蔵王山(その一) | 気ままにアウトドア

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2023年10月3日

 

 

栗駒山の翌日は蔵王山

北西端の栗駒山から宮城県内を移動して

南西端の蔵王山の麓へやって来た

今回の登山口は山形県側という事で

更に蔵王エコーラインで峠越え

上部の刈田峠付近は酷いガス

視界が5mほどの中

恐る恐る車を進ませて

登山口となるライザワールドへ辿り着く

時刻は21時を回って

この日はここで車中泊

気温は7℃で確りと雨も降っているが

予報では一時的な雨との事

それを信じて寝袋に潜り込めば

今日一日の疲れもあってか

この日の出来事に想いを巡らす事も無く

気付かぬうちに眠りへと堕ちていた

 

 

 

 

 

 

翌朝は快晴

気温は思ったより低くは無くて6℃

身支度をして

6:35

車を出発

先ずは登山口となる”お清水の森“入口へ

 

 

 

鬱蒼と茂る杉林の中を登って行くと

直ぐに東屋のある”ねじれ大杉“前へ

 

 

 

更にその大杉の道を登って行く

丸太階段の設えられた急登道

程なくすると沢山の石仏が立ち並ぶ

大岩へと辿り着く

 

 

 

その石仏群を左手に見送って

道を辿って行けば

きれいなブナ林の中へと入って行く

やはり広葉樹の森は気持ちがいい

 

 

 

だが、そんな気持ちの良い道も

長くは続かず

直ぐに殺風景なゲレンデへと

放り出される

 

 

 

単調なゲレンデ道を黙々と登る

ハイカーに気遣ってか?

登山道に沿って幅広く草が刈り取られて

夏草の煩さはここには無い

振り返れば

遠く朝靄の中に飯豊連峰が見える

 

 

 

ゲレンデ脇には

刈り取りを免れた花々が幾つか

リンドウやゴマナが

咲き残っていたが

時期的にはもう終盤のようだ

 

 

 

そんな花を愛でながら

ゲレンデトップまで登り上げると

その先は笹の茂る泥濘道

 

 

 

ここでもアザミの花や

色付き出した樹々を愛でながら

緩々と辿って行けば

 

 

 

道はエコーライン傍まで近付いて

小さな湿原地帯へと入り込む

 

 

 

赤く色づいたチングルマ

オレンジ色に染まるのはキンコウカ

朝日を透かす草紅葉が美しい

 

 

 

コンコンと靴音を立てて木道を辿り

湿原地帯を抜け出すと再び笹の中の道

こちらには泥濘は無くて意外に快適

よく見ると山上には不自然な砂礫道

エコーラインが直ぐ傍という事から

多分、登山道整備の為に

麓から運び上げたのでしょう

 

 

 

そんな笹道からエコーラインへ出れば

刈田駐車場のバス停前へと辿り着く

やはり遮る物が無くなると

風は冷たいもの

傍らの真新しいトイレ棟脇で

風を避けながら少休憩

このトイレ棟

耐噴石仕様になっていて

非常時には

シェルターの役目も担うとの事

如何にも火山らしい施設ですね

 

そのバス停脇が刈田岳登山口

洗堀で溝状に抉れた道を辿って行く

左手には点検に依る試運転なのか

無人のリフトが静かに動いていて

右手を見れば

色付き出した刈田岳の山肌がある

 

 

 

そんな道を辿って行けば

稜線部までは意外に近かった

急だった道の傾斜が緩むと

右手には刈田嶺神社が見えてきて

9:18

稜線道へと辿り着く

 

 

 

稜線道は幅広の遊歩道

ここから舞台の幕が変わるように

状況は一変する

ここまで全く人に会わずにやって来たが

ここでは多くの観光客が行き交う

勿論、緑濃い樹林の景色から

荒々しい火山風景への変貌

そして冷たく強い風が吹き付けるのも然りだ

 

先ずは最初のピーク刈田岳へ

観光客に混じって

幅広の参道を登って行く

 

9:28

刈田岳山頂着

傍らの神社には興味はそそられず

遠巻きに眺めるにとどめて

 

 

 

南側の展望地へ

実は今回

こちら側の屛風岳も考えていたが

トレランならまだしも

徒歩ではCT的に難しいと判断

今回は諦めたのでした

ですが、こうして眺めてみると

やっぱり魅力的な山域

あの稜線を

何時かは辿ってみたいと思ったのでした

 

 

 

そして北側の展望

眼下に怪しい水色の御釜を見て

その奥には主峰の熊野岳

如何にも火山らしい光景が広がっている

 

 

 

さて、お次のピークはその熊野岳

冷たい風に煽られながら

よろよろと稜線道を辿って行く

 

 

 

 

(その二)へ続く