2024年5月25日
5月も下旬となり山谷は初夏の装い
そろそろ八ヶ岳にツクモグサが咲き出す頃
という事で
今年二度目の横岳へ
何時もの如く杣添尾根から辿ってみました
何時ものように前夜に現地入り
海ノ口自然郷の登山者駐車場で車中泊
翌朝身支度をして
5:40
駐車場を出発
傍らの”富士見岩遊歩道“を登りだす
道は別荘地内を緩々と上り
富士見岩への道を右に分けて
防獣柵を抜けると砂防工事道へ出る
更にその道は南八ヶ岳林道に合流して
北沢沿いの何時もの定点撮影ポイント
仰ぎ見れば青空に横岳の稜線がクッキリ
今日も登山日和となりそうだ
その撮影ポイントから僅かな距離
6:11
横岳杣添尾根登山口へとやって来た
駐車スペースはほぼ満車状態
無雪期はここまで車が入れるようだ
その登山口から本格的な登山道が始まる
鬱蒼と茂る針葉樹の森を辿ると
程なくして中沢へと辿り着く
ここは”苔のエリア“と称され
緑の苔が流れの際まで繫茂して
美しい光景を見せている
これは安定した水量の賜物
降雨の度に増水する沢では
水際まで苔が繁茂する事はできない
その中沢を渡ると急登道が始まる
辺りはコメツガとシラビソの混生林
まだ低い朝の日差しが
木漏れ日となって林床に降り注ぐ
6:56 標高2100m地点
7:35 標高2300m地点と
順調に高度を上げて行く
今日は中々快調
ここのところ週一のペースで
山を歩けている成果だろうか
ただ、道は展望の無い単調な急登道
多くを望まず黙々と辿るのみだ
8:38
枯木帯まで登って来ると
本日最初の展望地
何時もは富士山が裾野まで見せてくれるが
今日は低層の雲に隠されて
頭だけが顔を覗かせている
それでもやっぱり富士山
見えただけでも嬉しくなってくる
標高2500mを超えると残雪が現れて
空気が薄くなったせいか
呼吸も乱れ気味になってくる
最近、2500mを超えると
軽い頭痛を伴うようになってしまった
これは軽度の高山病
歳と共に心肺機能も低下するというが
こんなところで自身の状態を知る事ができる
縞枯れ様の三つの枯木帯を過ぎると
杣添の尾根頂部へと躍り出る
以前の夏道は
尾根北側のトラバース道だったが
数年前にこの尾根頂部へと付け替えられた
8:54
その尾根頂部の展望台へと辿り着く
正面には横岳の稜線が
屛風のように仰ぎ見れて
赤岳や富士山や奥秩父までも望める
長く急な樹林帯の道を登ってきて
突然この景色が現れると
ここまでの苦労が報われるというものだ
さあ、目指すは横岳奥ノ院
正面の三叉峰に向かって
残りの尾根道を辿って行く
展望台からの道も急登道
開削されてまだ数年なのだが
登山者に踏まれたせいか
開削当時よりだいぶ歩き易くなっていた
そんな道を喘ぎながら登り上げて
右手からの旧道を合わせると
いよいよ直下の急登斜面
背丈ほどのハイマツの中に道が続く
相変わらず息は苦しくて
幾度も立ち止まって呼吸を調える
そのハイマツは徐々に背丈を落とすと
暑いほどの日差しに曝されだす
先程までの樹林帯が恋しくなるが
斜面を吹き上げてくる風が
心地良い冷涼感で助けてくれる
9:54
何とか三叉峰へと登り上げる
これで辛い登りはひと段落
ふうっと一息ついて
振り返れば長い尾根が
野辺山高原へと落ち込んでいる
長く辛い杣添尾根だが
懲りずにここへやって来るのは
この達成感があるからなのかも?
一転して
三叉峰で先ず出迎えてくれたのは
紫色のオヤマノエンドウ
目に鮮やかな色が嬉しい
今回はこの稜線に咲く花々を目的に
八ヶ岳までやって来たのだが
それは置いといて
先ずは横岳山頂を踏んでおこう
緩々と続く稜線道を辿る
二つのハシゴ場と岩稜道は
もう幾度も辿って勝手知ったる道
10:11
横岳山頂(奥ノ院)へ辿り着く
そして何時もの如く展望写真を撮る
今回は北方から反時計回りで
北アルプス、中央アルプス、南アルプスは
ズームアップ画像もプラスしました
と、360°の大展望
そして足元を見下ろせば
大同心と小同心
横岳が険しい岩山である事が
良く分かる
先ずは山頂に達して目的の一つはクリア
後は稜線に咲く花々を愛でる事
心地良い風が吹き抜ける中を
ブーメランのようなイワツバメが
風切り音をたてて飛び交って
いよいよ高山植物の季節到来
(その二)では
その花々を紹介します