松尾芭蕉に触れる
松尾芭蕉を教える際によかったなと思うことは、「不易流行」を最初に提示したことです。奥の細道の高館と金色堂の場面をすんなりと教えることができました。ちょっと松尾芭蕉の心持ちに近寄れたかな。 不易流行…変わらない本質(不易)と時代とともに変化する新しいもの(流行)ところで、芭蕉といえば、「言葉遊びだった俳諧を芸術の域まで高めた」と教えますが、私の場合、中身はぴんとこないままでした。芭蕉は何を求めたのか…?そこで、無常観の知識から始めようと、「ブッダ」の研究をされている方の書籍を読みました。おもしろい見方をされていました。古池やかはずとびこむ水のおと この俳句の「永遠性」を語っておられました。また、法華経だったかな?ブッダの覚りと共通点があると…。たしかにどの作品も、永遠性があるように思います。夏草や兵どもが夢の跡卯の花に兼房見ゆる白髪かな 曽良曽良の方は、固有名詞も使われてあるし、「夏草…」と比べると世界が狭いような。同じ風景でも見えているものが違うのでしょう。この永遠性のことも芸術の域まで高めたことの一つというのでしょうか。人間主義者、ブッダに学ぶ ─インド探訪 (みらいへの教育)Amazon(アマゾン)443〜17,600円