2025年9月23日
昨年の晩秋以来の巻機山です
今回は一番メジャーな井戸尾根コース
少しだけ秋めいた越後の山を楽しんで来ました
何時ものように前夜に現地入り
登山口のある桜坂駐車場で車中泊
気温は18℃と
この夜も過ごしやすい夜でした
人気の百名山だけあって
朝にはほぼ満車状態になってました
身支度をして
6:29
駐車場を出発すれば
直ぐに井戸尾根コースの登山口
道は良く踏まれた岩ゴロ道
樹林の中を緩々と上りだす
路傍には初秋らしく
幾つかのキノコが顔を見せて
キク科の花
ハグマの類もまだ咲き残ってました
7:51
五合目へと登り上げると
ここで初めて南側の米子沢の
白い連爆帯が覗き見る事ができる
暫しの休憩後
再び緩りと道を上り始めれば
辺りは美しいブナ林の中へと入って行く
樹齢は5~60年というところか?
木材が燃料として使われていた時代を考えると
樹齢はほぼ一致すると思われて
即ちここは二次林と考えられるだろう
そのブナ林、白い幹が真っ直ぐに伸びて
眺めるだけで清々しい気分にしてくれる
ただ、この辺りからヌルっとした赤土の道
雑に足を蹴りだせば忽ちスリップ
慎重にフッティングすれば問題はないけれど
ちょっと嫌らしい道だ
8:55
六合目に辿り着く
ここからは北側の天狗岩と
ヌクビ沢の連爆帯が望めて
その上部にはピラミダルな割引岳も望める
9:37
森林限界を抜け出して七合目までやって来た
上部を仰ぎ見ればこれから向かうニセ巻機
頂上付近はガスに巻かれている
辺りを観察すれば
それに続く上越国境稜線には
上州側から雲が押し寄せて来ていて
滝雲となって雪崩れ落ちている
今日の日中は晴れ予報だったのだが
やはり山の天気は分からない
少しずつ高度が上がって
ナナカマドの実も赤く色付きだして
その向こうには苗場山辺りが見えて来る
八合目辺りからは木段道
ここは昭和の登山ブームの頃に
踏みつけによって大きく裸地化してしまった所
その後、地元有志の手によって
地道な修復活動が行われて
今はだいぶ緑が回復してきてますが
何せここは高山の環境が厳しい場所
元通りになるには
まだまだ何十年もかかりそうです
冷たい風に晒されて木段道を登り上げると
10:46
ニセ巻機の山頂へと辿り着く
ここまで来れば
巻機山の山頂が見えるはずなのですが
生憎今は上州側から雲が押し寄せて
稜線付近は雲の中でした
ニセ巻機から鞍部へ向かって緩りと下る
色付きだした草紅葉の中の木道を行けば
10:57
巻機山避難小屋へと辿り着く
想えば10ヶ月前
疲労困憊でここへ辿り着き
一夜を明かした事が懐かしく思い出される
小屋前のベンチでエナジー補給して
笹道を山頂へと向かう
辺りはじきに美しい草原となって
巻機山の稜線も見えてくる
先ほどまで纏わり付いていた雲は
この時間は抜けきってくれて
上空には僅かに青空も見える
11:29
織姫ノ池を通過して
道はいよいよ山頂直下の上りとなる
道は所々荒れてはいるが歩きやすい木段道
幾分重たくなった脚で
一段一段ステップを稼げば
11:44
御機屋へと辿り着く
ここは公には巻機山の山頂となっているが
最高点はここより少し東へ行った所
折角だからその最高点へと行ってみる
道は緩やかな稜線道
途中にはこんな美しい池塘もあって
↓
11:57
その最高点へと辿り着く
以前はここにケルンが積んであったのですが
冬季にこれに起因する事故があって
今はただの更地に戻っている
登山者の心理としては
せめて最高点の頂標でもあればと
思うのだけれど・・・
遭対協さんの想いはそうではないようです
ここへ来て再び稜線付近にはガスがやって来た
期待していた展望ですが
諦めて往路を戻るとします
御機屋まで戻るとガスが取れてきた
本当に山の天気は目まぐるしく変わる
見下ろせば先ほど通ってきた
織姫ノ池や避難小屋が俯瞰できる
御機屋から急坂をドンドン下れば
ニセ巻機のガスも取れてきて
草紅葉の色合いもいい感じだ
更に下って
避難小屋からニセ巻機へと登り返す
色付きだした草紅葉の中には
イワショウブの花が
暑かった夏を惜しむように咲いて
13:00
ニセ巻機を通過する頃には
稜線付近のガスも取れて青空も覗きだす
「下りると晴れる」山アルアルですね
そして正面には
ピラミダルな大源太山
上州側から押し寄せる雲
こちらは中々取れそうにはないようです
八合目付近の下り道
往きに吹いていた冷たい風はだいぶ収まって
時折日差しも
七合目付近から見上げるニセ巻機は
もうすっかりガスも取れてスッキリ
14:05
六合目の展望スポット
険しい天狗岩と割引岳を眺めて
更に尾根道を下って行けば
美しいブナ林の中へと入って行く
この時間、西に傾いた陽射しが
木漏れ日となって林床へと降り注ぎ
辛い上りでは感じなかった明るさがある
人間の心理とは不思議なもの
光ひとつで浮いたり沈んだりしてしまう
五合目 三合目と順調に通過して
登山口へと下り立てば
15:28
車を置いた駐車場へと到着です
下山後は何時もの塩沢の田畑屋さんで
美味しいお蕎麦を頂いて
帰路へと就いたのでした
そろそろ草紅葉でもと思い
やって来た巻機山でしたが
今年の夏は暑かったせいか
色付きは例年よりも遅れているようです
この分だと
樹々の紅葉も遅れる事でしょう
今夏は大きな台風の上陸も無くて
枝葉の傷みもあまり見られず
今年の紅葉は期待出来そうですね