「和也様はたしかに智様のことさとって呼んでいましたよ。」
「もう、翔くん。21時すぎたよ。」
「すぐには、切り替えられないよ、智くん。
和也様、21時~7時までは僕らは幼なじみにもどるんです。」
「じゃあ、僕とはずっと、幼なじみでいてください。僕は居候の身ですから。」
「そうは、いかないよ。大野様がお預かりしたからには智くんと潤と同様に接しないと。」
「じゃあ、幼なじみの時間はなんて呼べば?」
「俺のことは翔で。智くん、潤、相葉ちゃんって呼んでいるよ。」
「ここにいたんだ、兄さん。」
「潤、相葉ちゃん。ごめん、寝てた。」
「だとおもったから先に食べたよ。かずくんの歓迎会だったのに。」
「かずくんはいつからピアノ弾いてるの?」
「母さんがピアノを教えていたから気づいたら弾いてました。」
「何となく覚えてる。かずくんのお母さんがピアノ弾いて、大野様とかずくんのお父さんがバイオリンをひいていた。」
「父さんがバイオリン!初めての聞いたよ。」
「二宮家でしか弾いてなかったよ。」
「あのぉ、智さんの覚えてないって?」
「俺事故にあって、1年寝たきりだったんだ、目が覚めたらほとんど忘れてた。」
「かずくんのお父さんと同じ頃に事故にあったんです。そこから二宮家に行くことがなくなったんですよ。」