前回に引き続き、今回も

 

『摂食障害から精神的にも不安定になり、精神科から薬を出されました。ですが、薬漬けになるんじゃないかと心配です。あおいさんは薬から離れる時はどんなふうに辞めていきましたか?また、どんなお薬を処方されていましたか?』

 

というご質問に対してのご回答をさせていただきたいと思います。

 

 

 

前回(『質問箱の回答:薬の処方について』)では、

 

  • 処方されたことのある薬の種類
  • 薬の服用についての考え方

の2点についてお話ししたので、

この記事ではその考え方を踏まえて、私が薬から“どんなふうに薬から離れていったか”についてを主題としてお話を進めていきます。

 

 

 

また前提として理解していただきたいことが、

薬への不安というものが2パターンあるということで (あくまで私の考え方の中で、ですが)、

一つは“体自体が薬に依存してしまうのではないかという不安”

もう一つは“心が薬から離れられなくなるのではないかという不安”です。

 

不安の種類については前回の記事に詳細がありますので、良ければそちらをお読みになってから今回の内容を読んでいただければわかりやすいかと思います。

 

 

 

 

主に私は後者の方を経験しておりますので、今回は

  • 下剤やダイエット系サプリメント(サプリメントは薬ではないですが)など、精神的な安心を得るために服用するような役割を担うような薬から離れられなくなるのではないか
  • 今まで処方されていたものをやめる時に感じる、「これをやめたらまた胃もたれがひどくなる生活に戻るのではないか」というような懸念からの不安

などのような種類の不安に対して、私が回復していった過程をお話ししていきます。

 

 

 

 

【下剤・サプリメントからの脱出】

 

前者の下剤やサプリメントに関しては

すべて自分の胃腸に食べたものが入っている感覚に対する不快感・食べすぎた時に早く出してしまい・お腹が張ってシルエットが太って見える……等の理由からくるもので、

指定の数以上のマグミット錠(下剤と同じような効果がある薬)を飲んだり、市販の下剤を大量に飲んだりしていました。

 

ここから脱するきっかけになったのは

  1. ロジカル的側面
  2. メンタル的側面

の2点が大きかったのかなと自分では感じています。

 

 

 

まず①のロジカル的側面とはつまり、

科学的な効果の有無や薬を服用することで得られる効果を知る、ということです。

 

 

まず下剤についてですが、結論から述べると

いくら大量に服用して排出しても体脂肪が減る、もしくは食べたものがエネルギーとして蓄えられず輩出できる、などという効果はありません

 

なぜなら、便となっている時点で既に食べ物は消化・吸収されている状態だからです。

要は、体のつくりからして腸に届くまでに多くの栄養素が体内に吸収される、ということですね。

 

そのためいくら便になったものを早く排出しようが、出ていくのはミネラルや水分が大半であって、ただお腹が痛いだけでなく脱水やミネラル不足の危険性も出てきてしまうという、体にとってのデメリットしか生じない、ということになります。

 

 

加えて、薬を使うことで自分の腸で排出する力が衰えてしまえば、腸が自力で動く力が弱まってしまうため、薬を服用しなくなったときに便秘になりやすくなります。

 

したがって、長い目で見ても自分にとっての利点はほとんどないということにもなるのです。

 

 

私は下剤を飲んですぐに出してしまう方法をインターネットで知ったので、下剤のダイエット(減量)効果を保証するこれといった根拠がない状態で服用していました。

そのため下剤やマグミット錠を多めに飲む日々の傍ら、「本当に効果があるのだろうか?」という疑問や「便になっている=消化している、では?」という懸念は心のどこかで感じていました。

 

それもあってか、少しずつ体重や体の不調が回復してきて、自分自身のことを考える余裕がでてきてからは

体の消化のメカニズムや下剤の仕組みを調べるようになり(こちらもまたインターネットからですが……)、自分なりに論理的に捉えようという考え方が出てきました。

 

そうして「どうもあまり効果はなさそうだぞ」ということを察するようになり、徐々に下剤やサプリメントに頼らない生活に変化させることができました。

 

 

 

 

次に②のメンタル的側面とは、

メンタルケアに重きを置くことで食事や体型・体重を気にする時間が減ったことに伴って、そもそも「薬を服用しなければ!」と考える機会が減った、というものです。

 

 

ここでいうメンタルケアとは、“食事や体型・体重以外のことを考えることができるもの”のことで、

私で言えば観劇・映画鑑賞・ライブ・勉強・体験教室・集団でやれる運動……などです。

 

つまりは日常生活のなかで食事に関すること以外に思考を回せる時間のことのことですね。

 

 

 

食に囚われている間はなかなか難しいことだとは思いますが、

意識的に「自分はどんなことだったら食事以外のことを考えざるを得ない状態になるだろうか?」を考えてトライ&エラーを繰り返すだけでも、かなり有意義だと私は考えています。

 

 

 

 

 

 

【処方された薬から離れる時の不安からの脱出】

 

さて、今度は今までの体の不調が改善されて薬が処方されなくなるときの不安についてです。

 

 

私の症例で例えるとすると、

拒食からの回復で消化機能が落ち、食後に胃もたれが起きるようになっていたため処方されていたレパミド錠が必要なくなる時、がそれにあたります。

 

つまり、食事量の増加によって消化機能が回復していけばレパミド錠の処方は必要なくなるので、

そういったときに「これからこれがない生活になった瞬間に胃もたれをする生活に戻るのではないか」と思って不安になる、などのようなことが起きるんですね。

 

 

 

そうはいってもこの場合、処方されなければ薬を飲むことはできないので物理的に依存することができません。

 

はじめは不安でしたが、これについては徐々に“薬が無くても問題なく食べられる”という成功体験を積んでいくしかない、というのが私の意見です。

 

 

 

実際私は薬がない生活にいつの間にか慣れていたという感覚で、

はっきり「ここで薬断ちをした!」という瞬間の印象はあまり残っていないくらいなので、もし質問者様がこのパターンを心配されているようであれば、あまり気負う必要もないのかなと思っています。

 

 

 

 

 

【まとめ】

 

 

ここまで様々な薬との付き合い方について私なりの考えを書いていきましたが、

質問者様は精神科に通ってらっしゃいますし、相手は専門家ですので

そのような不安も含めて相談してみて、自分が納得のいく薬との付き合い方を探っていただければいいなと思っています。

 

それでも納得のいく答えが見つからなかったり、違和感が消えないときは、自分と相手(専門医)との相性の問題も考えられます。

 

その場合は自分の気持ちに蓋をせず、自分が素直に“安心できるな”と感じるお医者様を見つけていってくださいね。

 

ぜひご参考までにご活用いただければ幸いです。

 

 

 

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