前半、トーキョー・ペース。
後半からは延長含め大半が神戸ペース。
先制は東京の高橋で、前半はお互いCK で1 点ずつ。
90 分で決着つかず、延長に神戸退場者でなんとか盛り返したトーキョー。
再三の決定機をGK 正面やDF のブロック、ふかしシュートで逃し続けるも、
最後の最後にセットプレーから森重ヘッドで2-1 。
スタンド、なだれる。
前半、開始10 分は流石に硬い東京。
何処まで引きつけて大丈夫か?
フェイクにはかかってくれるか?
パススピードは通じるか?
…J1 を確認する。
ひと通り確認したら回し始める。
ある程度回せるし、セクシー・トーキョーも飛び出して、ゴール裏ニヤニヤ。
しかし冷静に見ればあと1 歩崩し切れてはいない。
だからこそのセットプレーからの1 点のみ。
J1 とJ2 ではやはり違う。
パス・スピードが遅く頻繁にカットされる。
引き付けてパスな余裕もなく相手に詰められる。
サイドに流れてのあれだけキープ一流な谷澤のポストも殆ど通じない。
一見トーキョーペースも、ピッチ上の選手達の印象はまた違うかも知れないね。
後半は一転、頭から神戸に回され続ける。
全く奪えない。
10 分もすると東京の運動量はみるみる減衰していく。
運動量が落ち、ボールを持ってもサポートが全くない。
仕方なく無理なドリブルを仕掛けて面白いように奪われる。
もしくは余裕ない状況で出す不正確なパスがことごとくカットされる。
後半の早い段階で、
東京がゴールを奪えるとすればセザーの単独突破しか無いと悟る。
それくらい芽がない状況。
石川、セザーがイン。
セザー、裏へ抜け出してGK と1 対1 もシュートが正面、射抜けず。
決定機を呼び込むプレーは流石も、決められない以上は、今日は彼の日でなかった。
最後の希望、セザーが当たっていない。
正直この時点でPK 勝ちしかないとの考えが頭をよぎる。
しかしこの辺から、ゴール裏に何か「意地」のようなものが芽生えたように想う。
「オレたちはやれる。諦めんな。」みたいな。
延長戦も好転せず。
回され、奪えない。
奪っても余裕なくミスパスをさらわれる。
全体的に引き気味で攻撃に厚みを加えられない。
しかし試合冒頭から気になっていたことがある。
神戸が東京の選手を引き倒してファールになるシーンが多かった。
そろそろマズイんじゃない? とこちらが心配するほどに。
そしてついに退場者。
一気に盛り返すトーキョー。
再三の決定機到来。
石川のFK がネットを揺らすもオフサイド判定。
ゴールエリア内至近距離からのシュートは
ことごとくGK 正面を突くか、DF のブロックにあってしまう。
ルーカスのコントロールショットは角を突くもモーションからコースを読まれキャッチされる。
ルーカスは他にフリーでも1 本ふかす。
立て続けの決定機にヒートアップするゴール裏。
勝ちを奪い取ってやる。
オレたちは1年ずっともがいてここにたどり着いたんだ。
どう考えたってオレらが上だ。
今年も中途半端残留で御の字のオマエら神戸なんぞに、負けねぇ。(失敬!)
延長後半、終了間際。
ロスタイムだったけど、応援してる我々は知ったこっちゃなかった。
ひたすら勝ちを祈って声を出してた。
そして気付いたら、誰かがヘッドでボールを神戸ゴールに押し込んでた!
それが森重だと気付いたのは後になってから。
ゴール裏は皆雄叫びを上げてた。
雪崩てた。
もちろんアタクシもね。
天皇杯の3 回戦よ。
でもこれ、今シーズン一番じゃね?
選手と応援者が高度にシンクロする、と昔よく書いたもんだったけど、それとも少し違う。
ひたすらに意地。
何かを強引に奪い取ってやった感じ。
選手とゴール裏の意地を見た気がする。
今日、この場に居てよかったわ。