恵那山 | 気ままにアウトドア

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2023年9月17日

 

 

この三連休は東北の山を予定していましたが

如何やら秋雨前線の影響が強いようで

北部の山の天気は今一つ

という事で急遽南部の山へ予定変更

まだ自身未踏の百名山

長野岐阜県境の恵那山を登ってきました

 

 

 

 

 

 

 

埼玉から遠路はるばる260kmを移動して

広河原の登山者駐車場へ着いたのが

夕刻18時過ぎ

既に数台の車がありましたが

そのどれもがこの日の登山者のもの

暫くして皆さん下山されて

駐車場を出て行かれました

入山時刻が遅かったのでしょうか?

既に闇が迫る薄暮の時間なんですけどね

それと入れ替わりに車が数台やって来る

こちらは明日に登る車中泊組

数にして7台ほどでした

という事でこの日はここで車中泊

外気温は22℃

快適な車中泊となりました

 

翌朝、身支度をして

5:32

駐車場を出発

登山口へと通ずる峰越林道を歩き出す

 

 

 

毎度の事、林道歩きは好きではないが

路傍には秋の花々が幾つも咲いて

野草好きには嬉しい道だった

何時も訪れている関東周辺の山では

鹿の食害に依って

野草の花を見つけるのも難しいが

ここでは至る所にのびのびと咲いていて

嘗てあった山野の光景が

ここにはまだ残っていたのでした

 

 

 

6:08

広河原の登山口へとやって来た

 

 

 

入口を下ると本谷川に架かる仮設橋

ここを渡って河原で一休み

遅い朝食を摂る

 

 

 

河原から立ち上がる道は

急斜面の道で始まる

下部の岩ガレ道から丸太階段の道へ

徐々に高度を上げながら様変わり

 

 

 

辺りは背丈ほどの笹の藪

刈払いは3年ほど前なのだろう

成長具合からそんな年数が読み取れる

事前に見たヤマレコには

「酷い藪漕ぎ」の記述が散見されて

笹藪漕ぎを覚悟して来たのだけれど

考えてみればどれも雨の日のレコ

水滴の重さで笹が道側に

倒れ込んで来る事が想像できる

なので晴れの今回は何の問題もなし

 

 

 

7:41

広河原から1.2km地点まで登り上げる

看板には4/10の表示

多分、4合目という事でしょうか?

ここから一旦緩やかな道に切り替わる

林相も明るい広葉樹林帯

幅広の尾根を快調に辿って行けば

尾根は何時しか幅を狭めて傾斜を増してくる

 

 

 

左手は樹林の切れた笹の海

ここで待望の展望がやって来た

振り返ると間近に大きく中央アルプス

 

 

 

更に視線を右に移せば

南アルプスの名峰がズラリと並ぶ

 

 

 

恵那山は見所の無い山と聞いてはいたが

これだけの展望が得られれば

充分にやって来た甲斐があるというものだ

 

その笹の間には

夏の名残の花たちの姿が見られる

 

 

 

笹の道は更に笹の勢力が増してきた

いわゆる、笹被り道状態

ヤマレコではこの辺りが一番の藪漕ぎ道と

記されていたが

道は明瞭だし自身には笹被りの範疇と思える

本当の藪漕ぎはこんなものじゃ無い

 

 

 

そんな笹被りの道も

何時しか樹林帯の中へと入って行けば

笹も内場となって尾根道を登り切る

 

この先は緩やかな稜線道

だが、背の高い樹林帯はどこまでも続き

お楽しみの展望は得られない

悲しいかな緯度の低い恵那山には

2000mを越えても森林限界は存在しないのだ

 

 

 

そんな樹林の中の道を緩々と辿って行けば

9:41

恵那山の山頂へと辿り着く

 

山頂には木造の展望台があり

上ってみたが樹木の天辺が望めるだけだった

樹木が育つ前は良い見晴台だったのでしょう

今は無用の長物と化してました

 

 

 

山頂から稜線を更に北へ

折角なので最高点へと行ってみる

樹林の疎らな気持ちの良い稜線を通って

 

 

 

急斜面の道を下れば

鞍部の先に避難小屋が見えてくる

如何やらこちらの方が休憩には良さそう

という事で幾人もの登山者がいました

 

 

 

避難小屋から更に北へ進むと

9:59

小さなお社の先に

恵那山最高点はありました

ここを訪れるのは単なる自己満足ですけどね

 

 

 

最高点から避難小屋まで戻って

頃合いの木陰を見つけ

ここで早めのランチ休憩をとる

 

小屋裏の岩はビュースポットとの案内

折角だからと攀じ登ってみると

南アルプスが見えていた

ただ残念な事に雲が急速に湧き上がってきて

あっという間に見えなくなってしまった

本当に貴重な恵那山頂からの展望でした

 

 

 

さて、往路を戻り下山の途へ

避難小屋から山頂を通り緩やか稜線道を下る

尾根下降点までやって来て

その尾根道を下って行けば

樹林を抜け出して開けた笹かぶりの道

往きで見えていた中央や南アルプスは

すっかり雲が湧き上がってしまって見えずだ

上部を振り返れば

ダケカンバが心成しか色づき始めて

秋の到来を予感させる

 

 

 

笹被り道は何時しか傾斜を緩めて

緩やか広尾根道へと切り替わる

明るい広葉樹の森から

グラデーションで針葉樹の森に入れば

そこは4合目の小さな広場

ここでチョット一休みして

その先から始まる急下降路へと入って行く

 

 

 

急下降路は笹の道

往きでは気付かなかった笹原の美しさ

上方からこうして俯瞰すれば

伸びやかに茂る笹の葉が美しい

関東周辺の山では

中々こんな光景を目にする事は

なくなってしまった

 

 

 

12:55

広河原まで下りてきた

ここでもチョット一休み

冷たく清らかな沢水で顔を洗えば

汗ばんで澱んだ気分もリフレッシュだ

 

後は林道を戻るだけ

相変わらず野草の花を見つけては

カメラを向ける

なので歩くスピードは本当に遅い

幾人もの登山者たちが追い越して行くけれど

そんな事はお構いなしだ

遥々恵那山までやって来て

この花たちに出会えた幸せは

登頂の喜びにも似た感覚でもある

興味の無い方には

どうでも良い事だろうけど・・・

 

 

 

13:49

無事に登山者駐車場へと到着です

 

 

恵那山は見所の無い山と言われていますが

中々どうして

条件が良ければアルプスも見れるし

アプローチの林道には

様々な野草たちが花を見せてくれるしで

思いの外楽しませてくれた山でした