縁側のある「小上がり和室」を中心に、回遊性の間取りにしたかったが、ビルダーからは反対されていた。
当然、坂口にも反対されると思いきや意外にも反対されず…逆に夫婦共々「正気に戻り」自主的に小上がりを中止した話。
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掲載許可をいただいたお客さま邸の「間取りのビフォーアフター」を紹介する記事。
今回は、愛知県在住のK妻さんちの話。
間取り相談を受けられてしばらく経ったある日、K妻さんから、新居完成の報告LINEをいただいた。
(↑変わった表示だけど、パソコンのLINEで長文開くとこうなるんだよね)
K妻さん!素敵な感想をありがとございます!
梅雨明けし猛暑…いつのLINEだよって話ですっかり掲載が遅くなってしまった。
本題に入る前に…
K妻さんから「相談して良かったこと」を全部で3つ頂いたんだけど、今回は①と③を紹介しようと思う。②は、また今度ね。
本題は3つ目だけど、その前に1つ目の話。
強制…ではないんだけど、できればお揃いで!とやや強めにお願いしている。
理由は、間取り修正の経緯を共有しやすいから。
特に間取り決定権が強い人が不参加だと、間取り修正の判断ができず進めにくい部分もある。決定権が強い人のお一人参加ならいいけどね~
もちろん仕事の都合で「妻のみ」もあるし、一人暮らしの場合もある。
夫婦って、普段会話しているようで、実はしてなかったり…
相手も同意見だと思っていたら、実はそうでもなかったり…
夫婦間の打合せだと、何となく温度差があったり、踏み込んだところまで話してなかったりするんだけど、改めて第三者に尋ねられ、お互いの考えを知ると「え!そんな風に思ってたの?」「そこまで考えてたの!」「私が言っても聞かないのに坂口さんに言われたら受け入れるんだ!」みたいなことが結構ある
K妻さんちもそんな一面があったみたいですね~。
で、3つ目が今回の本題で…
K妻さんちの小上がりへの想い
まずは…
K妻さんちの基本情報
- 木造2階建ての新築
- 無垢材にこだわる地元工務店
- 夫婦+子供1人(2~3人を予定)
- 夫婦共働き
- 「縁側つきの小上がり和室」に憧れて家づくりをスタート!
- ほぼ満足の間取りだが、少しモヤモヤする部分あり
要望&お悩みポイント
- 縁側付きの小上がり和室を中心に、回遊性のある間取りにしたい。
- 支度スペースとしても使いたい。
- 小上がりからテレビも見たい。
- コストダウン目的で床面積を減らしたい。
- 小上がり高さを20→30㎝にしたい。
- 30㎝の方が「小上がりらしさ」が出るが、階段が必要になるので20㎝にすべきか…
- やっぱり30㎝にしたい!けど、子供や老後は危険か…と迷う
ビフォーアフター
↓ビフォー
Kご夫妻が一番こだわっていた「縁側と手前の和室」。
リビングから見た時、和室を30㎝くらい上げた小上がりにしたい!という強い希望があった。(原案は20㎝で作図)
このブログで何回か記事にしているけど、基本的に私は「小上がり慎重派」である。
その記事の1つ↓
Kご夫妻に一通り「小上がり」のデメリットを申し上げた。
…が、それは承知で「我が家は小上がりを選択する」と判断されたので、強く反対はせず、ご希望通り30㎝にして、その段差の階段もなるべく危なくないような提案とした。
↓アフター
玄関ホールからリビングに入ってすぐ右手にせり出していた「小上がり」をリビングの巾で揃えた。
(赤色点線が原案の小上がり範囲)
和室の広さも4.5帖あればよいとのことで小さくした。
これでKご夫妻憧れの「30㎝小上がり」になる!
ハズだったんだけど…
K妻さんちの小上がりは、↑回遊性があるし、かなり多目的に使う予定。
段差が億劫で無意識に行かなくなるような間取りではない。
日常的に通る場所なうえに出入りしやすいので、住まい手が望むなら「小上がり」もアリなんじゃないか、と思ったんだよね。
実際に完成したK妻さんち
まずは、玄関ホールから縁側を見たところ↓
縁側右手の窓からの光が気持ちよさそうですね~
ここに洗濯物を干す!って言ってたけど、物干し金物がないですね…
アレも中止されたのかしら(笑)
続いて、リビングから和室を見たところ↓
本格和室の雰囲気もありつつモダンさも感じる素敵な和室ですね!
こうやって見ると、やっぱり…フラットの方が絶対的な安心感がありますな。
確かに、ここに「小上がり」があれば床に動きがあって「面白さ」は出るけど、個人的にはフラット推奨派だなぁ…と
あの時、坂口も「やめた方がいいよ~」と、しつこく反対してたら…ここは小上がりだったのかしらね?
それにしても、坂口が反対しなかったことで逆に「正気に戻った」という部分、興味深いわぁ。