こんにちは。
あおい堂鍼灸院の今泉です。

 

 

世間的に円形脱毛症の原因はストレスだけであるという説はまだまだ強くありますし、ケースバイケースではありますが否定しきれない面もあると思います。

ストレス状態に陥った人はしばしば「やけ酒」という行動をとる場合があります。
本日の記事はこの辺について私の思うところを書いてみたいと思います。
 
 
さて、この件について書き始めるにあたって東洋医学の基本の一つをご紹介します。
それは「喜按(きあん)」と「拒按(きょあん)」です。
まずは喜按から。喜按とは揉んで気持ち良い状態の事です。
以前の記事で「不通即痛(つうぜざればすなわちいたむ)」という言葉を書いてことがあります。これは本来サラサラと流れているはずの「気」が流れなくなり、止まってしまうと痛みが生じるという意味です。喜按はこれに関連するのですが「気」が不足状態の部分は揉ん(按)で気持ち良いのです。難しい言葉を使っていうならば「気」が虚(きょ)した事を「気虚(ききょ)」といいます。気虚の部分は揉んで気持ちが良いのです。なぜなら揉むとそこに「気」がやって来て正常な状態に戻るからです。
 
もう一方の拒按はどうでしょう。これは揉んで痛いのです。揉まれることを拒む(こばむ)ことです。そして「気」の状態としては先ほどの喜按の逆、「気」が充満し過ぎている状態なのです。こちらも難しい言葉で「気」が実(じっ)している「気実(きじつ)」と云います。
喜按の部分で書きましたが揉んだことによりその部分へ「気」が良くも悪くもやってくるのですが、元々その部分に「気」がキチンとある状態であったらどうでしょう。多い「気」が更に多くなってしまいます。これは具合悪いのです。程度が過ぎると「気」が多すぎて渋滞し「不通即痛」になり痛くも成ります。それで揉まれる事(按)を拒むのです。
 
 
この喜按と拒按のように「足りないものは補い、多いものは瀉す(減らす)と具合が良くなるよ!」というのが中庸を目指す東洋医学の基本的なスタンスなのです。
極めて大雑把に言えば現状の自分の逆の状態を取り入れる事で身体の平衡を保とうとする習性があると思います。
 
ではタイトルにある「やけ酒」。これは何でしょう。
これは普通の飲酒とは少し異なると思います。楽しみとしてお酒を嗜むことでは無くて「吞まなきゃやってられね~」という時に敢えて甚だしく飲酒する事だと思います。
お酒と云うものは猛烈に「気」を動かします。車のエンジンで言うターボみたいなものだと思います。なので気分がふさぎ込んでいる時にお酒を飲めば(人にもよるとは思いますが)基本気分がほぐれてきます。その他にも怒っている時、悲しんでいる時、思いつめている時など、まとめてみれば気分が固まってしまっている時のお酒は事態を打開してくれる一助となると思います。
そう、固まって固定されている時。。。
 
ん?
冒頭で円形脱毛症の原因の一つにストレス説があると書きました。世間で一般的に言われるストレスとはふさぎ込んだり、怒ったりする状態が一定期間続く事を指すと思います。このような時に東洋医学の事を知らない人でもやけ酒をする人がいるという事は「気」と認識せずとも「気」を動かしたい、お酒で「気」が動くと感覚的に感じているからなのだと思います。
固定された思いは「気」を留めるわけです。
そしてストレス説では留まった「気」の状態が円形脱毛症を発症させるのです。


それでは「気」を動かす飲酒は円形脱毛症に治療にとって良いのかが気に成ります。
私の考えではありますが、場合によっては多少良いと感じます。ただし多量の飲酒のメリットは感じませんのであくまでも呑むなら少量が基本だと思います。そして場合によってはと書きましたが、これはどちらかと云えば気実気味の場合です。
そして気虚の人にはお酒は合わないと思います。
では自分が気虚なのか気実なのかがわからないと思いますのでこれまた大雑把な見分け方をご紹介します。
気虚の場合に生じる事は以下のようなことです。
  • 疲れやすい(虚弱)
  • 顔面蒼白
  • 自汗(何もせずとも汗が出る)
  • 冷える
  • 声が小さい
  • 風邪をひきやすい
  • 不眠
  • 肌荒れ
  • 下痢気味
などなどです。総じていうと身体の中に何かを貯めこんだり留めたりするのが不得手な体調だとも個人的に思います。
どうして気虚の場合はお酒が合わないか。
お酒は「気」の流れを早めるのですが、それは同時に「気」を発散させることにもつながります。
例えばお酒を飲むとトイレが近くなります。小用もそうですが飲み過ぎると下してしまう事もあります。気虚では下痢気味になると書きましたがお酒のベクトルは下す方だったり身体の中のモノを外に排出するものです。喜按・拒按のところでも書きましたが現状の逆を選択した方が概ね良い結果が得られます。この観点から気虚の人の飲酒はより深刻な気虚を導きやすいため注意した方が良いと考えます。
 
 
次に気実の人の身体に起きる事は……。
  • 体力十分
  • 肌が赤め
  • 筋肉質
  • 無汗(汗が少ない)
  • 便秘
  • 湿疹やニキビが多い
  • 痒い
等に成ると思います。
気虚の反対ですが気実の人は気力十分で身体を毛穴まで引き締める事が出来るので汗も出にくく便まで身体に留めやすい傾向があると感じています。
この場合は発散傾向の性質であるお酒はある程度むいているといっても良いと思います。ただし、気実の激しい場合、「気」が充満している部分に更に「気」が流れ込んでくる事もあると思います。湿疹が多いと書きましたがお酒を飲んで身体が痒くなることがあります。これなどは「気」が溜まり過ぎてしまった結果であると感じます。掻くことで皮膚に傷をつけて溜った「気」を漏らそうとします。特に頭皮湿疹やアトピー性皮膚炎のある人の場合は飲食、飲み過ぎに特に注意が必要と思います。
 
 
そしてこれを書くと難解な事に成ってしまうのですが気虚・気実の兆候があるからと云ってもその人が気虚・気実とは限らないのです。これは「気」の偏在という問題があるのです。身体のある部分は「気」が実しているが他の部分は虚ろだったりもするのです。
例えば『虚熱(きょねつ)』という状態があります。これは「気」の具合は普通なのですが「血」などの陰が減少しているのです。この虚熱も「気」の偏在によって身体が冷えてくる事が有ります。冷えているからと「気」を増させるようなことをすると「気」は元々普通にあるので多すぎる状態となり虚熱の状態が更に深刻化していく恐れがあります。これについては下記に記した過去記事でおおよそのニュアンスをつかんでいただきたく思います。
 
しか~し、前回前々回の記事でも取り上げましたがアルコールは遺伝子CCHCR1の不調を招きケラチン17の産生が低調になりかねません。これは是非とも避けたい事態です。お酒は極力少ないに越したことはありません。学生の頃、心理学の先生が「精神的ストレスは肉体的ストレスに還元できる」とお話しされていました。これは精神的ストレスのある時にそれを肉体を動かすための原動力にする方策です。肉体を動かすために精神的なストレスを燃料にするわけです。例えばイラッと頭にきた時に何か叩きたくなったりした経験が誰でもあると思います。イラッは一瞬ですが継続したストレスは「なにくそっ!」と全力で走ってみたりする事で精神的ストレスがどんどん消費されます(青春ですなぁ)。そして肉体的ストレス、つまり運動すると体が疲れて今度はその行動が肉体的なストレスとなるわけですが、肉体的な方は休憩すれば回復します。この時点で精神的な方も肉体的な方も両方のストレスが緩和されているという事に成ります。肉体も動かすので固まらないわけです。私は筋肉のコリが円形脱毛症に関与していると考えています。運動して肉体に生じるのは疲労ですが、コリとは運動せずずっと同じ姿勢を取り続けたり固まった状態の時に生じる現象です。この意味でも身体を動かすのはとても良いです。
お勧めは球技かダンスです。脳内が忙しい方が気分転換には良いです。マラソンやウォーキング、マシントレーニングはしている最中に精神的ストレスに成っている内容を脳内で反芻してしまい却ってひどいストレス状態になりかねません。正に自爆です。一方で気虚の人には運動は向かないと思われる方もいらっしゃると思います。気虚を感じられている場合はそれなりに身体を動かしていただければよいと思います。例えば好きな音楽を聴いて手や足で調子をとってみるとかその位でも体調に応じて十分良いと思います。無理なくおこないましょう。
これらの方策はお酒に憩いを求めるよりもずっと良いと思います。
少量のお酒は心臓にも良いと言われていましたが、今ではそれは統計上のミスであったと結論づいてしまったようです。お酒は例えてみれば利息付きの借金の様なものでトータルではやはりマイナスに働くと思えますが、TPOが合えばお酒の力が有った方が事態を打開できるずっと良い場面もあります。私も含めお酒のみには厳しい内容ですがスマドリなる言葉も生まれる現在、やはりスマートに楽しみたいものです。
 
 
良ければ参考にしてみてください!
 
≪参考過去記事≫
↓頭を触ると気がつく?!
↓血虚も多いし気血両虚もある
↓精神的なストレス対処は……

 

以下お勧め品

 

 

 

 

 

 

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