●あらすじ

主人公ラクシュミは妻のガヤトリを溺愛していた。そんなガヤトリに生理が来て、家でじっとしていなければならないこと、ナプキンを使わず汚い布を洗って使っていることを知る。生理用のナプキンを買ってあげようと思い買いに行ってみるも、あまりに高価な値段であったためガヤトリは受け取ってくれなかった。

ラクシュミが仕事をしているとき同僚の一人が怪我をしてしまう。応急手当としてガヤトリに買ってあげたナプキンを患部に当てて医者にみせに行った。医者はこの手当の仕方をとても褒めてくれた。それとともにナプキンの重要さ、不衛生な布を使用していると不妊などの病気につながるということも教えてくれた。それを聞いたラクシュミは自分でナプキンを作り妻を救おうとする。

手作りしたナプキンをガヤトリに渡す。しかし失敗作であった。夜中に漏れてしまい、サリーを何度も洗わなければならない始末であったという。ラクシュミは次に女子医科大生に自作のナプキンを渡し、感想を聞くことにする。しかし女子医科大生の意見を聞くことはできずその中の一人だけしか取り合ってくれなかった。ラクシュミはさらに初潮を迎えた義理の妹にナプキンを渡す。こんなラクシュミを周りの人々はおかしいと思って彼にこれ以上ナプキン作りをするのは止めるように忠告する。ガヤトリも非難される彼を見るのが辛くなっていき、ナプキン作りをやめてほしいと願う。

しかしラクシュミはさらにナプキンを作り、自分で試すことにした。最初の調子は良かったが、自転車に乗っている際にやはり漏れてしまった。ズボンが汚れているのを隠すために慌てて川に飛び込んだ。その様子を村の人々に見られ、ラクシュミは聖なる川を地で汚した罪に問われることとなる。村会議の場で多くの人に糾弾されるラクシュミ。そんな様子を見てガヤトリの兄はガヤトリと離れ離れにさせることを決意する。ラクシュミは妻を失い、村の人の信用も失い、村から出ていくことになった。

 

ラクシュミは村を出て、ナプキンの大事な部分である綿について研究することにした。大学教授の家に住み込みで働き、綿についての情報を得ることができないかと機会をうかがっていた。そんなときに大学教授の息子がパソコンを開いて綿について調べてくれ、セルロースというものが使用されていることを知る。ラクシュミはセルロースを入手し、再びナプキン作りをするのでここを出ることを大学教授に告げる。大学教授はナプキンには製造機があるということを教えてくれる。

ラクシュミはナプキン製造機を作った。そこでナプキン作りはできたものの、試してくれるモニターが見つからず困っていた。そんなときにパリーに出会う。パリーの付き添いの女性が「薬局はどこか」と聞いてきた。彼女は生理になっていてナプキンを探していたのだそうだ。そこでラクシュミは自作のナプキンを渡した。後日ラクシュミはパリーのもとに現れ感想を聞いた。パリーはここで初めてナプキンが市販品ではないということを知り驚いた。ラクシュミのナプキンの使用感は良く、初めてナプキン作りが成功した。

 

パリーはラクシュミのナプキン製造機をコンペに出さないかと誘う。そこで見事グランプリを受賞する。村に帰ったラクシュミは英雄のように扱われたが、ナプキン作りで有名になったということを知ると村の人たちの態度は一変して、またのけ者扱いされてしまう。

パリーはラクシュミの発明に特許を取った方がいいという。しかしラクシュミは自分だけのものにするのではなく、多くの人に安価で使ってもらいたいためそれを断った。そして2人は多くの村に訪問し、女性にナプキンを使用してもらうことにした。そこで村の女性伝いにナプキンを普及させた方が広まりやすいということがわかってきた。彼女たちにナプキンを渡し、売ってもらい、さらにナプキン作り自体にも参加してもらい、貧困地域の女性雇用の問題も解決するのであった。

 

そんな功労が認められラクシュミは国際連合の招待でアメリカでスピーチをすることになる。パリーはラクシュミとともに過ごし彼に惹かれていく。しかしラクシュミはまだガヤトリのことが忘れられず、そんな彼のことを思ってパリーは彼と離れることにする。ラクシュミは村に戻り、村の人たちから信用を取り戻し、ガヤトリとも一緒に暮らせるようになるのであった。

 

●脚本構成

評価★★★★★

難 ・ ・ ★ 易

構成がしっかりしてて、展開すごいという感じではないけど、単純に話自体に山あり谷ありがあって面白かった。主人公打たれ強いwww何度も試しては失敗するという話の展開が何回もあって結果時間が長い作品になったけど、面白いので飽きずに見れる。

ナプキン作りの要素が主体になっているけど、村の人たちからの信用やガヤトリへの思い、パリーとの恋路などなど面白い要素が盛りだくさん。サブストーリーの盛り込み方がうまかったのかも・・・!!

物語を完全に追っていくスタイル。易しい設定です。

【主人公、性格、特徴】

ラクシュミ、妻を溺愛している

【設定、背景(この映画上での)】

インドでは生理が穢れとされている

【悩み、トラウマ、過去とか(主人公に何かある場合)】

【何をするのか、始めるのか】

生理用ナプキンを作る

【葛藤】

村会議で叱られ、村から追い出される

【葛藤が晴れる、エンディングを迎えるきっかけ】

パリーと貧困地域の村でナプキン普及の旅をする

【エンディング】

ラクシュミが村に帰る。ガヤトリや村の人からちゃんと認められる。

 

●テーマ

社会性 ★ ・ ・ 個人的

生理用ナプキンの話

評価★★★★☆

生理用ナプキンの普及や一部地域での生理についての考え、(インドでは穢れとされていること)など社会的なメッセージが強い。

ラクシュミのサブストーリー的要素も面白いけど、結局この社会的メッセージに帰結するものなのでまとめ方はうまい。

 

●演出

評価★★★★☆

2時間20分っていう尺なのに飽きが来ないというのがすごい。

ナプキン作りだけのストーリーではなくて、サブストーリーに魅力があったからだと思う。

・村の人との信頼関係

ラクシュミのことを変な奴だと思っている中、綿を売ってくれた人や動物の血を分けてくれた人とかはラクシュミを見捨てずにいたこと。彼をちゃんと最後まで信用してたこと。そこがラクシュミの人の好さが感じられてよかった。

・ガヤトリとの関係

ガヤトリと別れるシーンがよかった。ガヤトリは彼が好きだからこそ、彼が村の人に変人扱いされるのが辛くて、別れるのだということもわかる。その切ないもどかしい感じ。

・パリー

ここ重要。パリーいいやつすぎた。これだけ長い間一緒にいたら好きになるやろ普通。ラクシュミがガヤトリを忘れられずにいるのをわかっているパリーも切ないよ~

 

 

●キャスト

評価★★★☆☆

可もなく不可もなく。ラクシュミ役アクシャイ・クマールがよき。彼のキャラクター設定って情に厚く、多くの人からの信用を得る、曲がったことが嫌い、一度決めたらやり通す、そんなスーパーヒーローのような感じだったのでそれが当てはまってたので良かった。

 

 

●個人的に語りたいこと

話が面白い。こうやってナプキンできるんだすげぇえってなる映画。

 

●総合評価

16点/20点満点