「小上がり」をフラットにして大正解！

当初の計画では、掘りごたつのある和室を「小上がり」するつもりだったけど「フラット」にして大正解だった！という話。

前回の記事に引き続き、今回も愛知県在住のＡ夫さんちシリーズ。

このブログでも、小上がりに関する類似記事を何件も紹介していて、今回も似た話になっちゃうけど、そのくらい「小上がりをフラットに変更してよかった！」という人が多いってことなんだと思う。

ホントに小上がりで大丈夫？

月一で、ハウジングセンターのイベント仕事をしていて、そこにあるモデルハウスのすべてに出入りしているんだけど、宅内のあちこちに段差をつけインパクトのある空間を演出しているモデルハウスが多い。

その素敵な演出に思わず「我が家でも採用したい！」と惹きつけられる人、続出である。

私もそう思う内のひとりなので、その気持ちはとてもよくわかる！
でも…我が家はモデルハウスではなく、毎日家族が暮らす場所。

インパクトや見栄えよりも、暮らしやすさに重点をおいてはどうか？と思えてしかたない。

私は毎度「小上がり」を見つけるたびに心を鬼にして「ホントに大丈夫？」「このようなデメリットもあるよ」と、鼻息荒めに…どちらかというと「段差中止」を促す方向の話をする。

いろんなデメリットを想定してもなお「小上がりもアリかもね！」という場合ももちろんあるけどね。

Ａご夫妻は最終的に「やっぱりフラットにする！」と判断され、住んでみて大正解だったとおっしゃったワケなんだけど…

Ａ夫さんの和室に対する「しばらく暮らしたのちの感想」は↓こちら

私、「えー！なんでー！」とか言っちゃってたんだ。

なんともストレートな物言い…

Ａ夫さんちの基本情報

木造２階建ての新築
夫婦＋子供２人予定（打合せ当時、一人目を妊娠中）
夫婦共働き
和室は小上がりにして「掘りごたつ」を設けたい
来客の寝室にも利用
寝室のときは「掘りごたつ」はフタをする

Ａ夫さんちの和室

当初提案されていた原案は↓こんな感じだった。

この４帖半を掘りごたつのある小上がりに…と希望されていた。

私がＡご夫妻との話し合いで気になった部分は…

■小上がりにしたときのデメリット

段差があることで、畳部分、そうでない部分を両方同時に使いづらい。何かをする時はどちらかでやることになる。
不慣れな来客の寝室（老後の寝室）で転倒の心配
「気軽な出入り」というより「わざわざ出入り」な感じになりそう

■「３枚引違戸Ａ」と「２本引込戸Ｂ」と「押入れ戸Ｃ」に囲まれ、和室のスイッチ壁が便利な位置に取りづらい。

■全開させたとき「３枚引戸Ａ」は全体の２／３しか空かないことを確認すると、３枚分全部開けられるようにしたい！と。

小上がりではなくフラットで

そこでこんな風はどうでしょう？↓と提案をした。

■小上がりではなく段差無しのフラットに。

■Ａは片引戸３本建にして全開時、３枚とも引き込めるように。スイッチ壁を設け、Ｂは片引戸に。

■片引戸Ａは、玄関ホールの間取りから、和室側にしか引き込めないので、布団がギリギリ入る「押入」サイズとした。

ビフォーアフターの比較↓

この提案をＡご夫妻は気に入ってくださり採用された。

まあ、素敵な和室！

リビングの床と一続きで、気軽に出入りできていいですよね！
子供が落ちることもないし、つまづく心配もないし(笑)

使いやすそうな位置にスイッチもある！

隙間の活用法は何かない？

当時、Ａ妻さんのお腹にいた子がもうこんなに大きくなってる！

押入の左手に、３枚の引戸を引き込むには少し広めの「隙間」があるんだけど、Ａ夫さんはコレが気になるようで…

まあね～。確かにデッドスペースといえばそうなんだけど…

でもこのスキマがあった方が障子の納まりが美しいと思うし、
おっしゃるように掃除もしやすいし…。

活用法ですか…

我が家なら、スティック掃除機置場にしちゃうかな！

パッと手に取れる場所なので、ゴミを見つけたら気軽にササっと吸い取るイメージ。