【谷川岳マチガ沢】コブ掘り用ピッチ紐と笹ポール【乗鞍大雪渓】 | 柴犬さくらのすけとSKIに行ってきます

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柴犬さくら+柴犬くらのすけ(16.01.12.他界)+飼い主さくらのすけ
この3名で雪を追いかけて1年中スキーしています
16-17season 雪上滑走300日を達成(^o^)q
63-64から23-24まで現在61season目
14-15から23-24まで10season連続200日以上


僕の5〜10月のフィールドは谷川岳マチガ沢(GW明け〜7月)乗鞍大雪渓(8〜10月)
こうして改めて文字にすると  なんとマチガ沢大雪渓で1年の約半分を占めている事を再認識(滑走日数は3分の1くらいだけどね)
マチガ沢大雪渓もスキー場ではなく天然雪の残雪なので
もちろん圧雪車なんて入らないから ゲレンデ整備も滑走者である我々の仕事だ

春〜夏〜秋の残雪の表面にはスプーンカットと呼ばれる波形の凹凸が出来る(アイスクリームの表面をスプーンで🥄すくったような跡が連続する凹凸が残雪の全面に広がっている状態)

日中に太陽光によって融かされた雪が夜間に再凍結する際に六角格子になるのが原因との事だ

スプーンカット1つの大きさは掌サイズから車のタイヤくらいまで様々あって  その尖った先っちょは非常に硬いので  とても滑りにくいし怪我の元にもなりかねない

↑全面スプーンカットのマチガ沢
なので夏の雪渓を滑るスキーヤーやスノーボーダーの多くは  ポールを張って通過するラインを平らに均すか
僕らのようにコブラインを掘って滑っているか.....

これは昨シーズンの乗鞍大雪渓(最終stage)

↑撮影している雷鳥氏が立っている場所はスプーンカットだらけだがコブラインの中は滑走と整備が繰り返されていて細かな凸凸凸凸は無くて快適に滑れる

そしてマチガ沢の場合は ハイシーズンに頻発する雪崩が険谷に詰まった雪なのでゴミ(木の枝や土や石や時には岩も)約2m幅のコブラインだけでも整備してやらないと

とてもじゃないが滑れたもんじゃない


一般的なスキー場のゲレンデと違ってリフトが無いから滑るためには斜面のハイクアップは必須なので
みんな1本々々を大切に滑っている
そうやって大切に滑る1本を より有意義にするためにはいいコブの方が良いよね?
いいコブというのは コブが苦手な人にも滑れて でも上級者やエキスパートは様々なライン取りが出来て そこそこの長さもある そんなコブじゃないかな
そんないいコブを維持するためには日々の整備が大切だが   そもそも最初にコブを掘った時点で均等ピッチである事が不可欠なのだ
なのでコブを掘り始める前に僕の場合は目印となるショートポール(木の枝だったり笹だったり)を立てるのだけれども
そのショートポールを均等なピッチで立てるために必要なのがピッチ紐だ
これがピッチ紐(自作)

↓3.2mピッチ

↓3.4mピッチ

3.6mピッチ

3.8mピッチ

4.0mピッチ

ご覧の通りピッチは3.2mと3.4mと3.6mと3.8mと4.0の5本

どの紐も均等な間隔で目印のビニールテープが貼り付けてあって

頻繁に使う3.8mのピッチ紐には その目印が何コブ目なのかが判るように通し番号も書いてある
ピッチ紐の両端はループになっていて

こんな風に板のブレーキ等に引っ掛けて

アンカー出来る(↑これはゴール地点にアンカーしてピッチ紐を上へ延ばしているところ)

もう片方の端はスコップで雪を掘って糸巻きの板ごと雪の中に半分くらい埋めてアンカーを取る

横風が強くてピッチ紐を真っ直ぐに張れない時は(^^)b紐の上に雪玉を乗せて風の影響を受けなくする


ちなみに  この自作のピッチ紐は 建築用の水糸を使っている

↑これね

ポリエチレン性で太さは0.7mmくらいかなぁ?ホームセンターで¥100くらいで買える

細いから軽量コンパクトだけどイマイチ視認性は良くないかな?それは目印を派手にして何とかしよう

何故この水糸を使っているかと言うと 一定の比重があるので横風に強いのと何しろ安いんだよね♩

登山用の補助ロープは¥高い¥し

安価なPPロープ(いわゆる荷造り紐)だと径の割りに軽すぎて微風でも真っ直ぐ張れなくなってしまう(ーー;)

水糸の糸巻きのボール紙には100mと書いてあるが 実際には多少のオマケがあるのでキチンと計ると多分105mくらいあるかな?なので両端のループと目印ごとの結び目のロスを差し引いても完成したピッチ紐は全長100mになる

という訳で

3.2m;31スパン

3.4m;30スパン(ちと足りない分は凧糸で延長)

3.6m;28スパン(全長100.8m)

3.8m;26スパン

4.0m;25スパン

というラインナップになっている

このピッチ紐 もし絡まると大変な事になるので『激闘4時間!』例年GW明けから夏まで谷川岳マチガ沢で滑る我等マチガ沢凸凹組5月7月この約2〜3ヶ月に標高1,000m弱の第①stageから1,150mの第④stageまで融…リンクameblo.jp


こんな風に仰々しく1本ずつ袋に入れている

この袋は元々は折り畳みチェアの収納袋だったのだけれども

↑これの収納袋ね(^^)b

使用頻度の多さ(ほぼ毎日)と使用者の体重(0.1㌧→今は0.08㌧)に耐えかねて皆さん2年ほどで御臨終されるので袋ばかり増えちゃうんだよね(^^;)

先代のチェアの袋はポールと穴開け用の鉄筋棒の袋になっている

肩掛けの幅広ロープもちろん付いてるからポールのセッティングに最適だ♩

ピッチ紐の袋は濃いピンクなんだけど大雪渓の防護ネットのポールに掛けたまま誰かがネットを巻いて撤収して「ピッチ紐が袋ごと失くなった!」「あんなもん誰が盗ったんだよ!」と大騒ぎになってしまった

僕にとっては大切な大切なピッチ紐だけど  知らない人には 何この汚らしい糸は?でしかないのにね(^^;)