second night⑤ | ギイタクと時々クロネコ

ギイタクと時々クロネコ

大好きなギイタクを勝手に妄想しています。
話は全て、原作設定とは関係のないパラレルです。
お気を召さない方はご遠慮ください。

頭まで布団を被って息を殺してギイの気配を探っていると、ギイは自分のベッドに入ったようだった。

 

・・・どうしよう。

これじゃあ、ぼくが嫌がって断ったみたいだ。

そんなんじゃないのに。

 

今すぐギイのベッドに行って謝れば、続きをしてくれるだろうか。

それともこのまま別々に寝ても、明日の朝、ギイはいつものように優しい笑顔で、おはようとぼくに言ってくれるだろうか。

・・・でも、そうしたら、もう求めてもらえないかもしれない。

 

あの温もりにもう触れられないのかと思ったら、無性に悲しくなった。

一度だけでいいなんて、無理矢理自分を納得させてただけ。

本当はギイに抱きしめられたかった。

素肌で触れ合うことが心地いいなんて、ギイに会うまで知らなかった。

 

ギイの温もりを感じられたら。

強く抱きしめてもらえたら。

深くギイと繋がることができたら。

 

きっと、すごく幸せな気持ちになれる。

恋人なんだって実感できる。

 

でもそれを、ぼくが望んでもいいんだろうか。