ベルリン正体不明  赤瀬川原平 | 青子の本棚

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「すぐれた作家は、高いところに小さな窓をもつその世界をわたしたちが覗きみることができるように、物語を書いてくれる。そういう作品は読者が背伸びしつつ中を覗くことを可能にしてくれる椅子のようなものだ。」  藤本和子
  ☆椅子にのぼって世界を覗こう。


「新正体不明」が面白かったので、借りてみました。
ちょっとハマリそう。
表紙に使われているポツダム宣言の会議に使われた人面をしたドイツ皇帝の別荘がしてやったりとニヤリとしてます。

第一ページには、車の写真。
さすがドイツ。
ではなくて、車種はシトロエン。3トーンカラーの個性的な車。
そして、その隣のページは、
やはりシトロエン。
今度は白。
ホテルの窓から真下の道路の同じ位置に、駐車された別の車。
毎日違うシトロエンだったら面白いのに。。。

次のページはベンツ。
でも、焦点はベンツのマーク。
三日月型に欠けたマークのベンツ。
こちらのお隣のページは、
な、なんとバナナのオブジェが‥‥。
日本じゃちょっと考えられない。
ベルリンは行ったことがないのですが、日本ではピカピカで傷ひとつないベンツが定番ですが、確かにドイツでは結構傷だらけで洗車もずいぶんしてないようなベンツが走ってました。
さすが国産車。

車輪を外されチェーンで繋がれた自転車。
次のページは車輪だけが電柱に繋がれた写真。
いくら盗難予防といってもちょっとスゴイ!
車輪だけとかはともかく、本体だけ盗まれちゃうことってあるのかなぁ。
日本はまだまだ安全なのね。

感激物は、博物館の石柱の凸凹にぴったりあわせて作られたガラスの壁です。
すごい職人技!!
エッセイの「ビールグラスの目盛り」に通じるものがあります。
観光で旅したときに私もドイツ的だな~と思ったのですが、ビールグラスには必ず目盛り線が入っています。
そして、グラスで売るときは法律で必ずその線までビールを注がないといけないと定められているのです。
ちなみにドイツのビールは苦くなくて、ビール飲めないはずの私にも飲めました。

ポツダムの街のいろいろな看板。
以前、博物館で中国の古い町並みを再現したのを見たことがあるのですが、ラーメン屋さんは紙をラーメンのごとく細長くたなびかせていたりと、何を売っているのか一目瞭然。
これはドイツに限らずいろいろな場所で見られるみたいですが、楽しいです。
私もいっぱい撮りました。
パン屋さんとかソーセージ屋さん、帽子屋さん、古いホテルやレストランでも店名のちなんだ看板がデンと店先に掲げられていておもしろいです。
アルバム引っ張り出したくなりました。

そして、かわいいなーと思ったのが、「緑の言葉」と題された道路。
コンクリートの道路に落ちた緑の葉っぱが、アルファベートのように散らばっている写真です。
uだとかoだとかaだとかvだとかyだとかc、x、m...
視力検査にも使えそう。
いうゆうところに作者の感性がすごいな~と思わせられます。





たばぞう > ふっふっふっ、ロンドンのやつもっていますよ~。「ロンドン正体不明」てやつ。イギリス好きなので~。こっちもいいですね。今度図書館で借りようかな。 (2005/01/31 21:29)
青子 > わー、たばぞうさん、ロンドンの持ってるんですか。図書館の蔵書検索したらあったので、私も借りてみます。 (2005/02/01 13:02)