一昨日の夕方、日本テレビで放映された詐欺師の特集見ましたか??
二年くらい前から日本テレビが追っていたネット通販の詐欺師が捕まったというものでした。
静岡県内などを点々としていた男は、主に一万円程度の高級食料品をネット通販で購入して生活していました。逮捕されるまでに800点くらいでしょうかね。
そして督促状が来ようが、電話が来ようが金は払わない。テレビで男を見る限り「いいもの食べてるなー」っというくらい太ってました。
被害者は全国各地にいたんですが、この男はあえて遠方の業者に注文していたんですね。そのため、業者もわざわざ交通費をかけて金を回収にいっても赤字になってしまうということで泣き寝入り状態でした。
日本テレビでは被害者からの訴えに基づいて犯人の居住先を割出し、直接、被害者の会の代表の男性と突撃取材しました。
男は当初はシラを切ってましたが、詐欺行為であることを認め、一緒に地元の警察に出頭したわけです。
それが二年ほど前でしたかね。
実はその後も男は逮捕されず、居場所を点々と変えて半年後には再び詐欺を復活させました。
つまり警察に出頭した後も犯行を重ねていたわけです。
そして一年前くらいにまた突撃取材を受け、再び警察に出頭。
しかし、このときも逮捕されず、野放し状態で新たな被害者が増えていたんですね。
おそらくテレビの視聴者は「なぜ逮捕できずに野放し状態だったのか?警察は何をしていたんだ?」と思われたはずです。
警察が認知した後も被害者が増えてるというのは警察の怠慢だと思われても仕方ないですよね。
そこで解説しましょう。
まず逮捕が遅れた理由については
〇一件あたりの被害額が少なく、被害者が全国にいたため、事件全体の把握に時間がかかった。
〇犯人が居場所を点々と変えていたのでどこの警察署が主体となって捜査にあたるのか調整が遅れた可能性がある。
〇事件の規模が小さい(総額でも数百万円程度では規模が小さい部類に入る。よくある詐欺事件。)ので本部が入らず、警察署に処理を任せていた可能性があり、捜査が遅れた可能性がある。(通常、マスコミが注目したり、社会的犯行の大きい事件は本部が主導して処理するのだが。署で処理したとしたら2人程度の捜査員が日頃の事件を処理しながら捜査するので相当時間がかかる。)
※また実際のところは本部の捜査員が応援で入っていたとしたら処理に時間がかかりすぎである。
また、詐欺が復活した理由については
〇最初に警察に出頭した段階で犯人から「これ以上詐欺行為をしない」という内容の答申書なり、誓約書をとっていたとは思う。しかし、その後、犯行を再開したときに呼びつけて必要な警告なり、注意をしていないと思われる。だからやり続けたのでは?
あくまで推測ではあるが、おそらくこんな理由が思いつく。
何が言いたいかと言うと、こういった詐欺事件は処理に時間がかかるのが当たり前なんです。
ですから、逮捕まで数年かかるケースもあります。特に県内で別に大きな事件が動いているときはそちらに人をとられて後回しにされる可能性も十分あります。
しかし、警察が認知してから被害者が増えているというのはいただけないですね。
所詮、逃げることもできない小物の詐欺師ですから、いつでも捕まえることができます。もしかすると、どうせだから被害額を増やして罪を重くして長く刑務所にいれてやろうという判断があったのかもしれません。
詐欺師はムショから出てきても同じことを繰り返しますから。この男なんて腕を上げてまたやる可能性がありますよね。
まぁ内情をよく知らない私がどうこうコメントするべき立場じゃありませんがそんな感じです。
しかし事件を見たり聞いたりすると血が騒ぎますねー。やっぱり元刑事です。(笑)