こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。
円形脱毛症に関する研究発表で以下のようなものを見つけました。
サイトを見ていただくと直ぐにわかるのですが多種多様な肌の色をした人が集まるアメリカにおいて肌の色の違いで円形脱毛症に成り易いか否かの統計が取られていたようです。
結論としては最も成り難いのは白人でした。次いで黒人。もっとも円形脱毛症に成り易いのはアジア系の人種だったとの事です。
さまざまな国や地域習慣で人々の暮らしぶりは大きく変わるのですが、この調査ではアメリカというおおよそ似た感じの生活習慣であろう人々の中での調査なので結果はやはり肌の色の違いが差を生んでいる事に成ろうかと思われます。
メラニンの薄い人でもなく、濃い人でもなく中間的な色合いであるアジア人が最も円形脱毛症に成り易く、次いで黒人が多く発症するという事はメラニン色素の少なさが発症の原因になるわけではなくて、メラニン色素が多く成る変化が生じると発症に関連して来るのでは無いかと想像させます。
そこで思い出して欲しいのが数年前に過去記事でも書きましたハーバード大学発表の白髪の作られ方です。 白髪は交感神経の亢進により最初はメラニンが多く作られるのですがそのうち大量生産によりメラノサイトが疲弊して メラニン色素が作られなくなる事で髪の毛が白髪化します。交感神経の亢進とはすなわち精神的ストレスも含まれるため円形脱毛症がストレスにより発症するというストレス発症説と関連しているのではないかと思われます。
前回の記事で髪の毛が黒いうちは ウネウネしていても伸び続けたものが髪の毛が薄茶色になると髪が細くなり 成長が止まる 現象について書いてあります。 黒い髪の毛がより黒く成っているかどうかは目視による確認がしにくいことであり ストレスを受けた直後に髪の毛がより黒くなっているかどうかは正直なところ分かりません。そして髪の毛に含まれる メラニンは黒いユーメラニンと赤～黄色いフェオメラニンの2種類があります。 白髪に関しては その2つのメラニンが無いのに対し 円形脱毛症の色の薄くなった髪の毛は黒色のユーメラニンのみが欠落しているような色合いです。
ちなみに髪色を明るくするブリーチ（脱色）と云うものがあります。これは過酸化水素という化学物質により髪のメラニン色素を分解して髪色の調整をおこなうモノであります。この時、ユーメラニンの方が先に分解されます。よってブリーチをするとまずは黒髪から赤茶色や金髪に成ります。ブリーチではなくとも毛染めも同じ現象です。毛染めに中にはブリーチ剤が入っており、これで髪の色を抜いたところで同梱されている毛染め剤で色を付けます。黒髪のまま毛染め剤で色を付けるのもアリではありますが、黒い部分に茶色系の色を足しても満足な毛色を求めにくいのです。黒画用紙に茶色の絵の具で絵を描くよりも白い画用紙に茶色の絵の具の方が絵としての色が映えますね。こんな事情で毛染め剤にも髪の色を抜くブリーチ、つまり過酸化水素が入っています。
話を戻します。ユーメラニンが分解される現象からユーメラニンの方が化学的に構造が弱いと言えると思います。 この辺の事情ももしかすると円形脱毛症の発生機序に関わってくる可能性もあるかと思います。その時に関わってくるかもしれないモノは人体にも普通に存在する活性酸素です。実は過酸化水素と活性酸素は親兄弟の様な関係性です。身体の中で日常的に作られた活性酸素がSOD（スーパーオキシドディズムターゼ）と呼ばれる酵素で変化したものが過酸化水素です。
※↓活性酸素についての参考web（興味深い内容ですオススメ！）
上記サイトに記載されていますが紫外線によるプラスチックの劣化も活性酸素の仕業だったのですね～。プラスチックが劣化して脆くなるなら況や毛髪をや。円形脱毛症特有の感嘆符毛など髪がくびれて脆くなる現象は活性酸素説の信ぴょう性が増してくるように思えます。特に前回の記事で書いた髪が赤茶色くなると成長が止まる現象は活性酸素（過酸化水素）が影響していると捉えられなくもないように思えます。
そしてもう一度メラニン色素を作り出すメラノサイトについてですが、メラノサイトは神経の支配を受けます。下記サイトは白斑というこれまたメラニンに深く関わる病気の解説サイトです。
この中に『白斑の原因』について書かれた段落の分節型の部分で神経ストレスによってメラニン色素が作られなくなり云々とあります。これなどは神経の支配領域に関係するようにも思える分布や形で発症する円形脱毛症との関連を臭わせます。
↑は当ブログの過去記事です。先ほどの白斑に関する参考サイト記載の分節性とはデルマトームという背骨から出る神経の支配領域に関してだと思うのですが、当ブログでは大後頭神経や耳介側頭神経、眼神経などの神経支配領域と脱毛部の発現やその形について注目しています。
しかしこれもまた数多くある円形脱毛症の発症機序の一つの可能性でしかないと思います。前回の記事を読んでもらうと分かるのですが円形脱毛症の抜ける（切れる）様相は薄茶色く変色した後に抜ける場合と黒髪のまま抜ける場合とがあります。今回の活性酸素が関与している可能性のある方は過酸化水素（活性酸素）と脱色の関係性から薄茶色に変色して抜けている場合の円形脱毛症だと思います。また活性酸素はメラニンを作る方にも関与しているので一概に除去すれば良いというモノでもないようです。活性酸素が無いと身体のメカニズムが狂う一面もあります。
そして活性酸素の関与が疑われる場合は神経根や神経に干渉する筋肉のコリに注視していく必要があると思われます。この場合も鍼灸が適任かも～！（宣伝デス）
よければ参考にしてみて下さい
≪参考過去記事≫
↓メラノサイトは神経由来。ホクロで語ります。
↓脱毛部の発現や形状は神経の走行に沿って……
胃が元気になる気がします（個人的な感想）。
副作用はお腹がすくこと？！
亜鉛も銅も入ってます。
チロシンも入っています！
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此方も見てみてください！
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