そこ気づくの「引っ越し後」じゃなくて本当によかった!
手元の間取りで「より具体的に暮らした状態がイメージできる」と、今まで見えていなかった問題が見えてくるという話。
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前回の「裸足のままつい、ショートカットしたくなる玄関」の続きです。
Aご夫妻さまの希望を元に作成されたビルダーの原案間取り。
その間取りに対するモヤモヤお悩みを解決すべくAご夫妻さまと3人で6時間の「作戦会議」を終え一件落着!
一緒に練った作戦をまとめ、図面にした「提案間取り」を納品するも…
しばらく経ったある日、Aさんから再度お悩みLINEが届く。
「坂口さん、坂口さんの提案を見ていて、ふと思ってしまったんですけど…」
「キッチンと和室、リビングの関係で…モヤモヤ感が出てきちゃいました」
な、なぬ?
手元の間取りで「より具体的に暮らした状態がイメージできる」と、今まで見えていなかった問題が見えてくる現象。
まったく同じ間取りなのに、それがあるのとないのとでは想像のしやすさが全然違う。
↑家具は入っているがサイズの記載がない
↓寸法入りの家具、人物が入った坂口の提案
坂口が納品するCAD化した図面には、「実際に使うサイズの家具」や「人物」が書いてある。
「間取りだけの図面」にくらべ「家具や人物を入れた図面」は
「暮らしがイメージしやすい!」「サイズ感、距離感がわかりやすい!」とお渡しした方はおっしゃる。
つまり、間取りを見るだけで自分たちが暮らした状態をより強くイメージできるので、結果として…暮らす前に問題に気づく!という現象が起こる。
Aさんの新たなお悩みは、まさにそれなんだろうと推測。
Aさんから届いたLINEは↓このような内容
Aさん、あやまる必要などないのです!
間取りを見て「よりイメージできるようになった」証拠で、喜ぶべきこと。
引っ越ししてから気づいたのでは遅い。
間取りの段階で気づくことができてよかった!
間取りをおさらいしてみると…
当初計画していた間取りはコチラ↓
↑これに対するお悩みやご希望を踏まえ、坂口が提案した間取りは↓コチラ
Aさんは、↑このキッチンに自分が立った状態を強くイメージできた。
そんなAさんが、気になった点はこれだった。
・リビングの家族の会話に入りづらいのでは?
・(その配置を望んだが)和室が結局、通路になるのでは?
打合せ中、和室とリビングの位置関係の話は出ていた。
「和室が南はもったいない。リビングが南」という意見もあり、今回の提案内容となった経緯がある。
が、より暮らした状態がイメージできると
「ん?やっぱりここ、違うんじゃないか?」とAさんは気づいた。
つまり、そこまでイメージできなかったら、そのまま家が完成し、
ひょっとしたら引っ越し後、気づくことになったのかも…
Aさんから勇気あるお申し出をいただいた。
思い切って「リビングは南へ」→「リビングを奥(北)へ」作戦。
↑こちらは当初Aさんと一緒に作成した従前提案。
リビングは奥(北)=和室が南 ということになる。
当初、ご主人様が希望されていた配置の真逆だ。
でも和室は、ほぼ大半は開けっ放しで利用する予定なので、リビングと一体空間として使える。
と考えれば、リビングを奥にしたとしてもそれほど悪くはないのではないか?と。
Aさんのご希望どおり入れ替え、微調整した間取り↓をつくってみた。
キッチンに立つAさんの正面でテレビをみるご主人さま。
その周りで遊ぶ子供たち。
死角もほとんどなく、聞き逃すことなく会話も成立しそうである。
常に開けっ放しで一体利用の和室は、冬の日差しが差し込こむ時期はゴロゴロお昼寝するにはもってこい!…ではないだろうか。
なんなら、前回送った提案より、こっちの方がいいんじゃないか?とさえ思う。
そんな感想を添えつつ、Aさんに新たな提案をお送りした。
「入れ替え案」をご覧になったAさんから↓感想をいただいた。
Aご夫妻さまも、こちらの間取りの方がいい!と。
当初「リビングが南、和室は奥」を強くご希望だったにもかかわらず(笑)
自分たちの暮らしが強くイメージできるとは、こういうことなんだな、とつくづく実感。
それにしても、気づくのが引っ越し後でなくて本当によかった!
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あなたも手元の間取りでは暮らしがイメージできない…とお思いならば
「置く予定のサイズの家具」「人物」などをビルダーさんに間取りに入れてもらってはどうでしょうか?
それをするだけで「グッと」イメージがしやすくなり、今まで見えなかったことに気づく…かも?
納品後、リビング⇔和室を入れ替えるという異例の提案をしたAさんちですが、
入れ替え提案をする前、当初の納品直後に素敵なメールをくだったのでちょっと自慢を…
↓坂口の返事(ちょうど1年前ですな…すっかりご紹介が遅くなってしまった)
私、Aさんの妹さんは直接存じ上げないのですが、お姉さんとの縁をくださってありがとうございます。
妹さん宅は、坂口とは直接ご縁がなかったとの事ですが…
つい先月、別件で…
間取り相談の依頼をいただいた姉宅よりも先に、そのお姉さんが紹介してくださった妹さん宅の間取り相談をするという不思議な案件がありました(笑)
妹宅の翌週に姉宅の間取り相談。
こちらもお名前がA姉妹。(←頭文字が全く同じ漢字で…、あ!私も同じ「亜」)
Aさん以外でも、同じ漢字のご姉妹のマイホームづくりにも携わることができて、なんだか姉妹のご縁が繋がります。
どうでもいい報告ですが、実はAさんとは偶然にも生活圏が近く、私が通う美容室のすぐ近くに建設予定地があったという偶然。
しかも、Aさんも私と同じ美容室に通っているという!(直接お会いしたことはありませんけどね)
Aさんは「このブログで私を知ってくださった妹さん」から話を聞き、私に繋がったと…
もう、とにかく…あれこれ感謝ですな…