佐賀住まい・福岡勤務の作業療法士の橋間葵です。
昨日は「動くことに対する感覚の役割」について簡単に記しました。
今回は、実際に脳卒中後に感覚障害が出現するとどうなるのかと言う視点で記していきたいと思います。
感覚障害と麻痺手の回復
感覚障害には触れたかどうかなどがわかる表在感覚と関節が動いた感じがわかるなどの深部感覚とに分かれます。
深部感覚障害がなく、表在感覚障害のみあるときは、麻痺手の回復に影響を及ぼさないという報告があります。
しかし、深部感覚障害がある場合では、麻痺手の機能回復が困難であったと報告されています。
感覚障害が重度であると、物を握るときに力が入りすぎて、動作をスムーズに行うことが困難になる場合が多いです。
また、深部感覚障害があると、軽度の深部感覚障害であったとしても、見ながら動きを行っても実用手となりにくいことがわかっています。
感覚障害と歩行の回復
麻痺手の回復と同じように深部感覚障害が場合では、歩行が困難であったり歩行の回復が難しいとの報告があります。
脳卒中後、感覚障害がある場合、歩行速度やバランス能力低下に影響するとさまざまな先行研究が散見されます。
10mの直線を歩く能力に比べて、方向転換や立ち上がりを必要とするTUGという検査では、深部感覚障害の影響を受けやすいという報告もあります。
最後に
脳卒中後の体の症状は、運動麻痺にどうしても目が行きがちだと思いますが、動きにくさの背景に感覚障害が関連していることがあります。
リハビリ支援をしていくとき、どのような原因で動きにくさが出現しているのか細かく考えていき、おひとりおひとりにあった対応をしていきたいと思っています。
引用・参考
1) 伊藤 直栄:脳卒中後遺症片麻痺おける感覚障害と合併症.臨床理学療法 第8巻第3号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rinsyorigaku/8/3/8_KJ00001525825/_pdf/-char/ja
2) 北國 圭一 他:感覚障害を主徴とする橋・中脳梗塞:診断的困難さと SEP の有用性.臨床神経学 51巻4号(2011:4)
https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/051040248.pdf
3) 柳瀬 由起子 他:脳卒中片麻痺における麻痺側上肢の感覚障害と動作障害との関連.理学療法学 第37巻第6号 2010年
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/37/6/37_397/_pdf/-char/ja
☆*:.。. 最後まで読んでいただきありがとうございました .。.:*☆


