高妻山(その一) | 気ままにアウトドア

気ままにアウトドア

気の向くままに四季折々
  自然の中を流離う

2024年5月4日

 

 

GW後半も天気に恵まれて

恰好の登山日和続き

GW二座目は頸城山塊の高妻山

戸隠牧場から辿ってみました

 

 

 

 

何時ものように前夜に現地入り

戸隠牧場向かいの登山者駐車場で車中泊

 

翌朝、身支度をして

5:18

駐車場を出発

気温は2.5℃

すっかり夏日に慣れた身体には

肌寒いほどの気温ですが

ここは標高1160mの高原

5月のこの時期はこれが普通のようです

歩き出しはキャンプエリア

GW最中とあって

多くの大型テントが立ち並ぶ

小さなクリークが流れる窪地には

ミズバショウやリュウキンカが咲いて

この地にも漸く春が訪れたよう

 

 

 

そんなテントサイトを辿って行くと

正面に戸隠山の九頭龍山と

屛風岩が見えてくる

 

 

 

更に道を辿れば

キャンプサイトを抜け出して牧場の中へ

こちらは正面に五地蔵岳を望み

 

 

 

気持ちの良い朝の陽射しの中を辿れば

5:40

一不動への登山口へ辿り着く

四つ足動物は抜けられないという

クランク状の柵を抜けると

放牧地の中に道が続く

 

 

 

牧柵内、辺り一面の牧草は

漸く緑の葉を伸ばし始めたばかり

そんな中にエンゴサクやニリンソウが

群落を形作って咲き誇る

 

 

 

そのニリンソウ

まだ朝という事もあるが

蕾状態のものも多く

咲き出したばかりという雰囲気

日差しを受けた後の下山時が楽しみだ

 

 

 

道は放牧地から沢筋の登山道へと入って行く

道端にはやはり日差しを待つキクザキイチゲ

 

 

 

そしてエンレイソウやフッキソウは

日差しに関係なく花開いている

 

 

 

道は大洞沢を幾度も徒渉しながら

次第に高度を上げて行く

沢沿いは肥沃なのだろう

モリモリ元気で大きなフキノトウが

其処かしこに花を咲かせて

スミレサイシンも大振りの花をみせる

 

 

 

そんな花々を愛でながら沢を遡る

6:59

右手の小沢からの残雪が現れる

恐らく雪崩れたデブリの残骸でしょうか

雪質はほど良い硬さで

ここをキックステップで乗り越えれば

 

 

 

その先は滑滝脇のクサリ場

ここは濡れていてぬめりのある岩場ですが

クサリ部分は靴底に磨かれて苔が取れ

然程の問題もなく通過

 

 

 

更に沢沿いに道が続き

このルート一番の難所

帯岩へとやって来た

ここは一枚岩のトラバースですが

クサリが設置されてステップもあり

ここも然程の難しさは無し

ただ、一枚岩はスッパリと切れ落ちていて

高度感はかなりのものでした

 

 

 

こんな際どい岩場にも花は咲くもの

スミレが岩の割れ目に根を下して

健気に咲いてました

 

 

 

帯岩を不動滝までトラバースして

嫌らしい岩を乗り越えると

落ち口上部の沢床に出る

雪融け期のせいか水は豊富

濡れた苔に足を滑らせないように注意して

沢中を辿って行くと”氷清水“の水場

こちらは雪融け水ではなく湧水のよう

樋から流れ出る水を一口含めば

口の中にほんのりと甘さが広がった

 

 

 

その水場を過ぎると残雪の道

煩いブッシュに手を焼きながらも

先行者のトレースを辿って登り上げれば

 

 

 

7:50

一不動の避難小屋へと辿り着く

ここで休憩がてらエナジー補給

 

 

 

ここからは五地蔵岳を目指して

乾いた尾根道を辿る

 

 

 

8:29

二釈迦のピークを通過

ここは東側の展望が素晴らしくて

今朝辿った麓の戸隠牧場を見下ろし

その向こうには飯縄山がスッキリと望める

 

 

 

そして左手には

木の間越しに天を衝くような高妻山の雄姿

頂きまではまだまだ距離がありそうだ

 

 

 

8:45

三文殊を通過

足元には

小さな小さなヒメイチゲや

まだ咲き始めのイワナシの花を見て

 

 

 

9:09

四普賢を通過

振り返れば戸隠山が見える

 

 

 

そして

9:32

漸く五地蔵岳へと辿り着く

 

 

 

ここまで幾つものアップダウンを繰り返し

思いの外堪えたけれど

頂きへと吹き上げる涼風と

眼前に望む黒姫山の展望が

暫し疲れを忘れさせてくれたのでした

 

 

 

五地蔵岳からは北へ僅かな距離

9:41

六弥勒へと辿り着き

弥勒尾根からの道を合わせて

ここから西向きへと進路を変える

 

 

 

この先もアップダウンの道は続く

先ずは鞍部へと緩やかに下り出し

中程から再び残雪の道へと切り替わる

右手にはここまで見えなかった

妙高山や火打山が見えだして

 

 

 

左手には

戸隠連峰とその向こうに北アルプス

遠く白い峰々は常念山脈かな?

 

 

 

鞍部へ下り切るとその先の七薬師へと

雪斜面を登り返す

雪質は先ず先ず

ツボ足でもキックステップで

難なく登って行ける

 

 

 

9:52

七薬師へと登り上げる

手持ちの地図には

七観音、八薬師と記載があるが

ここには七薬師の標示板

七は観音ではないのか?

果たしてどちらが正解なのか

疑問ではあるけれど

 

 

 

ま、それは置いといて

次なる鞍部へと下り出せば

まだ初々しいショウジョウバカマが

其処かしこに花開いて

まだここは早春の雰囲気

 

 

 

そんな道を鞍部へと下り切ると

後は山頂までの

登り一辺倒の尾根が眼前に現れる

 

 

 

見上げる山頂はまだ遥かな高み

ここからがこの山の正念場だ

 

 

 

(その二)へ続く