ハナちゃん | 青い鳥動物愛護会

青い鳥動物愛護会

NPO法人青い鳥動物愛護会の公式ブログです。人と動物が真に共生していける心豊かな社会を目指しています。

●3.ハナちゃん

今回は「野良犬の子どもがアイドルに」というより、

大人になってしまった野良犬と飼い主の男性のお話。

ハナちゃんが公園で保護されたときには推定生後1か月のワンちゃん。

会長Kさんの話では、保護されたときは皮膚病で顔が本当に痛々しい

状態だったそうです。獣医さんのお薬で皮膚病が

治ったときの写真がこちら。




ハナちゃんは1年たっていても、人懐っこい可愛い性格の子でした。

とてもおりこうで家の中を汚さないので飼いやすい子だと思いました。

トイレはしつけ済ですし、

トイレの時だけ、「外に出して」というので、

ドアをあけてあげると、タタタと庭にいって用を足して、

トトトと戻ってくる面白い子でした。



さて、飼い主さんとしてメンバーの知人の

一人暮らしの男性はどうかということになりました。


本来、譲渡の際、一人ぐらいの男性という条件では

サポートする人がいないということであまり譲渡されることはないようです。

普通の保護団体では、譲渡の審査は非常に厳しいのです。



当会の会長Kさんは

非常に人を見る目があるばかりか、拒絶がなく、

非常に大らかなお人柄で基本的に人を信頼する人です。

しかも、その男性はとても穏やかで感じのいい方で、

この方なら間違いないと思い、もらっていただくことに

なりました。

男性は立派なお家に住んでいました。



でも、ハナちゃんは1歳くらいになってからもらわれたので

なかなかその男性に懐かず、その方は一生懸命にハナちゃんを

世話をしても、ハナちゃんが心を開いてくれず

最初は切ない思いをされたそうです。ある日、

「もう僕には無理です。飼えません。戻します。」

とKさんに言ってきたそうです。

でも、会長のKさんが

「もうちょっと待って下さい。」と

いろいろなエピソードを紹介したりしながら説得すると、

その方はとてもお心の深い方で、思いなおして

ハナちゃんとパートナーとして暮らし続ける努力をされたのでした。


面白いことに、近所の人は男性とハナちゃんを温かく

見守ってくださっているらしく、最初の頃、

ハナちゃんが脱走すると、

誰かはわからないけれど、庭先につないでくれていて、

餌まで置いてくれることがちょいちょいあったそうです。


それでも、ハナちゃんがその方に懐くまでには少し

時間がかかりました。

それまでに「僕にはなつかないのでもう無理です…。」

というのを2,3回繰り返し、そのたびに会長が相談に乗り

励ますと、またその方は努力を続けるのでした。

大人になってしまった犬をお一人で飼うということは

大変なことだと思いますが、その方はとても誠実で素晴らしいお人柄の方

だったので、努力を重ね、ハナちゃんはようやく男性に懐き、

ふたり(一人と一匹)は本当のパートナーになっていったのでした。


今はハナちゃんなしではいられないほど毎日が

楽しく、ハナちゃんが生きがいになったそうです。

ハナちゃんが可愛くなったその男性は

ハナちゃんのカレンダーまで作って、会長に

送ってくださったそうです。めでたしめでたし。


今のハナちゃん





すごく可愛くなりましたね~。

なんだか神々しくなりました。


(最初の写真と比べると、最初はやっぱり

情けなさそうなお顔でしたね。)


ハナちゃんの顔をみるだけでその方に

愛されているのがわかります。

本当によい出会いでした。




大人の犬から飼って、苦労をし、

もう飼えない、と思ってからでも、

誠実に努力されて本当のパートナーになれた

この男性とハナちゃんのエピソードは

私たちに希望を与えてくれます。



よろしければ応援お願いします。

にほんブログ村 その他生活ブログ ボランティアへ
にほんブログ村