- 東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。/平凡社
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うひょっ、ひょ~。
おもしろすぎー。
Web日記のこのシリーズ、ごめんなさい、ノーマークでした。
図書館の新着棚で見つけ借りて帰ったのは、
「5」とはなってるけど、ばらばらと頁を繰ると、日記形式だし、前後関係なく読めるかなァの判断のもと。
結果は、大正解。
思わず ふきだしてしまうおもしろさ。
人前での読書は、要注意です。
タイトルの「赤いゾンビ、青いゾンビ」は、タクシーの運転手さんのお話。
赤と青や白のゾンビの違いが、私には理解できひんけど、話が弾んで、料金負けてもらったんだとか。
スゴーイ。
個人タクシーかな。
やっぱ、お人柄かなぁ。
パソコンが苦手で、ワープロで原稿書いてるってのも、なんか信じがたいけど、そのパソコンが壊れて、自然治癒を願うなんてとこが”川上わーるど”なんですな。
いや、自然治癒はないから。
でも、あったら嬉しいかも。
おそろいのコム・デ・ギャルソン(たぶん)を着ている三つ子のおばあさん(横溝正史を超えて、もはやシェークスピアだね)の乗ってくる電車。
なにげに、興味津々。
雨の日の「鴨の天下」とか、「たぬきの国勢調査」とか、「風呂桶の訪問者」なんて言葉自体が、既に「川上わーるど」してます。
某喫茶店で男子カップル?がこぞって注文する「オレンジフラッペフロート」の謎が気になるのと同じくらい「ジベルばら色ひこうしん」を大島弓子か萩尾望都のマンガの題みたいと連想するのにも、めっちゃ納得。
あとがきの、<あきらかに「この月のはつくりごとだな」とわかる時以外は、たいがい、ほんとうのことなのです。>の言葉に、思わず「嘘つき!」と突っ込んでしまいました。
いや~、ありえへんわ。
シュール過ぎる。
ホントなら、「さすが」と言うべきですね。
現実に、こんなに堂々と”川上わーるど”が出現するなんて、彼女の回りの時空が歪んでるとしか思われへん。
と、同時に、ご本人が、病気や手術や離婚をされていたのも知らなくて、びっくり。
たいへんやん。
それにしては、明るく弾けてて、ちょっと安心。
でも、痛飲しすぎじゃない?
まぁ、こんだけ時空が歪んでりゃ、飲みたくなるのもしょうがないかな。
もしも、もしもだよ。
この先、日本が、もしくは東京が壊滅ってなことになって、たまたまこの『東京日記』のみが残って(ありえへんには、ありえへんで対抗ダ)、『土左日記』やら『更級日記』みたいに古典として未来の教科書に載ったり、学者先生たちが、昔東京では……、なーんてことになったら。。。
ふふふっ、楽しいだろうなぁ。
【おまけ】
オスプレイって、ミサゴのことなのだそうです。
ホバリングできる鳥です。
なぁるほど~で、ございます。
【おまけ2】
ピーポーくんの名前の由来は、「ピープル&ポリス」だそーです。
由来があったことにも、びっくりだけど、りっぱな由来ですねー。
と言いつつ、なんだか笑う。
ためになるなぁ。
落書きのような線画のカットもかわいいし、遡って「1」まで読もうと決意。
あっ、もちろん次のが出たら、そっちもね。
いつも乗るバスで出合うという六十代男性と、金髪縦ロール四十代の超ミニ女性のカップルの行く末も、気になるもん。