(イラスト:ピンクノイズの少女)
「ヴァージン・スーサイズ」
初公開年 : 2000年
製作国 : アメリカ
上映時間 : 98分
監督 : ソフィア・コッポラ
10月に入ってすっかり秋らしくなってきたー!
ども!青い御伽噺です!
今回紹介する映画は
永遠の少女映画「ヴァージン・スーサイズ」
であります。
数ある少女映画の中でも、この映画は自分の中では格別な作品なのでありますよ。
原作はジェフリー・ユージェニデスの小説。
この小説をかなり忠実に映像化したのがソフィア・コッポラ!
今、女の子映画を撮らせたら世界一なんじゃなか!?って思う監督。
そのソフィア・コッポラの長編デビュー作!!
リスボン家の美しい5人姉妹が自殺した。
彼女たちはなぜ自殺しなければならなかったのか?
最初は末っ子で13歳のセシリア。
手首を切るが、病院に運ばれ一命をとりとめる。
しかし、退院して数日後次は飛び降り自殺をはかり命を失ってしまう。
残された4人の姉妹も閉鎖された空間の中で空想を浸るが、そのうち全員の自殺してしまう。
映画の中で印象的なのは、最初に自殺を図るセシリアが手首を切って病院に運ばれた時、男の医者にこう言われる
「こんなことしちゃ駄目だろ、きみはまだ人生いかにつらい目にあうかがわかるほどの年にもなってないのに」
するとセシリアはこう答える
「先生は13歳の女の子だったことはないでしょ」
女の子にしかわからない感覚。
これはきっと言葉では説明できない。
セシリアは「自分を消したかった」という。
13歳といえば子供と大人の境目になる年齢。
この頃ってどうしょうもない無駄な悩みがあったり、世界が狭かったりして、永遠に悩み続けるに違いないって思ってしまうものなのかも。
生き残った4人の姉妹も閉ざされた生活の中で、誰かに連れ去ってもらいたいと願うが、現実はそうはいかない。
同級生の少年たちはまだまだ子供だし、少女たちの願いを叶えてくれろうな男は現実にはいないのよね。
でも、少女たちを遠くから見守っている少年たちの淡い恋心も青春のせつなさが出てていいんだよなぁー。
内容も素晴らしいんだけど、この映画はソフィア・コッポラの美しい映像感覚とポップなセンスがいかんなく発揮されている。
少女たちを写しだすハイキー気味の淡い映像がとても美しい。
オープニングのタイトルが出るところなんかもフォントがかわいいし、物語自体は暗い内容なのにポップで明るい感じがとっても素敵。
ギャップがいいのよね。
そして、音楽ですよ!
ソフィア・コッポラの映画と言えばどの作品も音楽が素晴らしい!
この映画ではフランスのヂュオAIR(エール)が音楽を担当していて、この頃のエールといえば本当に最高の音楽を作ってた頃なんで、ナイスなチョイス!
主題歌になっている「Playground Love」はマジ名曲。
他の使われている曲もソフィア・コッポラのセンスが存分に爆発してる!
原作を選ぶセンス、映像のセンス、音楽のセンス。
全部いい☆
この監督さんは
選ぶセンスのいい人
なんだと思う。
自分ななにかを創り出すひとではなくて、あるものを選んでくっつけて新しいものを作るのに凄い才能を発揮する人のような気がするなぁ。
つまり、センスがいい、ってそーゆーことなんじゃないかって思うの。
ソフィア・コッポラの他の作品もまたご紹介したいと思います!
乞うご期待。
予告編