平標山と仙ノ倉山(その一) | 気ままにアウトドア

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2023年3月19日

 

 

平地では例年より早く桜の開花も始まって

いよいよ春へと突入の気配ですが

高い山はまだまだ冬の装い

今年も雪の平標山と仙ノ倉山を

訪れてみました

 

 

 

 

 

 

何時ものように前夜に現地入り

三国路は路面凍結注意の案内がありましたが

凍結箇所は無く

難なく元橋の登山者駐車場へ到着

先着車は一台のみ

今夜もここで車中泊です

 

翌朝になると駐車車両は半分ほどに増えて

皆さんBCの方かと思いましたが

意外にも登山者が大半でした

 

6:17

身支度をして駐車場を出発

トイレ脇から別荘地の道へ出て

二居川の橋を渡り松手山登山口へ

 

 

 

ここでアイゼンを装着して登山道入り

気温はまだ辛うじて氷点下

堅雪にアイゼンが心地よく効いて

先ずは順調な歩き出し

 

 

 

樹々の根元には春山らしく

根開けが始まっていて

昨日の雪が薄っすらと表面を覆う

まるで薄化粧を施したような

美しい雪斜面なのだが

この登りだしは急傾斜の登り道

のっけから景色など楽しむ余裕もなく

一合目の尾根へと登り着く

気温はまだ-2℃なのだけれど

ここでウエア調整

シェルを脱いで水分補給

 

この先は風衝地の為か丸太階段が露わ

幾分、登りやすくはなったが急登道が続いて

 

 

 

登るにつれて漸く日差しがやって来た

ここまでの登りで身体は火照った状態

暖かさよりも日差しの明るさが

気分的に嬉しい

 

7:16

二合目へと登り上げる

正面には目印の鉄塔が見えて

ここで初めて展望が開ける

振り向けば苗場スキー場が掛かる

筍山と上越国境の峰々

 

 

 

二合目で一旦傾斜を緩めるがそれも束の間

再び急な斜面の尾根道に切り替わる

右手には危うい雪庇が発達して

樹林の根元に沿うようにトレースが続く

前日の雪が齎したモフモフ新雪を踏んで

頭上には美しい雪の花

更にそれに拍車をかけるように

紺青の青い空が広がって

辛い筈の登りも忘れさせるほどだ

 

 

 

8:06

この長い尾根道の最初の目標地点

四合目鉄塔を通過する

相変わらずドデカイ人工構造物

何度見ても圧倒される

 

 

 

四合目から先も

雪庇の列が続く急登道

 

 

 

大きなシナノキの袂を抜けて

無心に上部を目指せば

程なくして松手山の肩へと

登り上げる事が出来る

 

ここからの眺めもまた格別

清津川源流の山々が峰を連ねる

 

 

 

そして正面には松手山の高まり

登山者が見えて

如何やらあそこが山頂のよう

目指す平標山の頂きはまだ遠く

ここで初めて右奥に確認出来る

 

 

 

8:59

松手山の山頂へ到着

頂標は雪に埋もれて確認は出来ないが

恐らくこの高まりが山頂のはず

 

松手山から先も

うねうねと雪庇の尾根が続く

 

 

 

左手には日白山からの尾根斜面

新雪の樹林と雪斜面が

見事な景色を見せてくれている

そんな贅沢な景色を眺めながら

ここで暫しの少休憩をとる

この先は森林限界上の尾根

風が緩やかなのもこの辺りまでと

見込んでのレストタイムだ

 

 

 

9:40

1677m地点

急登斜面の直下までやって来た

案の定10m程の寒風が吹き抜けている

レストのタイミングで

シェルを羽織っておいて正解だった

 

 

 

もう幾度も来ている松手山コース

急登斜面に驚きはしないが

暫し辛抱の登行が始まる

 

 

 

中程まで登って振り返る

松手山を見下ろして

その奥には清津川源流の山々

相変わらず雲一つない空に

クッキリと峰々を並べている

さあ、もうひと頑張りだ

 

 

 

残りの階段道を

一歩一歩登って行く

見上げれば群青の空

まるで天国へ続く階段

もう何度も使って安っぽくなってしまったが

やっぱりここでもこの言葉が思い浮かぶ

 

 

 

10:18

1890m地点

平標山の北西の肩に乗る

 

 

 

正面には再び平標山の頂きが見えて

後は緩やかに幾つかのピークを越えるだけ

もうここからはビクトリーロード

うららかな春の日差しの中で

踏み出す脚は軽い

 

 

 

 

(その二)へ続く