そんなチームを持って監督としてひとつ悩んだことがあります。
それは「勝負と子供の成長、どちらを優先するか?」ということでした。
入ってきたばかりの低学年(実際には三年生でした。)の子供でも元々センスが良くて、六年生より上手い子供がいました。
弱小チームで六年生の数も12人程度でしたし、仮に勝ちを優先すると、六年生を出さずに低学年の子供を出したいな、という欲望にかられます。
そりゃ、監督だって勝ちたいですからね(笑)勝つ喜びを子供達にも味合わせてあげたいということもあります。
しかし、私は勝負ではなく、「子供の成長」を選びました。
なぜか?
それは、少年野球の指導者の目標は勝つことではなく、「まず子供に野球を好きになってもらうこと。そして、中学、高校でも野球を親しんで続けてもらうこと、そのために基礎体力をつけ、野球の基礎を叩き込み、礼儀や協調性を学ばせることである。」と思ったからです。
仮に六年生を試合に出さずに、ついこないだ入ったばかりの低学年を出せば試合には勝てるかもしれません。
しかし、その六年生は今までガンバッてきた成果は出せず、少年野球を終えてしまうかもしれません。
もしかすると野球をキライになってしまうかもしれませんし、中学では野球をやらないかもしれません。
目先の勝負にこだわったばかりに、一人の子供の進路を変えてしまうかもしれないのです。
低学年はこれからいくらでも成長できる機会はあります。しかし、六年生は時間がないのです。
お陰で大会ではいい成績を残すことはできませんでした。
しかし、当初上手くなかった六年生も卒業するころには見違えるように上手くなりました。
楽しそうに野球をしている姿を見るとホントに嬉しいものです。
中学では教え子全員が野球部に入ってプレーしてくれています。
野球を好きになって欲しい、その目的は達成できたと思っています。
少年野球の監督ってなかなか楽しいものですよ。
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