2023年10月2日
(その一)からの続きです
9:51
虚空蔵十字路までやって来た
稜線部を見上げると
速雲が流れて風も強そうだ
という事は
穏やかに休憩できるのはここしかない
なのでチョット早いが
ここで昼食を兼ねたエナジー補給
気温は9℃
流れる雲の隙間から
差し込む日差しが有り難かった
ここから稜線部へは直登道
風に備えてレインの上着を羽織って
登りだせば
直ぐに丸太階段が現れる
単管パイプの手摺りも設えられて
中々気の利いた道だ
そんな道も中程まで
辺りの樹々は次第に樹高を落として
樹々の色付きも増してきた
段々栗駒山らしくなって来たぞ
だが、その低くなった樹々を越えて
冷たい風が吹き付けてくる
まあ、これも想定の内だけれど・・・
道は更に高度を上げて
稜線部へと登り上げる
本来ならばこの辺りから
栗駒山の頂きが望めるのだが
今日はガスの中に隠れている
11:53
天狗平へとやって来た
ここは樹木の生えない砂礫地故に
寒風を真面に喰らってしまう
堪らずにフードを確り被って先へ進む
道は再び灌木地帯に入り込む
樹々は益々色付きを増して
見応えのある景色になって来たのだが
それを楽しむ余裕は無い
灌木の背丈は腰ほどの高さ
風除け効果は皆無に近く
無いよりはマシという程度だ
そんな風の中じりじりと山頂へ近づくが
ガスの掛かりも増してくる
更に山頂へ近づけば
紅葉もいよいよ見頃のエリア
ツツジやカエデの類が
見事な色合いに染まってる
ここでゆっくりと
紅葉鑑賞と行きたいところだが
何せこの寒風の中では
それを許してはくれない
11:20
栗駒山の山頂へと辿り着く
山頂は多くの人達で溢れかえっていた
皆さん殆どの方が
南麓のいわかがみ平からのよう
ガイドツアーのグループも幾つか見られて
こんな条件の悪い場所で休憩を執っている
ガイドさん、条件の良い所まで下って
休ませた方が良いのでは?と思うほど
震えながら休んでいる方が幾人も
そんな方達を横目に
自分は頂標写真だけを撮って
サッサと山頂を後にする
目を奪われるほどの紅葉の中を戻って
特徴的な岩塔までやって来た
往きにここは耐風姿勢を強いられた場所
写真など撮る余裕は無いのだが
やっぱり気になって
耐風姿勢で何とか一枚カメラに収める
背の低い灌木地帯から天狗平
そして再び灌木地帯へと戻って来れば
樹々は背丈程まで背を伸ばし
寒風も漸く内場になって来た
11:50
振り返れば
相変わらず山頂部にはガスが流れ
気象の厳しさが伺える
さあ、後は虚空蔵十字路までの
のんびり下り道
途中、小雨がぱらついたが
ほんの一時だけ
虚空蔵十字路から緩やかに下って
12:30
小桧沢源頭湿原に抜ければ
青空も見えだした
恵みの日差しもやって来れば
風もすっかり内場となって
ここの木道で少休憩をとるとする
先程まで風に抗いながら
辿ったあの稜線部は何だったのか
穏やかな気分で虚空蔵山を見上げれば
モザイク模様の紅葉も美しく
ここは別天地のようにも思えてくる
湿原から樹林帯の中へと下れば
再び泥濘との格闘が始まる
だが、往きに辿った歩きやすい部分は
意外に覚えているもの
下りでは要領良く通過する事が
出来たのでした
13:48
中程まで下ると特徴的な岩が現れる
ここはこのルートのほぼ中間点
登山地図に記載はされてないが
良い目印ポイントだ
14:28
ふるさと緑の道との分岐点
この道を辿った先に
”千年クロベ“の巨樹があって
是非とも見てみたいと思っていたが
CTが往復2時間ほどかかるので
時間的に無理という事でで今回はパス
素直に往路を戻るとします
道は美しいブナ林の中に続き
白桧沢を徒渉すれば
後は緩やか道を辿るだけ
程なくして登山口へと下り立てば
そこには湯浜温泉
フロントで入湯料(500¥)を支払い
外湯に独り浸かってみる
外湯は半ば露天風呂
ブナ林越しに母沢の流れを見下ろして
ゆったりと寛げば
溜まっていた乳酸も
湯の中に溶けだして行くようだった
すっかり身体もリフレッシュ
母沢沿いの道を辿って
国道へと登り上げれば
16:07
無事に登山者駐車場へと到着です
さて、この後は
明日に登る予定の蔵王山へ
同じ宮城県内ですが北端から南端への移動
意外にも宮城県は広いと感じた移動でした
*****
初めての栗駒山
山頂部の風とガスに
すっかり翻弄されてしまいましたが
それを除けばとても良い山でした
今回辿った湯浜コース
途中の泥濘は難でしたが
それ以外は
美しいブナ林や湿原ありの素晴らしい所
静けさを好む方にはお勧めのコースです
この記事を書いている今は
この山行から一週間後
栗駒山の紅葉が見頃を迎えたという
報道が飛び込んで来ました