大峰山(山上ヶ岳)登山
5月3日の午前3時から戸開式が行われる大峰山。
そのような山が開かれる初日に合わせるようにたまたま登山するご縁に恵まれたことは、とても不思議なことであり、喜ばしいことです。
前日の金剛山で足慣らしし、今日の大峰山登山に備えたのでした。
山の正式名称は山上ヶ岳であり、修験道の聖地を大峰山というそうで、それは同じ場所のようでいて、厳密にいえば違うということになるようです。
天川村の宿がどこもとれなかったため、五條市の「藤井館」というお宿に前泊し、登山に備えます。
18時半頃に突然奈良を震源地とした震度4の地震があってビックリしましたが、おかげさまでそれ以上のことなく当日を迎えました。
朝5時過ぎに起きて、6時に宿を出発。
7時10分頃に登山口のある駐車場にやってきました。
大橋茶屋駐車場
100台近くの車が並ぶ中、ベストポジションともいえるトイレの前に車を停めることができたのは超ラッキーでした。
大橋茶屋
まず「大橋茶屋」に駐車場代を払いに向かいます。
すでに開いていた茶屋の受付で「1000円/1日」をお支払いしました。
準備を整え、駐車場の奥に進んでいくと左手に朱塗りの橋が見えてきます。
清浄大橋と発菩提心門
7:30 山上川(さんじょうがわ)にかかる「清浄大橋(しょうじょうおおはし)= 別名:大峰大橋」を渡り、その先の「発菩提心門(ほつぼだいしんもん)」をくぐります。
これは四門の第一番「発心門」で、「仏道を歩もうという心を起こす段階」のことです。
門の中に入ると、左右には大峰講(大峰山に登拝する在俗信者の組織)の記念塔や供養塔が建ち並んでいます。
女人禁制の看板。
大峰山表参道ルート
女人結界門
7:31 大峰山修験道の表参道の入口にあたる「女人結界門(にょにんけっかいもん)」をくぐります。
これは四門の第二番「修行門」に当たるはずで、「自らの行動を観察し、自我執着を落としていく段階」です。
これより中は男性のみが進んでいきます。
女性には「女人大峰」といわれる「稲村ヶ岳」が修行の場として開放されているそうです。
杉木立の中を
行者堂(一ノ瀬茶屋跡)
広場の小さな祠(行者堂)で行者さんたちが読経している前を横切っていきます。
杉葉が柔らかなクッションとなり、歩きやすい道です。
一本松茶屋
8:03 「一本松茶屋(いっぽんまつちゃや)」に到着です。
中にはお店はなく、休憩用の長椅子が両側に置かれています。建物の一番奥に行者堂があります。
素通りして進みます。
前日の不調とは一転して、本日の歩みは快調です。
やっぱり土の道がいいですね。
看板によると、ここは「赤石原」という場所です。
行場を思わすような巨大な岩が道中にもあります。
小さな小さな岩屋地蔵さん。
いったいどこでカワラケ投げをするのでしょう。
お助け水
「役行者慈悲乃助水」と書かれた通称「お助け水」の水飲み場があり、喉を潤わせることができました。
看板にも「お助け水(霊泉御助水)」と表示があります。
「二少年遭難碑」の地点には、不動明王と地蔵菩薩がお祀りされています。
看板によると、ここは「七曲り」という場所です。
洞辻茶屋
8:47 大峰奥駈道(おおみねおくがけみち)と合流する地点にある「洞辻(どろつじ)茶屋」に到着です。
この建物の真ん中は外と通じていて、「洞辻行者堂」に役行者が祀られています。
売店が開いていたので、「記念ハチマキ500円」と「吉野くず湯300円」を購入。
あ~、おいしい。「疲れがとれる名物吉野くず」という触れ込みの如く、疲れが飛んでいきました。
「洞辻出迎不動」
洞辻茶屋を出ると、尾根沿いの見晴らしのいい道を進みます。
看板によると、ここは「じゅるみ」と呼ばれる場所です。
陀羅尼助茶屋
9:07 洞辻茶屋を出て10分もしないくらいで、「陀羅尼助(だらにすけ)茶屋」に到着です。
役行者が疫病流行の際に作ったと伝えられる日本古来の民間薬である「陀羅尼助」を取り扱うお店が集まった茶屋のようですが、ほぼすべてのお店が閉まっています。
唯一開いていたのが『陀羅尼助丸 西浦清六本舗』でした。
ノンストップで突き抜けます。
松清店
9:08 先ほどの茶屋から1分ほどで洞川の陀羅尼助屋・松谷清造本舗の出店であるという「松清店」へ到着。
陽が差したのが嬉しくて、先ほど買ったハチマキで気合を入れたショットをパシャリ。
茶屋を抜けるとすぐに、供養塔が建ち並ぶ地点の分かれ道です。
左が登山道となる「古来よりの行者道」で、右が下山道となる「平成新道」。
ということで左へ進みます。
石がごろごろした道。
見つけることができませんでしたが、多分この辺りが「わらじ原」で、どこかに「わらじばきかえの碑」なるものがあるらしいです。
「厄除けカワラ投」と書かれた倒壊したお堂。かつてはここでやっていたのでしょうか?
油こぼし
鎖を持って登る「小鐘掛岩」の辺りは、ツルツルして登りにくいことから「油こぼし」と呼ぶそうです。
「裏階段」と呼ばれる木の階段が続く場所では、「懺悔懺悔 六根清浄」の声を張り上げながらその苦しさを乗り越えていきます。
なんとも足のすくむような岩壁の道。
鐘掛岩
鐘掛岩(かねかけいわ)は先達がいなかったので上に登ることは叶いませんでしたが、素晴らしい岩の行場です。
先を急ぎます。
お亀石
「お亀石ふむなたたくなつえつくな、よけて通れよ旅の新客」と歌われるように、現在は石柵に囲まれています。
亀は女性的霊性や生命性を宿すものとされ、「女性を踏みつけたり、たたいたり、物でなぐるな」という戒めもあるのかもしれませんね。
等覚門
お亀石のすぐ先が「等覚門(とうがくもん)」です。
これは文字通り四門の第三番「等覚門」に当たり、「平等を理解し、完全な覚りまでもう一息の段階」です。
門をくぐりました。
またしても素晴らしい岩場。
家族連れが下っていく光景が絵になりますね。
この木々の先が表行場一番の目的地。
西の覗
「西の覗(のぞき)」にやってきました。
ここでは先達に綱をかけてもらい逆さに吊るされるという行場だそうですが、今回僕は機縁に恵まれませんでした。
なんでも吊るされた状態で問いに答えるという修行らしいです。
「両親を大切にするかっ?」
「ハイ!」
「奥さん、子供を大切にするかっ?」
「ハイ!」
「浮気はしないかっ?」
「ハイ!」
って、女人結界の意味は男性の自我をとことんそぎ落として優しくしていくっていうことなのかもしれませんね。
分岐地点。左に行くと「竹林院」「東南院」「喜蔵院」「桜本坊」の4つの宿坊があり、右は「龍泉寺」宿坊が1つ。
宿坊に行くにも一筋縄ではいきません。
左から「竹林院」「東南院」「喜蔵院」「櫻本坊」の4つの建物が斜面に並び立ち、それぞれ宿坊を営んでおられます。
道の左下にある「宿坊竹林院」電話予約:0746-32-8081
道の左真ん中にある「宿坊東南院」電話予約:0746-32-3005
道の左上にある「宿坊喜蔵院」電話予約:0747-68-9187
道の右にある「櫻本坊参籠所(宿坊)」 電話予約:0747-68-9188
どちらの宿坊も開山期間:毎年5月3日(祝)~9月23日(祝) ※5月2日より宿泊可
ネット情報を頼りに「桜本坊参籠所」で裏行場の申込をしたのですが、残念ながらご縁がなく、あきらめて裏道から龍泉寺に向かいました。
最初から分岐を右に行けばよかったと一瞬は無駄足を憂いましたが、やっぱり宿坊の全容が見れたからよかったと思いました。
9:59 お昼のお弁当を予約していた本命の宿坊に到着。(発心門から約2時間半)
龍泉寺参籠所(宿坊) 電話予約:0747-68-9184
がら~んとしていて、誰もいません。
やはり「神変大菩薩」がお祀りされています
役僧らしき方に、お弁当の注文をしていることと、裏行場の申込をしたい旨を伝えるも、「今起きたばかりだから、ちょっと時間を下さい」と一旦保留されました。
なるほど朝3時から戸開式があったのなら無理ないことかと納得し、まずはお弁当をいただくことにしました。
行者弁当1000円です。
正直高いなと思ったのですが、登山後だったこともあり、めちゃめちゃ美味しかったです。
※後編につづく































































































