金城山 | 気ままにアウトドア

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2024年5月18日

 

 

今年三座目の越後の山

今回は南魚沼市の金城山

西麓の観音山コースから登ってみました

 

 

 

何時ものように前夜に現地入り

金城山西麓の槻岡寺下の

駐車スペースで車中泊

 

翌朝、身支度をして

5:37

車を出発

車道を100mほど南下すれば金城山登山口

 

 

 

先ずは観音山へと続く”こぶし遊歩道“へ

道は地元の人たちが整備しているのか

とても歩き易い道になっている

 

 

 

道々には幾つもの石仏が置かれて

それを巡りながら登って行く

広場状の第二展望台まで登ると

そこには東屋もあり

魚沼の水田地帯が俯瞰できる

今はちょうど田植えの準備時

水が張られた田んぼは水鏡のようだった

5:58

二合目の観音山へと登り上げる

そこも広場状になっており

多くの石仏が置かれている

 

 

 

その石仏群はここまで

この先はごく普通の登山道

勿論、ちゃんと刈払いもされている

路傍にはぽつりぽつりとヤマツツジの花

やはりここ魚沼でもツツジは外れ年のようだ

 

 

 

6:46

三合目まで登って来た

ここは大きな赤松の木が目印

3年前に訪れた時は

太い枝が折れて道を塞いでいたが

今回はちゃんと片付けられてました

 

 

 

その折れた枝に腰掛けて遅めの朝食タイム

赤松の樹脂の香りが芳しく漂って

食欲中枢がいい具合に刺激される

それもその筈

折れ枝の元には

プリプリと膨よかなマツオウジ

香りはその茸から放たれてるようだった

嘗ては食菌の部類だったマツオウジ

近年は食あたりする事例も見られて

毒キノコに分類されている

 

 

 

右手に向かい合う尾根の方から

リコーダーの音色のような

アオバトの声が聞こえてくる

左側からはポポッポポッとツツドリの声

キビタキは梢で唄うように囀って

初夏の山は耳でも楽しませてくれる

 

 

 

道は次第に斜度を増して

遂にトラロープの下がる傾斜に

路面はぬめるほどの湿り気は無いが

ひと度、雨でも降れば

厄介な斜面に化けそうだ

 

 

 

そんな道すがらには

ミヤマガマズミやツクバネウツギ

瑞々しい新緑の葉っぱに

白い花がよく似合う

 

 

 

急登道は一旦斜度を緩めると

樹木も背丈を落とす

その分、日当たりも良くなって

見られる花も様変わり

たわわに実を付けたイワナシが

其処かしこに見られて

丸い小さな果実を一つ頬張ってみる

確かに梨のような食感ではあるが

少し渋みがあって甘味は感じなかった

含んだ実は如何やら少し早かったよう

熟せば甘酸っぱい味がするらしい

そして果実に対して大きな種が四つ

なるほど、これは人間の食には向かないと

身をもって感じたのでした

 

 

 

その傍に小さな白い花を開き出したのは

アカモノの木

一見、草本のように見えるが

イワナシと同様にこれも樹木の仲間

 

 

 

道は再び樹林の中へと入って行く

辺りを覆うのはすうっと伸びる

若く美しいブナたち

恐らくここは二次林

燃料として使われなくなった樹々は

育ちも伸びやかだ

 

 

 

8:32

七合目を通過すると

道は再び斜度を強めて

その斜面にはイワカガミが花を咲かせる

花色は淡い白から濃いピンクまで様々

葉っぱはかなり大きめなので

豪雪地に多く見られる

オオイワカガミでしょうか?

 

 

 

道はクサリ場も交えて

どんどん高度を上げて行き

9:05

左側から滝入コースを合わせると

展望の尾根に出る

麓を見下ろせば水鏡のような田園と

花の山、坂戸山と六万騎山が俯瞰できて

北側には”はなこさん“こと越後三山が

美しい山並みを連ねる

 

 

 

更に高度が上がる

林床のピカピカの葉っぱは

何時しかイワカガミからイワウチワへ

似た者同士だが花は全然違う

 

 

 

そして下部では実を付けていたイワナシは

ここではまだ花が咲き出したばかり

ピンクの花が可愛らしい

 

 

 

そんな花を愛でながら

急登道を登って行けば

突然樹林から抜け出して

瘦せた尾根の道に出る

正面には残雪を纏った巻機山が現れるが

直ぐ様クサリの下がる岩場に導かれる

10:27

そのクサリ場をよじ登ると

二坪ほどの平地へと躍り出て

そこは金城山の山頂だった

 

 

 

山頂の東側は垂直に切れ落ちた絶壁

下を覗けば吸い込まれそうな高さだ

そんな高度感たっぷりの山頂で

何時ものように展望写真をば

今回も北方から時計回りで

 

 

 

巻機山の前衛と言っても良いこの山

当然ながら巻機山の眺めは素晴らしいが

越後三山や谷川連峰も中々のもの

ここでそれを眺めながら

早めのランチ休憩とする

 

山頂から険しい道を北へ辿れば

金城山の最高点

ですが、前回に訪れているので今回はパス

素直に往路を戻るとします

 

山頂からクサリ場を下りて

ヤセ尾根を辿れば

直ぐに急下降路の始まり

北側の残雪が消えたばかりの斜面には

色鮮やかなムラサキヤシオツツジが咲いて

足元にはイワウチワの花

 

 

 

ピンクの花の競演の中を一頻り辿れば

背の高いブナ林を抜け出して

傾斜を緩めた尾根道に切り替わる

こちらは樹高も落ちて日差しが燦々

幾つもの白い花が

萌え出した樹々の間に咲き誇る

タムシバやオオカメノキは勿論だが

シャクナゲまでも白くて

この一角は白い花の競演が素晴らしかった

 

 

 

そんな花咲く尾根道をどんどん下る

瑞々しい緑の中に

気の早いナナカマドの花を見て

 

 

 

更に下降を続ければ

三合目の赤松を通過して

二合目の観音山広場へと辿り着く

ここからは”こぶし遊歩道“

一つ二つと石仏を見送り下って

金城山登山口へと

無事に下り立つ事が出来ました

 

14:10

車へと到着です

 

 

 

残雪の金城山を想定して訪れてみましたが

5月半ばと言うのに

全く残雪は見られずでした

その代わりに初夏の花々が沢山見られて

中々充実の山旅となりました