2019年に登場した、Vande Bharat Expressと呼ばれる動力分散式の特急型車両ですが、現在1編成のみで首都デリーとバラナシの間を1日1往復しています。この車両の増備が決定しました。

 

コロナ禍前の一昨年、この列車に乗車してきました。その時の記録は↓です。

 

 

最高時速130㎞、オールエアコン付き、VVVFインバーター制御、というインドとしては最新かつ豪華な列車です。

 

しかし登場から間もなく2年、長らく1編成のみの試験運用のような状態が続いていました。

 

この間、昨年春からのコロナ禍ではロックダウン(日本の自粛要請よりはるかに厳しい封じ込め政策、一時期は全旅客列車、メトロ、バスも運休となった)があり、7月には国境問題で揉めている中国の企業を排除するために入札を延期するなど、紆余曲折の末、やっとインド国内メーカーだけでほぼ量産できる見込みが立ったようです。

記事によると20か月以内に納入されるとのことで、2年以内に44編成がインド各地に広まるのかと思われます。

 

ただ、外野の私からちょっと懸念もあります。

・オールエアコン付きの指定席者は運賃が高く、慢性的に混んでいるノンエアコン車両の乗客をシフトできるか?

・客車急行が20両編成(客車18-19両+荷物者)に対し16両編成で荷物車両は無い

・高速車両が運行しても、遅い急行や貨物が多くどこまで性能を発揮できるかわからない。

 これらについては、一気に客車列車が置き換わるわけではないので現段階では杞憂といっていいことですが、動力分散方式(電車方式)が普及することで、インド国鉄がどう変わって行くのか、注目していきたいと思います。

 

しかしながら、インド国鉄期待の星、モディ首相が進めるメイクインディア(インドで作ろう)の精神も体現しています。

どうか、インド鉄道の発展を願います。