラーで確認していた。
それどころか私の走行していた車線に、左側のT字路から進入してきたのも見ていた。
これは警察の事情聴取で相手が言ったことと一致した。

しかも相手は最初【私に気付いていた】と嘘の証言をしていた。

しかし警察もそこはプロである。
彼の証言には話しをする度に変わる矛盾点などがあり、それを問いただすうちに、私に気付いていなかったことを白状したらしい。

お粗末な話しである。

それが逆に、グッと私の証言の信頼度を上げることになった訳だが。

病院で検査を受けると、全治2週間だった。
あんなコントばりのひっくり返り方をしたのに、私の体にはヒビもはいっていなかった。
よほど丈夫なのか。
それとも、目に見えぬ大いなる力に護っていただいたのか。

湿布と塗り薬、痛み止めを出され、暫くリハビリに通わねばならなくなった。

このリハビリ。
これがまた重要で。

リハビリに通うと【1回につき、いくら】が支給される仕組みになっていた。
つまり通えば通うほどお金が多く貰える訳だ。

よく、事故にあった後大したこともなさそうなのに、【痛い】と言い続ける人の気持ちが解った気がする。

警察の方も私の過失はない、という判断。

怪我も大したことがない。

また2~3日で仕事に行くか…と思ったりしていた。

ところが。

翌日。

((えっ。何これっ?動けないっ。))

体が動かなかった。
なんとか起きあがったものの、体中に鈍痛が散らばっていた。

確かに前日の夕方ぐらいには痛みはあった。

そりゃバナナの皮で仰向けに見事につるんとすっころんだ感じだった(くどい?)ので、尾てい骨らへんは痛かった。
しかしそんなに酷くなるとは思ってもいなかった。

それも痛かったのは尾てい骨のみならず。
どうやったらこんな所が痛くなるのか、と、呆れるほど予想外の所達が痛かった。

とてもじゃないが仕事なんて無理だ。

結局。
この日は仕事どころか、病院へ行くことも断念してしまった。


さて。
困ったのは、その仕事である。

この月末に辞める予定だった仕事も、残すところあと1週間ほどだった。
本当にあとわずかだった。

しかしこの調子では、2~3日で仕事に復帰出来るかどうか怪しいもんだった。
それにまた、あとから違う部分が痛み出すことも考えられた。

派遣会社の担当者と相談した結果、もうこのまま辞めた方が良いんじゃないか、という結論に達した。
今、中途半端に無理をして、また後々治りが悪くなってもいけないから、と。

((やったっ!もぉあの会社に行かなくて良いんだっ!))

本当に心の底から嬉しかった。

でもこれで【最後に洗いざらいぶちまける】という、密かな計画は実行できなくなってしまった。
ある程度治ってから、挨拶を兼ねて行くことも考えたが、それは止めておくことにした。

想定外の出来事とはいえ、こんな絶妙のタイミングで事故に遭うなんて…

なんだか【誰か】に
【そんなことはしてはいけない。そんなことをしても自分のレベルを下げるだけだ。】
と言われた気がした。
私がそんなことを言わないように、言えないようにされた、と感じたのだ。

だから結局、派遣先へは何も言わずに終わってしまった。

思えば…この会社に勤め始めて丸2年。
まさかこんな幕切れになるとは。

前の居酒屋でも色々あったが、ここでも本当に様々なことを学ばされた。
楽しいこともあったが、辛いことや、腹立たしいことが、本当に山のようにあった。

でも…

最後にぶちまけないで良かったのかもしれない…。