活き造りを食べますか |  青行燈

 青行燈

  本業絵描き。モデルと役者をしております。
  数学の家庭教師とハウスキーパーのお仕事は指名のあった日に。
  23歳大学生の息子と二人暮し。
  必要なものは自分で作ってしまう方。
  日本酒、食器、手拭い、妖怪、恐竜、昆虫、お花好き。
  

我が家は両親が忙しかったことで、弟たちが小さな頃、私はお料理も洗濯もしておりました。

真冬の寒い朝には、弟たちの布おむつが凍って板状になっており、手に取るとばりりと音が立ちます。

それを取り込んで炬燵の中へ放り入れてからご飯を作り、その後炬燵へ行くと丁度溶けてほかほかと仕上がった状態にありましたので、それからそれらを畳むということをしておりましたのを、覚えております。

息子の小さな頃も布のおむつを使っておりましたが、幸い住処の気温の為に凍っている経験は少なく済みました。

そんな、子供たちの洗濯事情。

弟たちの小さな頃も、息子の小さな頃にも経験したことのないことが、最近起きて参りました。

彼らが小さな頃は洗濯物は私からしますと極小さなものでしたから、そんなことにならなかったのでしょう。

しかし息子と二人暮らしになり、息子が育つと彼の手足が伸びます。

私のシャツやパンツも細長いものばかり。

息子の服も、すっかり細長くなりました。

おまけにタオル類も細長いです。

下着やハンカチ、靴下以外は細長いものばかりとなるのですよね。

そうしましたら、まあ、それらの絡まること括れてしまうこと。

柔軟剤を入れてはおりますが、もうそのようなものでは防げない長いものの多さです。

毎日洗濯機の中で結ばれてしまっておりますので、解くのが手間です。

男性ばかりのご家族様の洗濯機はこのようになるのかと、この年になって知りました。

 

 

この日は友人とお食事に行く約束を致しましたが、早い時間に駅へ着きましたので、カラオケ屋さんで時間潰しです。

上のお話から参りますと、夏場は二人共半袖になりますので洗濯物の絡まりはましです。

赤い髪がすきだと言って下さるあなたへ。

それから、チンピラが最高!と言って下さったあなた、いつもありがとうございます。

 

約束の時間には、遅れますか早過ぎますかのADHD。

私は過去の経験より出来るだけ早く行くようにしております。

二三時間、或いは時間に余裕があれば半日も早く行くことが御座いますな。

遅れるよりはずっと良いです。

残念ながら、やはり未だに気付くと時間を過ぎておりましたり、日にちを間違えることも多いです。

 

カフェで苺ジュースを頂きましたり。

ミキサーで苺を回して下さる本格ジュースです。

零れる程沢山入れて下さいますので、少し飲んでから写真を撮りました。

 

此方のカフェではあのあまびえポストカードを購入して下さいましたので、お店にいらっしゃるお客様も全員お護り下さると良いなあと思い見上げました。

飾って下さって、ありがとうございます。

このあまびえポストカード販売は此方。

あまびえ絵葉書

 

 

 

 

さて友人と合流し、美味しい海鮮のお店へ。

鯛で乾杯です。

 

つぶ貝は飾りの貝が大きくて驚きました。

つぶ貝とは、こんなに大きく育つものなのですなあ。

 

海老のお刺身を注文しましたら、頭が揚がって参りました。

それがもう、完璧な揚げ具合なのです。

外がさくり、中がふんわりと仕上がっており、これはこれまでのお店でも見たことのない熟練の技だなあと感じました。

車海老の尻尾が錦色をしており、鮮度が高いことは分かりますね。

身がもっちりしております。

 

牡蠣を生にしようか焼きにしようか悩んでおりますと、友人が焼きにしましたので合わせました。

これも美味い。

 

蛤は炙りで参りましたよ。

こういった見目楽しい卓も良いですよねえ。

 

三つ葉も添えて御座いまして、これも鮮度が高いです。

 

メニューを見ましたときから注文したいなあと考えておりました、虎魚(おこぜ)のお刺身。

友人にどうかと訊くと、自分も食べたいと思っていたと諒解を得ましたので、注文してみました。

すれば、活き造りで参りましたよ。

食べている間中、ぴちぴちとしておりました。

バブルの頃はこういったものがよくテーブルに乗っておりました。

船盛りになって、お店のライトもきらきらとしており豪華でありましたなあ。

 

今はこの、活き造りというものには賛否両論御座いますね。

生きたままを食うのは残酷である、筋肉反射で動いていて生きている訳ではない故に残酷ではない、頭を取っても脳は感じている痛い筈だ等。

私はお花を剣山に刺せなかった人間ですが、こうして出て参りましたらもう食います。

活き造りは特にスピードが必要な技術です。

今はその技術を持つ方も少なくなってきております。

こうしてテーブルのお客様を楽しませようという気持ちを、私は頂きます。

新鮮なものが好きですので、出来るだけ新鮮なものを食いたいという気持ちは御座いますが、しかし新鮮さと活き造りはイコールでは御座いませんので、敢えて私が“活き造りを”と注文することは御座いません。

締めの点から見ましても、最高に美味しいものとはなりませんからね。

 

お刺身を注文した方には唐揚げも付いて参りますとのことで、こちらの虎魚の唐揚げも頂きました。

昔を思い出しましたり、職人さんの修行を思いましたり、お店のパフォーマンス精神を思いましたり、生物の命のことを考えましたりの、良い夕べとなりました。

 

友人から頂きもの。

シンゴニウムです。

葉が赤くて可愛らしいですな。