「最短命県」返上に不可欠 | 青森県タバコ問題懇談会BLOG

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 きょう5月31日は、世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー」。喫煙は、青森県が日本一の“短命県”である原因の一つともされ、県内でも、禁煙や分煙の促進に向けた様々な動きがある。

■「路上禁止」条例を■ 市民グループ「県タバコ問題懇談会」は、県内40市町村すべてに「路上喫煙禁止条例」の制定を求める運動を展開中だ。各議会の6月定例会に間に合うよう提出を進めている請願・陳情書は、「路上喫煙はポイ捨ての原因になるだけでなく、たばこの火による子どものやけどや受動喫煙によるぜんそく、目の痛み、不快感などを引き起こす、市民の安全や健康を脅かす重大な問題だ」と指摘。〈1〉公的な場所での受動喫煙をなくすための条例を制定する〈2〉中心街や駅周辺など人通りが多い地域を路上禁煙地区に指定し、実効性を高める措置を講ずる——ことを求めている。

 同懇談会は、1998年設立の「県喫煙問題懇談会」を前身に2005年6月に発足した。医師や保健師、公務員など様々な立場の県民約60人が所属する。6月18日には八戸市内で「世界禁煙デー記念講演会」も開く予定だ。

■空気クリーン施設■ 県保健衛生課によると、00年の国勢調査などに基づく県民の平均寿命は男性75・67歳、女性83・69歳で、ともに全国最下位だった。県は様々な調査・研究の結果、平均寿命を上げるには、肥満や自殺への対策と並んで、喫煙予防の徹底が不可欠と判断し、03年度から取り組みを強化。禁煙または完全分煙対策が適正と判断した施設などを、「空気クリーン施設」として認証する制度を導入した。

 認証施設数は、試験的に始めた03年度の38件から、04年度末に421件、05年度末で891件と急増している。県は認証施設に「空気クリーン施設」「空気メジャー店」などのステッカーを交付している。同課の熊谷崇子副参事は、「吸いたくない人が吸わないですむよう受動喫煙防止に力を入れている」と話す。

■タクシーにも要望■ タクシー会社「三八五交通」(八戸市)は現在、17台の禁煙タクシーを運行している。「においを何とかしてくれ」との顧客の要望に応じて導入した。運転手の五十嵐フサ子さん(52)は、「たばこを吸わないお客様は車内のたばこのにおいに敏感。においがしなくていい、とよく言われます」。

 同社によると、禁煙車を希望する顧客は女性と高齢者を中心に多いという。
(2006年5月31日 読売新聞)