『モンテ・クリスト伯』『Amour de 99!! - 99年の愛-』 | MamMa Mi〜A ♡アナウンサー 青柳万美のBlog  

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大劇場宙組公演『モンテ・クリスト伯』『Amour de 99!! - 99年の愛-』を観てきました。

『巌窟王』として知られている大デュマの代表作の一つ。
子どもの頃読みましたが、すっかりストーリーを忘れてしまったなぁ。
嫉妬から陥れられた男の復讐の物語です。
2年がかりで新聞に連載された長編小説だけあり、入り組んでいて、何度も読んでやっと理解できた記憶があります。
今回の舞台では狂言廻しとして、演劇部が登場します。
もう少しこなれた位置づけだったらもっと良かった、かしら・・・ぐっと引き込まれるシーンが続くだけにもったいなく感じられました。
しかし、膨大な原作をあらすじを追うのではなく、エドモン・ダンテスの物語がきっちり描かれていたので、ストーリーテラーを置くのは必要ですね。

群衆劇と男役陣の格好良さで魅せられた前公演『銀河英雄伝説』。
今回はトップ凰稀かなめさんの表現力とパワーでひっぱった作品でした。
周りの皆さんもそれぞれの「悪」をみせてくれました。
私も「今日から君の涙を拭うのは僕の役目」って言われてみたいラブ

2部のショーのテーマは「宝塚レビュー」
基本的には60~80年代までの宝塚歌劇にとってエポックとも言えるショーの名作から名シーンを集めたものです。
ハイライトがつづくので、とにかく圧巻です。
なのでこれを演じきって、1日に2回公演もこなしているタカラジェンヌはすごい!!とも思いました。
90年代までのステージを知ってるファンには「あのショーのシーン」と思う懐かしい写真が出てきますよ。
大浦みずきさんの1ショットで、『ザ・フラッシュ』から「ダンシング・オン・ベニー・グッドマン」の写真が出てきた時に客席から声が漏れたのは、やはり宝塚歌劇にとっていかに大きな存在だったのかを表していますね。

ところで、今回のショー、予備知識があった方がもっと楽しめるので、欲を言えば、プログラムをもう少し工夫して欲しかったです。

以下は、私見に拠る勝手な解説と感想です。

高木史朗作品の『華麗なる千拍子』の寿美花代さん扮するパイナップル女王の写真は何度も目にしました。轟さん再演は見逃していたので、今回観られて嬉しかったです。
それにしても凰稀かなめさんのスタイルの抜群なこと
カッコ良くてこんな魅惑的な空気も出せて・・・羨ましすぎます。
このシーンのためにもチケット代は無駄になりませんよ~。

万博の式典演出も手がけた内海重典作品から選ばれたのは『ラ・グラナダ』。
マタドール姿の男役陣がセクシーでした。
マタドールの服装は宝塚の男役に本当に良く似合うキラキラ

鴨川清作作品からは『シャンゴ』が登場。
伝説のような作品です。
「ココナッツ・ガール」や「バナナ・ボート」はこれまでに観たことがありましたが、今回のシーンは初めてでした。
再演されたことありましたっけ!?すごく斬新です。
鬼とも言われるパディ・ストーンの振り付けって、踊る皆さんは大変だと思いますが、かっこいいですね~。

横澤英雄作品(『ザ・ショーケース』や『ザ・ゲーム』は観たことがあります)からは「祈り」というダンスシーンでした。
大浦みずきさんや日向薫さん、紫苑ゆうさんたちが若手スターだった星組で初演されています。

小原弘稔作品からは『メモアール・ド・パリ』「パッシィの館」が登場しました。
こちらは燕尾服の紳士とドレスの淑女が登場するロマンチックな大人のシーンです。
初演では大浦みずきさんが踊っています。
小原作品といえば、レコード盤上のダンスシーンも観たかったなぁ。
私は『宝塚レビュー'90』での再現で観ましたが、鏡を背景に、レコード盤をのせて回る盆の上でデュエットダンスをするというこれまたロマンチックなシーンなのです。

宝塚歌劇、来年の100周年記念のショーはどんなものになるのか、楽しみになってきました。