東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。  川上弘美 絵/門馬則雄 | 青子の本棚

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「すぐれた作家は、高いところに小さな窓をもつその世界をわたしたちが覗きみることができるように、物語を書いてくれる。そういう作品は読者が背伸びしつつ中を覗くことを可能にしてくれる椅子のようなものだ。」  藤本和子
  ☆椅子にのぼって世界を覗こう。

東京日記5 赤いゾンビ、青いゾンビ。/平凡社

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うひょっ、ひょ~。音譜

おもしろすぎー。ラブラブ


Web日記のこのシリーズ、ごめんなさい、ノーマークでした。あせる

図書館の新着棚で見つけ借りて帰ったのは、ほんの気まぐれ。

「5」とはなってるけど、ばらばらと頁を繰ると、日記形式だし、前後関係なく読めるかなァの判断のもと。


結果は、大正解。クラッカー

思わず ふきだしてしまうおもしろさ。

人前での読書は、注意要注意です。



タイトルの「赤いゾンビ、青いゾンビ」は、タクシーの運転手さんのお話。

赤と青や白のゾンビの違いが、私には理解できひんけど、話が弾んで、料金がま口財布負けてもらったんだとか。

スゴーイ。
個人タクシーかな。

やっぱ、お人柄かなぁ。ラブラブ


パソコンが苦手で、ワープロで原稿書いてるってのも、なんか信じがたいけど、そのパソコンが壊れて、自然治癒を願うなんてとこが”川上わーるど”なんですな。

いや、自然治癒はないから。

でも、あったら嬉しいうえかも。


おそろいのコム・デ・ギャルソン(たぶん)を着ている三つ子のおばあさん(横溝正史を超えて、もはやシェークスピアだね)の乗ってくる電車。
なにげに、興味津々。


雨の日の「鴨の天下」!!とか、「たぬきの国勢調査」はてなマークとか、「風呂桶の訪問者」!?なんて言葉自体が、既に「川上わーるど」してます。


某喫茶店で男子カップル?がこぞって注文するオレンヂ「オレンジフラッペフロート」の謎が気になるのと同じくらいバラ「ジベルばら色ひこうしん」を大島弓子か萩尾望都のマンガの題みたいと連想するのにも、めっちゃ納得。



あとがきの、<あきらかに「この月のはつくりごとだな」とわかる時以外は、たいがい、ほんとうのことなのです。>の言葉に、思わず「嘘つき!パンチ!と突っ込んでしまいました。



いや~、ありえへんわ。ドクロ汗

シュール過ぎる。叫び

ホントなら、「さすが」と言うべきですね。

現実に、こんなに堂々と”川上わーるど”が出現するなんて、彼女の回りの時空が歪んでるとしか思われへん。



と、同時に、ご本人が、病気や手術や離婚をされていたのも知らなくて、びっくり。
たいへんやん。叫び

それにしては、明るく弾けてクラッカーて、ちょっと安心。

でも、痛飲しすぎお酒じゃない?
まぁ、こんだけ時空が歪んでりゃ、飲みたくなるのもしょうがないかな。



もしも、もしもだよ。

この先、日本が、もしくは東京が壊滅ってなことになって、たまたまこの『東京日記』のみが残って(ありえへんには、ありえへんで対抗ダ)、『土左日記』やら『更級日記』みたいに古典として未来の教科書に載ったり、学者先生たちが、昔東京では……、なーんてことになったら。。。


ふふふっ、楽しいだろうなぁ。ラブラブ




【おまけ】
オスプレイって、ミサゴのことなのだそうです。
ホバリングできる鳥です。

なぁるほど~で、ございます。


【おまけ2】
ピーポーくんの名前の由来は、「ピープル&ポリス」だそーです。
由来があったことにも、びっくりだけど、りっぱな由来ですねー。

と言いつつ、なんだか笑う。



ためになるなぁ。
落書きのような線画のカットもかわいいし、遡って「1」まで読もうと決意。


あっ、もちろん次のが出たら、そっちもね。

いつも乗るバスで出合うという六十代男性と、金髪縦ロール四十代の超ミニ女性のカップルラブラブの行く末も、気になるもん。