1月26日は、華人の新年、チャイニーズニューイヤーです。
人口の75%ほどを華人が占めるシンガポールにおいては、26日と27日が祝日になります。
もっとも、このチャイニーズニューイヤーの日付自体は、太陰太陽暦に基づきますので、毎年違います。(西暦でいうところの大体1月21日~2月21日の間の新月の日が新年になります)
今年の元日である1月26日というのは、ここ数年ではかなり早い暦でしょうか。
昨年08年は2月7日、07年は2月18日、06年は1月29日でした。因みに来年は2月10日になります。
常夏と思われているシンガポールも、時期によって結構温度差があるもので、チャイニーズニューイヤー前は「涼しく」、このチャイニーズニューイヤーが明けると「暑く」なります。これが毎年ほぼそうなので、西暦よりも中国暦の方が意外と正しいのかと思うほどです。
日本ではチャイニーズニューイヤーの事を「旧正月」と呼ぶことがありますが、華人系の人にとっては当然ながら「旧」などではなく、この日こそが「正月」そのものであって年の最重要の祝日です。
(逆に言うと西暦の1月1日というのは単なる祝日の一つにすぎません)
この正月休日の間は殆どのお店が閉じてしまいます。
食堂、レストランの類も多くが閉店になりますので旅行者の人にとってはちょっと不便になる時です。
とはいえ、大晦日までわいわいがやがや騒がしかった街が元旦になると途端にひっそりした無人の街のようになる姿は、日本にも昔はあったけど今はなくなってしまった正月独特の風情のようなものが感じられ、結構新鮮なものです。
もっともこの原稿を書いております今現在は街は正月準備の真っ盛り。
ご存知の方も多いかと思いますが、華人のお正月はとにかく赤、赤、赤(&金、金、金)です。
年賀状のニューイヤー・カードも真っ赤なものが大半で、正月飾りもそこかしこ赤だらけです。
アンパオと呼ばれるお年玉入れも赤い(&金)のが大半です。
因みにこちらではお年玉をもらえるのは、未婚の人すべてです。30過ぎでも未婚だからといってもらっている人もよくいます。反対に結婚した人はいくら若くてもその年からお年玉を配らなくてはなりません。
但し、渡すのは年上から年下にです。
もっとも、金額自体は日本のお年玉に比べれば、他愛ないもので、開けて見たら2ドル札が一枚なんてことはよくあります。
元旦には赤い服(それもおろしたて)を着るのが良しとされているようです。(中には下着も赤にする人もいるようですが、確かめてないので真偽はわかりません・・・)
反対に黒い服は縁起が悪いとし、着ていくと嫌がられますのでこの時期に旅行される方はご注意のほど。
又、正月用の縁起物としてミカンがスーパーに溢れています。お正月に他家を訪問する時みかんを偶数個持っていき、またそのお宅からみかんを偶数個もらって持ち帰るというならわしになっています。
おせち料理的なものは出身地別でも異なりますが、客人に振る舞うというのはあまり聞いたことがなく家族で食べるだけのようです。福建系の家ではアワビ、干し貝柱、魚の胃袋などの乾物やローストポークなどを併せたうま煮みたいな料理を作るようです。
まあシンガポールのお正月ならではのユニークな料理としては「魚生」(ユーシュン)があるでしょうか。刺身入りサラダとでもいうもので、鮭やヒラメなどの刺身に、にんじん、生姜、柑橘類などを千切りにしたものをめいっぱいのせ、甘いドレッシングをかけます。
面白いのはその食べ方で、食卓に着いた全員が椅子から立ち上がって、各自一緒にそれぞれ箸で大皿に盛られた刺身と野菜をこれでもかと大胆に高く持ち上げながら混ぜます。
このとき、「ローヘイ! ローヘイ!」と言い合うことになっています。
なんでも、そのすくって混ぜる動作を「撈」と書き広東語ではloh と読み金儲けの意味があるようです。
皿を皆で囲んで一斉に「ローヘイ!」と願をかけながら箸でよく混ぜ、一番高く持ち上げられた人に福が訪れる、という
まあ、まさに縁起をかつぐのが好きな華人らしい料理ですよね。
では、皆さんご一緒に「ローヘイ!」