今回は先日質問箱に投げて頂いたご質問に関しての回答になります。

 

本当はすぐに解答できたらと思ったのですが、内容的に一言では説明しきれなかったのでブログにさせていただきました。

解答が遅くなってしまって申し訳ありませんでした💦ご質問ありがとうございます!

 

 

さて、今回いただいた質問の内容は

 

『摂食障害から精神的にも不安定になり、精神科から薬を出されました。ですが、薬漬けになるんじゃないかと心配です。あおいさんは薬から離れる時はどんなふうに辞めていきましたか?また、どんなお薬を処方されていましたか?』

 

でした。

 

 

 

ということでこれから

  • 処方されたことのある薬の種類
  • 薬の服用についての考え方
  • どんなふうに薬から離れていったか

の3点をお話ししていこうと思います。

 

 

 

 

 

【前提のお話】

 

摂食障害には食事をコントロールできないことや精神的な負担などが影響することで、同時進行で様々な合併症がおこります。

そのため一見食事に関係ないようなものも含め、その時の状況で使うべき薬の種類や量が短いスパンで変化する可能性が大いにあります。

 

 

私も摂食障害によって胃もたれ・便秘・お腹の張りだけでなく、不眠や無月経・意図せぬ嘔吐や頭痛・若年性更年期障害……等々

いろんな症状に悩まされ、いろんな種類の薬を試してきました。

 

とはいえ、摂食障害の症状がひとによって異なることに加え、併せて出てくる不調も人によって様々です。

また、体質の違いやお医者様の判断の違いなども関係してくることから、一概に「これがいい」「これは悪い」とは言い切れないというのが正直なところです。

 

 

このような理由から、

なるべく誤解のないように、私が試してきた・使ってきた薬ひとつひとつの [薬の効能] [処方された場所] [その時の状況] も組み込みながらご紹介していくつもりではありますが、

以上に書いたことを踏まえ、あくまで私前提にご参考までにしていただければと思います。

 

 

 

 

 

【処方されたことのある薬の種類】

 

私が試したことのある薬・実際にメインとして服用していた薬は以下の8つです。

 

  1. 精神安定剤(名称不明)
  2. マグミット錠
  3. レバミピド錠
  4. オランザピン錠(2.5mgを半分に砕いて服用したので実質1.25mg)
  5. ベルソムラ錠
  6. 大建中湯エキス顆粒
  7. モサプリドクエン酸塩錠
  8. 低用量ピル(LEP)

 

カタカナが多いし難しそうに感じますが、それぞれ病院でいただいた処方箋と薬の説明の紙を参考にして(私は薬剤師専攻ではないので、情報源はこちらと私の体験談だけになりますが)説明していくのでご安心頂ければと思います。

 

 

 

 

精神安定剤(名称不明)

こちらは私が定期的に通院していた病院の前に行った(電話して初診まで半年ほどかかったので、とりあえず内科的な問題がないか見てもらうために行った)地域の内科クリニックから処方されたものです。

 

処方されたのはその名の通り精神安定剤だったのですが、結局一度も服用することなく処分してしまったので、その薬の具体的な名称は不明です。

 

 

当時の私の状況としては、診断はまだされていなかったものの、食事や体型のことで頭がいっぱいになったり、気分の浮き沈みが激しく家族とも頻繁に喧嘩になったりと、明らかに日常生活に支障が出ている状態でした。

 

そこに精神安定剤を処方するというのは一見的を得た判断のように感じますが、

私が薬を受け取ったときに真っ先に感じたのは、診てくださったドクターへの不信感と薬への恐怖心でした。

 

なぜなら、精神安定剤に対してあまり良い印象はなかったことに加えて、薬についての説明も「不安になった時に飲んでください」というような簡単な説明だけだったので、

“なぜ自分にはこれが必要なのか”

“薬を飲むときの注意点はあるのか”

“これを飲むことによってどのような効果が得られるのか”

について理解できていなかったからです。

 

 

さらに言うと、“精神安定剤1か月以上”というのは実はかなりの量です。

 

もしかしたら今までにお薬を大量にもらった経験がなかったので驚いてしまっただけで、本当は何もおかしいことはなかったのかもしれませんが、

「この錠剤を全部まとめたら薬瓶1個埋められそう」というくらい大量の精神安定剤を目の前に、私はどうしても服用しようという気にはなれませんでした。

 

 

 

冒頭にも言いましたが、私は薬を専門に勉強しているわけではないので正しい知識をお伝えすることはできませんが、きっと病気の種類や患者さんの容態によっては月単位で薬が処方されることもあると思います。

 

しかし、このときは診察時もあまり真摯な対応ではないように感じましたし、どちらかというと「薬は渡すから、もう来ないでください」と言われているような気がして、あまり良い気分ではありませんでした。

 

 

 

 マグミット錠

これは私が定期的に通っていた病院で常時出されていた薬です。

この薬の効能としては『胃酸の中和』『尿路結石の発生予防』『便通をよくする』等です。

 

私がこの薬を処方してもらっていたのは食事量の少なさや消化機能の低下で便通が悪くなっていたからです。マグミットの場合は普通の下剤に比べると腸への刺激も比較的弱いのが特徴です。

しかし、服用しすぎると下剤と一緒で激しい腹痛や下痢を起こすことがあるので、便通の様子を見ながら主治医と一回に飲む回数を調整しながら処方してもらっていました。

 

 

 

 

レバミピド錠

こちらも②のマグミットと同じく、定期的に通っていた病院で常時出されていた薬です。

この薬は『胃潰瘍・胃炎』に対する処方薬で、

私の場合はしばらく消化器官を使っていなかったことから、食べ物を摂取したときの胃もたれをしていたので処方してもらっていました。

 

 

 

オランザピン錠

この薬の効能は①と同じような『精神安定剤』として感情の高まりを抑えたり、気持ちを楽にして意欲を高めたりする効果が期待できる薬です。

 

この薬は定期的に通っていた病院から処方されたものです。

処方された時期は私の症状が最もひどかった頃で、そのときは入院後に過食が始まったり体重が増えたり、「回復したいのか・したくないのか」という葛藤が強くあったりして気持ちが安定しない日々が続いていました。

 

 

とはいえ、私の担当医はもともと薬の説明や処方の意図を丁寧に説明してくださる方だったので、飲むタイミングや薬の副作用等もきちんと伝えてくださったのを今でもよく覚えています。

 

加えて、服用を始めてからの気分の浮き沈みの頻度や気持ちの変化等の聞き取りも通院中の診察で丁寧に行ってくださったので、特に不信感を抱くことなく服用していました。

 

 

 

ベルソムラ錠(15mgを半分に砕いて服用したので実質7.5mg)

こちらも通院していた病院の担当医が処方してくださったもので、寝付きを良くしたり安定した睡眠を持続させたりする効果があります。ようは睡眠薬ですね。

 

『睡眠と摂食障害』という過去の記事にも書きました通り、摂食障害は自律神経が乱れたり、精神的に不安定になったり、エネルギー不足になったり、拒食症で床ずれが起きたり……と睡眠障害が合併症として現れることがあります。

 

私も何度も夜中に起きてしまったり、逆に日中に急に寝てしまったりして睡眠を十分にとることができていませんでした。

 

 

そこで処方されたのがこの薬なのですが、

私は拒食症による痩せで睡眠障害になっている可能性が大いに考えられるため、主治医の意見としては“薬で何とかなる”というよりは“食事をすることで睡眠にアプローチしていく”という方が効果的なのではないかという考えの方が強かったようです。

 

そのため、試験的に1か月ほど1錠を半分に割って少量から始めてみた、という感じでした。

 

結果、睡眠薬を使っても私の睡眠障害は良くもならず悪くもならずだったため、早々に睡眠薬の処方はやめ、食事療法と認知行動療法に集中するという方向に切り替えました。

 

 

 

大建中湯エキス顆粒

こちらは医療用の漢方で、粉状になっているお薬になります。私は通院していた病院の担当から処方されていました。

この薬の効能としては、お腹が冷えて痛み、腹部膨張感がある場合の症状を改善するというものです。

 

私がなぜこれを処方されていたかというと、消化器官の低下や栄養不足によって食事をするとお腹が張ってしまって苦しかったからです。

さらに、お腹が出ている状態の自分を見て不安な気持ちになっていたのもあり、腹部膨張感からは地味にストレスを感じていました。

 

私個人の服用してみた感想としては、漢方の粉薬なのでかなり飲みにくかったし、

びっくりするほど苦いのでいつも服薬用ゼリーを持ち歩いて服用していました笑

 

これが3食毎日続くとなると流石に飲むのにもストレスでしたし、何より効果が実感できていなかったので主治医に相談して他の薬に変えてもらった記憶があります……

 

 

 

 

モサプリドクエン酸塩錠

こちらのお薬は私が通っていた病院に入院していた時に処方されたもので、

効能は慢性胃炎に伴う胸焼け・悪心・嘔吐などの症状を改善するというものです。

これも③のレバミピド錠の時にお話しした通り、食後の胃もたれや胸やけが激しかったことから処方されました。

 

とはいえ、効能が似ていてもどちらか一方の薬にするのではなくレパミドと併せて2種類を同時に服用していたので、入院中は飲む薬の種類が多くて少し大変でした。

 

個人的には「病院食だと3食しっかり食べるから胃もたれが激しくなるとかかな?」と思っていたのですが、これについては特に説明もなく出された(入院中は毎食後に服用分の薬が配られるシステム)ので、同時に飲むのとレパミドだけのときでどう違うのかは私自身よくわかっていません。

 

 

 

 低用量ピル(LEP)

これは通院していた病院ではなく、別で婦人科にかかっていた(そこの病院に婦人科が無かった為、別の病院へ受診) 時に処方されたものです。

 

こちらはみなさんもご存知の方が多いと思いますが、月経不順や不妊治療の際に利用されるものです。

 

私の場合は一年以上無月経の状態だったので、食事を少しづつ食べられるようになった頃に主治医から婦人科の受診を勧められ、無月経治療も開始しました。

 

低用量ピルは毎日同じ時間に飲まなければいけないので、中にはそれが負担に感じる方もいらっしゃるようですが

私はもともと食のこだわりとして食事時間の縛りがあったり、就寝・起床時間のこだわりがあったりしたため、この点はなんの負担にも感じませんでした。

 

しかし、いくら低用量ピルでホルモンを調整しても体の方の準備が万端でないと月経は来ません

加えて私自身、月経に対して「別に無くても大丈夫でしょ〜」という感覚であまり積極的になろうという気も起きていなかったので、割と長い間低用量ピルを使っていた記憶があります。

 

 

 

【薬の服用についての考え方】

 

ご質問者様は「薬漬けになるのではないか」という不安をもってらっしゃるということで、私なりに薬との付き合い方についてお話しようと思います。

 

まず前提の話として『薬に対しての不安』というのは2種類あると考えていて、

1つ目は体自体が薬に依存してしまうのではないかという不安

2つ目が心が薬から離れられなくなるのではないかという不安

という点になります。

 

そして以下からは、それぞれの不安に対してどういった考え方をしているのかをお答えしていこうと思います。

 

 

 

 

まず1つ目の“体自体が薬に依存してしまうのではないかという不安”がどういうことかというと、

薬自体に依存する原因となる成分が入っており、体から薬を欲してしまうパターンになります。

この場合、“体がおかしい→飲んで落ち着く→効力が切れてまた体がおかしくなる→飲んで落ち着く=薬がないと体に異常が出る”という悪循環に陥る危険性があります。

 

一般的に多くの人が想像する『薬漬け』の状態とは、こちらの方を指すことが多いのではないでしょうか。

 

しかしこれはかなりまれな場合ですので、病院に通っている質問者様は、基本的にはこのような事態に陥ることは無いように思います。

 

なぜなら、薬が無くても健やかに生活できるようにするのが役割の一つである医療従事者ですから、本来であれば、薬を使いつつ様子を見て患者が薬に頼らなくても良い状態になればそこで処方をやめるはずだからです。

 

とはいえ、過去に処方された薬の時に1番目にご紹介した1か月ぶん以上処方された『精神安定剤』の時に感じた不安があるように、

必ずしも『病院』『クリニック』として営業しているところで100%安心な処方をされるとは言いきれない、とも私は感じています。

 

そのため薬を服用する際には、医師・薬剤師または薬と一緒についている薬の説明書などで

  • 薬の効果が説明されていること(副作用の有無・副作用が出た時の対応等)
  • 納得できる処方の理由と処方する目的が説明されていること
  • 回復までにどのようなステップで進んでいくのかを説明されていること

というようなことが情報提供されている且つ、質問者様が安心して服用できると判断できたのであれば、まったく飲んでも問題はないのではないかと私は考えています。

 

 

次に2つ目の“心が薬から離れられなくなるのではないかという不安”とは、

例えば下剤やダイエット系サプリメント(サプリメントは薬ではないですが)など、体の不調というよりは精神的な安心を得るために服用するような部類の薬で、それから離れられなくなるのではないかという不安です。

 

また、今までの不調に対して処方されたものをやめる場合にも

「これをやめたらまた胃もたれがひどくなる生活に戻るのではないか」というような懸念からの不安もこちらの分類に含まれるかと思います。

 

 

実際にこのパターンはどちらも私は経験していますので、

これについては来週、私が『どんなふうに薬から離れていったか』についてお話ししようと思います。

 

 

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 【バルーンアート】

 

バルーンのお姉さん🎈

閉鎖病棟入院経験とエンタメに力をもらった経験から、プロに師事し、子供から大人まで幅広い年齢を対象にしたバルーンパフォーマンス活動をしています!

 

(今までの活動)

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入院生活を日々頑張っている方・誰かに応援の気持ちを届けたい方はぜひお声がけいただけると嬉しいです!

また、施設のイベントやバルーンギフトのご相談も受け付けております!

詳細はDMかメールにてご相談ください☺️

 

 

 

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・日時:調整可能な日時をTwitterにてツイートします。時間は要相談。深夜帯も可能です。

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こちらは無料となっておりますが、実施後は簡単なアンケート(Googleフォームでご感想・ご意見など)のご協力をお願いしています。

 

 

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