尾瀬沼と三条ノ滝 | 気ままにアウトドア

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2025年9月27日

 

 

今年4度目の尾瀬国立公園

今回は燧ヶ岳の周りをぐるりと周回

初秋の草紅葉染まる尾瀬沼と

三条ノ滝を訪れてみました

 

 

 

 

何時ものように前夜に現地入り

福島県檜枝岐村の

御池登山口駐車場で車中泊

気温は13℃

もうすっかり秋らしい気温でした

 

翌朝、身支度をして

先ずは沼山峠登山口行きのバスへと乗り込む

(片道¥800)

途中、ブナの原生林を俯瞰できる場所で

暫しの停車後くねくねと峠道を走ると

程なくして沼山峠登山口へと到着

ここでトイレを済ませて

6:56

登山口をスタート

 

 

 

人気の登山口とあって

沼山峠への道はバッチリと整備されている

今日はロングコースなので

自身はハイピッチで登っているつもりだったが

若者たちに次から次へと追い越されて

ちょっと出だしからから自信喪失(笑)

そうこうしているうちに

道は何時しか下り坂に切り替わって

気付かぬうちに沼山峠を越えてました

 

 

 

下り道も歩きやすい緩やかな木道路

7:33

樹林の中から開けた湿原へ躍り出ると

そこは大江湿原の最上部

朝日の中の草紅葉が

何とも言えず美しい広がりを魅せる

 

 

 

大江湿原といえばヤマドリゼンマイの群生地

いい色合いに色付きだして

レンゲツツジとのコラボもまた宜しだ

 

 

 

辺縁の林を眺めれば

樺の樹も僅かながら色付きだしている

 

 

 

そんな景色に魅了されながら

ゆったりと木道路を歩いて行けば

草紅葉の向こうに尾瀬沼の水面が見えてくる

 

 

 

右手には東北の最高峰燧ヶ岳を眺めて

 

 

 

尾瀬沼の畔までやって来た

今回は湖畔を時計回りに辿るプラン

分岐点を左に行くと

8:05

直ぐに長蔵小屋前を通過

もう40年以上も前になるが

初めての尾瀬はここへ泊まったと記憶

詳しいことは何も覚えては無いけれど

外観はその当時のまま

変わりはないように思う

 

 

 

周回路は南岸に差し掛かると

ベンチのある休憩所が現れる

ここはお馴染み燧ヶ岳のビューポイント

草紅葉と尾瀬沼と燧ヶ岳と青空と

お決まりの映え写真を撮ってみました

 

 

 

暫しの休憩後南岸の道を辿ると

尾瀬沼山荘のある三平下へと辿り着く

沼田街道はここから三平峠を越えて

片品村へと続いているが

今回は湖岸の周回路を沼尻へと辿って行く

 

 

 

こちらの木道は傷みが激しくて

かなりヤバイ部分が所々に点在

利用者の少なさが

整備の遅れを招いているのでしょうか?

ちょっと残念な道でもありますが

樹々の間から眺める尾瀬沼は

人工物が何一つ見えない

ナチュラルそのものの景色

この際道の悪さなどは

どうでも良い気分になります

 

 

 

湖畔の道は湖岸を離れると

小沼湿原へと入り込む

正面には相変わらず燧ヶ岳があって

尾瀬の雄っぷりを見せつけている

 

 

 

9:46

沼尻休憩所までやって来た

ここで休憩がてらエナジー補給

彼岸が過ぎてもまだ日差しは強いが

身を包む空気は爽やか

確りと休憩をとったならば

分岐点を見晴方面へと向かう

 

 

 

10:17

沼尻から僅かな距離で白砂田代

幾つもの池塘に映る雲が美しくて

ついつい眺め入ってしまうが

今日は長丁場故に

ここでのんびりしている訳には行かない

 

 

 

白砂田代を過ぎると

直ぐに乗越への登り返しとなる

ここまで緩やかな木道ばかりだったが

ここは岩ゴロの涸れ沢道

岩間に上手く足を置いて登り上げれば

穏やかな白砂乗越へと辿り着く

後は下田代へ向かって下るのみ

 

 

 

途中の小沢で白花のトリカブトを見つける

オクトリカブトのようだけれども

クチバシの反り返りが何とも奇妙

もしかしたら別種かも知れない

 

 

 

下り道は程なくして段小屋坂に差し掛かる

もっと厳しい道を想像していたが

然程でもなくて

右からの見晴新道を合わせる頃には

緩やかなブナ林の中の木道路に切り替わる

 

 

 

11:35

幾つもの小屋の集まる

下田代十字路までやって来た

正面となる西側には下田代の広がりがあり

その向こうには尾瀬のもう一つの雄

至仏山がどっしりとした姿を見せている

今回はこの十字路を北へと向かう

 

 

 

湿原の木道沿いには

夏の名残の花々が咲き残って

 

 

 

そして水苔と一緒に

ツルコケモモの赤い実がたわわに実ってて

一粒口に含んでみると

リンゴのような食感と甘酸っぱい味が

口いっぱいに広がった

確かにこれは動物なれども

人間にとっても美味しい果物である事が分る

 

 

 

木道は湿原を抜け出して

温泉小屋へ向けて緩やかに上りだす

路傍にはオゼヌマアザミの咲き残りが幾つか

その残り少ない花には

これまた幾種類もの蝶が群がっている

 

 

 

その中でもウラナミシジミの数の多さに

少しばかり驚かさせられる

以前にもこのブログで記しているが

この蝶は春に温暖な地で発生して

世代を重ねながら

涼しいこの尾瀬ヶ原へやって来たもの

越冬をする個体はその温暖な地のみで

それ以外は冬を越せずに死を迎える

なので、今ここにいる蝶たちは

残る余生を精一杯謳歌している者たちなのだ

そんな事を思いながらこの蝶を見ると

何か切ない気持ちにもなってしまうが

これが自然の摂理というもの

この蝶はそうやって生きて来たのだ

 

 

 

12:15

程なくして温泉小屋へと辿り着き

外ベンチをお借りしてランチ休憩とする

相変わらず日差しは強いが暑さは無くて爽やか

もう何十年も前の夏の尾瀬ヶ原を思い出すと

やはりこんな爽やかさだった記憶が・・・

ですが今は9月の下旬

当時なら肌寒い陽気だった事でしょう

今年の夏の尾瀬でも熱中症の方があったとかで

本当にここのところの夏の暑さは異常ですね

 

お腹を満たしたところでお次の目的地

三条ノ滝へと進路をとる

道はここから登山道らしい道になる

瘦せた岩ゴロの危うい道を下ると

そこは平滑ノ滝の観瀑地

ここは以前にも見ているので今回はパス

更に登山道を下って行き

再び危ういヤセ尾根道になると

13:22

三条ノ滝の観瀑台へと辿り着く

三条ノ滝は尾瀬ヶ原の豊富な水を集めて

一気に流れ落ちる場所

巷では節水を呼びかけるほど渇水なのだけれど

そんな事はどこ吹く風

大量の水が轟音を響かせて流れ落ちている

ここは日本百名瀑のひとつ

何度見ても中々の迫力には驚かされます

 

 

 

さて、ここ三条ノ滝は

今回のルートの中で一番標高が低い場所

ここから御池登山口までは

登り返さなければならない

ま、尾瀬ヶ原はどこから入山しても

最後には登り返さなければならないのだけれど

13:41

その御池登山口への分岐点まで戻って

ここから急な斜面の道を上って行く

今回ここが一番の急登道

 

 

 

息を切らし登り上げると

次第に傾斜が緩み

14:08

ウサギ田代へと辿り着く

ここは樹林に囲まれた小さな湿原

その小ささ故にウサギの名が付いたのか?

そんな事を想像してみるのもまた楽しだ

 

 

 

ウサギ田代から再び樹林の中へ

道は相変わらず緩々と上り続けて

 

 

 

14:56

シボ沢に架かる裏燧橋へと辿り着き

ここのベンチで一休み

長い長い燧裏林道もここがほぼ中間点

ゴールの御池まではもうひと頑張りだ

 

 

 

途中、真っ赤に色付いたオオカメノキに遭遇

ここまでもツタウルシやヤマウルシなど

色付きだした樹々は見かけたけれど

ここまでの色付きはこの木が初めてでした

 

 

 

15:56

横田代を通過して

 

 

 

16:05

続けざまに上田代までやって来た

やはりここも見事な草紅葉

今日は朝から幾度となく草紅葉を見てきたが

見飽きる事もなく

只々美しさに見惚れるばかりだ

 

 

 

上田代を過ぎると緩やかに坂道を下り

 

 

 

姫田代 御池田代と通過すれば

御池登山口は僅かな距離

右側からの燧ヶ岳の道を合わせると

16:37

程なくして御池登山口へと到着です

 

 

草紅葉がそろそろ見頃の頃合いかな?

と思ってやって来た尾瀬ヶ原

その予想は見事に的中して

今回はステキな草紅葉を見る事が出来ました

ただ、今回はロングコース

顕著なピークなどは無かったものの

中々の疲労感が残りました

途中には素敵な山小屋が幾つもあって

やっぱりこのコースは

一泊で廻るのが良いのかも知れませんね