佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。



ここ数回に渡って、感覚について記しています。



ひとくちに感覚と言っても、さまざまな感覚があります。



体に触れたかどうかなどの感覚を一般的には感覚と呼ぶことが多いのですが、味覚・嗅覚・聴覚・視覚も感覚の一種です。



指で何かを触れてわかる感覚や、体が動いている感覚がわかるなどの感覚を体性感覚と呼びます。



体性感覚のうち、手足がどの方向に動いたかわかる感覚や、手足がどのような位置にあるのかがわかる感覚を深部感覚と呼びます。



深部感覚は、体が動くことで筋肉や腱や関節に刺激が加わり、体の位置がわかる位置感覚や手足が前や横などに動いた方向がわかる運動覚、振動がわかる振動覚、強い圧迫で生じる疼痛などがあります。


 

脳卒中後に深部感覚障害が出現すると、歩きがうまくいかなかったり、手の動きが思うようにいかなくなります。




 

深部感覚障害があると日常生活場面では、



☑︎ 寝ているとき、麻痺手を体の下敷きにしてしまう



☑︎ 起き上がるときに麻痺手がどこにあるかわからなくなる



☑︎ 立つときや歩いているとき、麻痺側の脚に体重が乗っているかどうかがわからない



☑︎ 歩いているとき麻痺側の足がどれぐらい前に出たかわからない



このような症状が出ることがあります。



感覚障害に対するリハビリ支援の中で、患者さん自身が日常生活内で安全に麻痺側の手足を管理できるようサポートしていきたいと思います。



引用・参考

 

1) 大沼 俊博 他:深部感覚障害を有する患者への理学療法評価と理学療法の考え方.関西理学 6:39-42,2006

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkpt/6/0/6_0_39/_pdf

 


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