休みの日は運動不足になりやすいので意識して散歩に出るようにしています。
先日も少し歩こうとプラッと外に出ました。
小一時間で回るお決まりのコースを歩いていた時です。
十字路を直進していて通り過ぎようとした私は、右手に伸びる道の先でおじいさんが座り込んでいる姿を目にしました
暑くて一休みしてるだけ?それともちょっと転んだ?
と考えている間に十字路を通り過ぎてしまった私。
もしかしたら体調を悪くして動けなくなっているのかも、と不安がだんだん募ります。
間が悪いことに私は近所を散歩するだけのつもりで家を出てました。
スマホも財布も持ってませんし、家からも微妙に遠い場所に来ています。
小柄で膝痛持ちの私がおじいさんを担いで安全な場所まで連れて行くなんて難しそう。
しかし『何もできない』を理由に放っておいていいわけでもありません。
私はUターンしておじいさんが倒れていた道へと戻ることにしました。
確か坂を下り切ったところに教会があったはず。最悪、そこに助けを求めに行こうと急いで道を戻ります。
幸い、元の道に戻ったころにはおじいさんの姿はなく、自力で立ち上がって移動されたようでした。
(一応、近くの道でおじいさんが再度倒れてないか確認はした)
今回は何もなかったけど、この酷暑の中、いつ何時誰かを助けなくてはという状況に陥るか分かりません。
これからは散歩のときも財布とスマホは持ち歩かねば、と心にメモするつかささんでした。
(早速ドラッグストアで『冷却水たっぷり!冷やしタオル(4本入)』を購入したよ)
皆様もお出かけの際は誰かを助けられる装備の準備をよろしくお願いします。
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『深川二幸堂 菓子こよみ』(著/知野みさき)
色男で人付き合いも如才なくこなす兄の光太郎と、内気で職人気質な弟の考次郎。
二人が切り盛りする小さな和菓子屋は質素だけど味は間違いないと評判で、粋人と呼ばれる人にもご贔屓されるほどだ。
そんな二人は菓子を通して所縁となる人が少しずつ増えていく。
日々の営みの中で起こる事件やすれ違いが描かれる江戸人情のお話である。
『和菓子』だけの繋がりでここまで幅の広い話を作りだせるものかと感服するほど、菓子を通じて人々の想いや思惑が交錯する。
しかも自然に馴染んだ流れで和菓子の話題が出てきて、無理に和菓子に焦点を当てている感じはない。
物語を追っていると、和菓子が隣になるのだ。
読み易く、人の体温を感じるようなシリーズ三作。
読んだら和菓子が食べたくなること請け合いです。
たった二人で始めた小さな和菓子屋だが、次第に馴染みの客が増え手伝いの七(とその一家)も加えて賑やかになっていく。
移り行く季節とそれに沿うように生み出される和菓子たちが物語に彩を添える。
考次郎(時には光太郎)が作る菓子は決して華美ではなく、しかし人の心をほっと和ませる暖かな風合いに満ちていた。
読んだら和菓子が食べたくなること請け合いのシリーズです。