今日は土曜日なので軽めの話題(いや、軽くないか^^;重いかも)にしようと思います。
間取りアドバイザー 坂口亜希子 です。
20代中頃の話
まだ、さかぐちがタタミの大きさも知らないような建築ド素人だった頃、いろいろありまして
建築設計事務所なるところに事務職として就職しました。
建築にとても興味があって就職しましたが、タタミの大きさも知らないようでは
設計の仕事はできません。
事務職といっても設計事務所には大した事務仕事はなく、日々建築士さんのお手伝いを
自主的に買って出ておりました。
「あのー。私も何か図面書きたい!」といった感じで(笑)
今思うと、なんともめちゃくちゃなお願いなのですが、当時設計事務所にいらした
建築士の方々はとてもやさしく、「じゃあ、これやる?」と、
きっと子供におもちゃでも与えておくような感じで(笑)
その時皆でプランをしていた佐藤様邸の要望書を私に見せてくれました。
初めて一からの設計なので、嬉しくて嬉しくて「えーっとここが玄関で~」
「こっちがリビングで~」と自分の家を作るような気持ちでプランをしました。
階段はどこ?
ある程度図面が完成したので、事務所の建築士さんに見てもらうと
建:「・・・あのさー、階段どこ?」 私:「あっ」
建:「えっと、この玄関横向きにならないと入れないよ?」 私「えっ」
もう、めちゃくちゃな図面だったのであります(笑) …あたりまえですなド素人なんだから
その後、何度も何度も建築士さんにアホな質問を繰り返し、
やっと「まー住めなくはないんじゃない?」程度の普通の図面ができました。
当時はまだ手書きが主流だったので、私にも何とかかけました。
建築士さん達(3人)が書いた力作のプラン図となぜかド素人さかぐちのプラン図も
賑やかし程度のつもりか一緒に佐藤さんの手元に届けられました。
ド素人の図面ですけど
数日後、佐藤さんに提出した図面が戻ってきました。
佐藤さんが、選んだプラン図に○がついていました。
建築士さん達は、みんな固まっていました。
なんと!ド素人さかぐちの図面に○がついているではありませんか
結局、佐藤様邸は、何のへんてつもない普通の間取りだった私のプラン、
ほぼそのままで完成してしまいましたなんてこったい
後から気づいたのですが、佐藤邸の佐藤さんは、
さかぐちが高校の時の教頭先生だったのです。あちゃ~。佐藤先生ごめんなさい。
さかぐちがあんな平凡なプラン図を出さなかったら
今頃、皆がうらやむようなかっこいいお宅だったでしょうに…
佐藤先生自宅事件は、正直未だにちょっと胸が痛いです
最後まで読んで下さってありがとうございました