前白根山 | 気ままにアウトドア

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  自然の中を流離う

2024年3月3日

 

 

三寒四温

週半ばに天気が崩れて週末は晴れと

ここのところそんな周期の天候になって

山好きにとっては理想的なパターン

いよいよ春への助走が始まったもよう

この時期、平地の雨は

山間部では雪の確率が高く

まだまだ新雪が楽しめる季節

とは言え、今年は暖冬少雪

残り少なくなった雪山シーズンを楽しむべく

奥日光の前白根山を訪れてみました

 

 

 

 

 

 

何時ものように前夜に現地入り

湯元温泉の県営駐車場で車中泊

翌朝、身支度をして

6:23

駐車場を出発

気温は-9℃

この時期の奥日光としては

並みの気温でしょうか?

ホテル街の道を抜けて湯元スキー場へ

昨日のうちに圧雪を済ませたのだろう

きれいに整えられたゲレンデ脇を登ると

正面に朝日を受けた五色山が見えてくる

 

 

 

緩やかで単調な斜面を一頻り登り

7:20

ゲレンデトップまでやって来た

ここでアイゼンを装着して

外山の北面に派生する尾根に取り付く

 

 

 

この尾根は登りだしから急登斜面

一気に心拍が上がる

ゲレンデ登りでウォーミングアップを

済ませたつもりだったが

気温の低さのせいか

それともウエアリングの妙か

身体の火照りも起こらない

今日は中々快調だ

この時点で気温は-10.1℃

風が無いのが有り難い

8:31

尾根の中ほどまで登ると

樹林の切れ間から温泉ヶ岳が見えて

ここで暫しの間ひと休み

 

 

 

この尾根の下部はコメツガの森

登るにつれて

次第にシラビソ林へと切り替わり

積雪量も膝丈ほどまで増えてきた

だが、既に先行者が数名

トレースは確りと刻まれていて

今は楽にそれを辿るだけだ

9:13

外山鞍部まで登り上げる

暗く寒々しい北尾根から

漸く陽射しの中へとやって来た

 

 

 

ここで再び小休憩

エナジー補給をして

明るい前白根への尾根を辿る

 

 

 

林相はシラビソとダケカンバの混生林

ポカポカ陽射しの中

緩やかに登って行けば

トレースは天狗平へ向かう巻道へと続く

例年ならば冬道はここを直登するのだが

今年は雪が少ないせいか

まだ夏道を辿れるようだ

その夏道を辿って

10:21

天狗平へ到着すると

何とそこは地面が露わ

昨日の強風のせいもあるが

今冬の少雪ぶりが良く分かる

 

 

 

天狗平から北側斜面をトラバース

ちょっとクラスト気味だが

アイゼンが程よく効いてくれる

 

 

 

再び尾根上に出ると

だだっ広い緩やか斜面の登り

特徴的な五本カラマツを横目に

(勝手に命名)

登って行けば

 

 

 

疎らなダケカンバ地帯へ

向かう斜面を見上げれば

真っ白な雪面と雲一つない群青の空

雪山は時としてこんな絶景を魅せてくれる

 

 

 

その美しい斜面を登り上げると

東側に素晴らしい展望が開ける

眼下には中禅寺湖が見え

その左側に男体山を始めとする

奥日光のオールスターたち

もう何度も見ている景色だけれど

見る度に新鮮さを感じさせてくれる

 

 

 

その展望地から平坦地を辿る

今日は穏やかだが

何時もは風の通り道

幾本も生えるカラマツの樹々

どれもこれも強風に虐げられて

幹が捻じ曲げられている

その中の一本、メデューサカラマツ

(勝手に命名)

沢山の蛇がうごめいてるように見えるのは

自分だけだろうか?

 

 

 

そんな平坦地の突端に出ると

正面に目指す前白根山頂が見えて

その左奥にこの山域の盟主

奥白根山が姿を現す

 

 

 

平坦地から一旦小さな鞍部へ下りて

再び登り返す

11:10

前白根山の山頂へと辿り着く

 

 

 

ここは草木も生えぬ風衝地

故に展望は良好

何時もは立ってられぬ程の風が吹くが

幸いな事にこの日の風は緩め

それでも7~8mはあるだろうか?

寒風に耐えて展望写真を撮ってみる

今回は南西方向の白根隠山から

時計回りに360°

 

 

 

と、この日は中々の好展望でした

山頂から僅かに外れると

風に捻じ伏せられたカラマツが

幾本も見られる

こちらはまだ寒風の最中

霧氷が確りと残ってました

 

 

 

そしてお気に入りの風景の

奥白根山と五色沼の組み合わせ

もう一度見届けて

往路を戻るとします

 

 

 

小さな鞍部から平坦地へ戻って

西側の展望地

奥日光のオールスターも

ここで見納め

 

 

 

五本カラマツの平地から

復路は本来の冬道へと分け入ってみる

トレースは一人分の足跡のみ

積雪は膝丈ほどもあるが

所詮セカンドラッセル

然程の苦も無く辿って行ける

小さなピークの下り部分で

唯一戦場ヶ原が見える場所がある

ここからの景色も自身のお気に入り

冬道でしか出会えない風景だ

 

 

 

その小さなピークを下り切ると

確りとしたトレースの夏道に合流

後は緩やか道を外山鞍部まで戻って

北側斜面の急下降路をドロップ

どんどん高度を落として行けば

程なくして

スキー場のゲレンデトップへと下り立つ

後はゲレンデ脇を緩っと下るのみ

正面には奥日光の山々

山上では目立たなかった

帝釈山や小真名子山も

ここからは判別が付く

 

 

 

ゲレンデ末端でアイゼンを外し

ホテル街を抜ければ

14:34

県営駐車場へと到着です

 

 

冬の湯元~奥白根ルート

以前は日帰りで往復出来たのですが

ここ数年、前白根までで引き返す有様

つくづく体力減退を感じてしまいます

安全登山を思えば

それも仕方のない事

これが身の丈なのでしょう

奥白根山と五色沼

男体山と戦場ヶ原

この景色を見られただけでも

充分に満足ではあるのだけれども

ちょっと寂しい気も・・・