【お遍路初日】
(↑の続きです)
【お遍路二日目】
3月31日
5:30起床し、装束を着て、御影堂に向かいます
御影堂とは大師堂のことであり、宗祖弘法大師をお祀りするお堂です。
6時より朝のお勤めに参加させていただきました。
御影堂は広くてとても寒く、それでいてとても荘厳な雰囲気でした。
子どもたちは冷気に震えながらも、読経できる部分はついていき、あとは静かに耳を傾けていました。
読経後に焼香させていただきます。
その後に戒壇巡りをさせていただきました。
「善通寺戒壇めぐり」
御影堂の地下には約100メートルの通路をめぐる「戒壇めぐり」があります。真っ暗な中を進み自己を見つめなおす精神修養の道場です。中心は、弘法大師の母・玉寄御前のお部屋があったとされる場所です。その中央には大日如来像を安置し、大師とのご縁を結ぶことができます。
御影堂の地下に降り、真っ暗な通路を左手でさわる壁を頼りに進みました。
中間地点は光のあるお部屋で、玉寄御前のお部屋があった場所だとのことで、大日如来がお祀りされていました。
また暗い道を進み、階段を登って地上に出ました。
見えない道を行くのは怖いけれど、みんなで一緒に、確たるものを手ざわりに進むことは、とても楽しかったとのことです。
人生もそうじゃないかなと思いました。
チェックアウト後、前日には閉堂時間に間に合わなくて拝むことができなかった本堂にお参りしました。
堂内撮影禁止のため、ご本尊様の写真はありません。
ご本尊は薬師如来で、ご真言は「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」です。
妻は石に願いを書いています。
子供たちにとっては初めて宿坊に泊まり、朝のお勤めにも参加でき、自分のところのお寺とはまた違った雰囲気を体験できたことは心に残るのではないでしょうか。
僕自身も20年前に歩き遍路でこの宿坊に泊まって以来であり、懐かしい思い出が引き出されています。
母から行ってきたらとオススメされたお寺
四国八十八ヶ所 第77番霊場「道隆寺」
「ご本尊さまが御開帳中なので行って来たら?」と母に言われ、コースに組み入れたお寺です。
鳩がいっぱいいて、子供たちが大喜びです。
右手に大師堂。
正面に本堂です。
秘仏であり通常では見ることができないですが、御開帳に巡り合えたことで「眼なおし薬師さま」と名高いご本尊薬師如来のお姿を拝むことができました。
薬師如来のご真言は「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」。
ご本尊の脇立は日光菩薩と月光菩薩だそうです。
またとないご縁に巡り合えて、とてもありがたかったですね。
ちょっと時間があったので
四国八十八ヶ所 第76番「金倉寺」
次の目的地である高屋神社に行こうと思ったのですが、もう少し雲が少なくなって晴れてほしいと思い、急遽「金倉寺」にお参りして時をかせぐことにしました。
門前の桜が見事で、来てよかったと思いました。
まずは鐘がつきます。
門から行くと正面に本堂。
ご本尊は秘仏の薬師如来で、ご真言は「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」。
なんだか薬師如来のところが続きますね。
左手に大師堂です。ここは天台宗のお寺ですが、天台宗の伝教大師様とともに、弘法大師様もおまつりされています。
樹齢千年という楠の巨木
ここでは先祖供養のお線香を立てて祈りました。
今回は不思議とみんなが金運はスルーでしたね(笑)
このお寺の奥さんから、「女性の守り神様だからみんながしっかりお参りしてきてね」といわれた訶利帝母(かりていも)に、女性陣は念入りにお参り中。
地元の人々から「おかるてんさん」の愛称で親しまれているそうです。
四国八十八ヶ所霊場は弘法大師所縁のお寺八十八ヶ寺を称するものですが、真言宗以外のお寺が8つだけあるそうです。
ここはその中の一つです。
金蔵寺を出て、詳細な番地がないためカーナビをおおざっぱな設定にしたため他の山道に迷いこみ、地元の人に道を聞きながらなんとかかんとか辿りつきます。
この看板を見た時にはホッとしました。
11:30 高屋神社下宮の駐車場着
水分だけは持っていこうと、自販機で飲み物を購入です。
STEP.1香川県天空スポット巡り
天空の鳥居「高屋神社」
11時頃からスタートできる予定が、ずいぶんと遅れてしまいました。
高屋神社の後に予定している昼食がたいぶ遅くなってしまうのは間違いありません。
でもその代わり、先ほどまでたくさんあった雲がなくなり、青空がどんどんと広がっていました。
11:40 山登りの開始です。
目指すは稲積山頂です。
10分ほど歩いたでしょうか。
高屋神社の中宮がありますが、ここからが本番です。
ずっと舗装された道を行くのかと思いきや・・・。
自然の山道に変わりました。
みんな、気を付けてね。
妻も毎度のことながらプランを知らされずに付き合わされて、ほんとによく頑張ってくれています。
子供たちはというと元気なもので、先へ先へと急ぎ足なので見えなくなってしまいました。
ようやくゴールが見えるも、絶望しそうな最後の試練です。
鳥居が見えているよ。頑張ろうね。
不揃いな石段ですが、本当に見事なものですね。
途中にあるしめ縄が巻いてある岩は「ゆるぎ岩」。
巨大な岩が絶妙なバランスで、かつ少ない接点で支えられている事により、少しの力でシーソーの様に動かすことができる岩のことだそうです。
やった~、到着!
こんぴらさんや弥谷山よりきつかったです。
うわ~、絶景だね~!
しんどかった分だけ、喜びもひとしお!!
写真を撮ってくれた20代のお姉さん、ありがとう。
最高のショットで~す!!
邪道なお遍路だとか、弘法大師が歩んだ足跡ではないと言うもいることでしょう。
それでも四国中を山岳修行して回ったお大師様が、歩んだ証拠はなかろうとも、歩んでいない証拠もまたないのです。
僕たちは、八十八ヶ所霊場を越えて、大きな意味でお遍路をしています。
主祭神は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)であり、農業の神として信仰されているそうです。
しっかりと拝殿で柏手うって礼拝しました。
東屋で少し休憩。
そこにある黄色い自動販売機で御朱印を買いました。
さ~、下ります!
やっぱり帰り道は早いですね。
下宮の駐車場に到着。
寒くてヒートテックを肌着に着ていたので、かなり汗をかきました(笑)
多分この高屋神社こそが、この旅のハイライトになると思いました。
実は平日には車で鳥居の横まで行けるのだそう。
登ったら案外人が湧いてきてたのはそういうことだったのです。
とはいえ、それをせずに正面からみんなで徒歩で登った達成感と、天空の鳥居を通した素晴らしい景色を見ることができた感動は、きっと色あせることはないでしょう。
駐車場⇔高屋神社
所要時間約2時間(11:40~13:40)
今日もうどんが大誤算!
麺遍路 その2「うまじ家」
高屋神社のお参りが思う以上に時間がかかり、きオススメいただいていた讃岐うどん「カマ喜ri」に行くも、「玉切れ」で店じまいされたところでした。
それで第二候補に「うまじ家」に行きました。
おなかぺこぺこでたどり着いた遅めの昼食です。
僕は「冷やしとり天ぶっかけ」を美味しくいただきました。
とはいえ、子供達はモチモチの超極太麺に大苦戦。
昨日とはうってかわって、思うように喉を越していきません。
はっきりは言わないものの、口に合わなかったのは間違いありません。
麺の量も一玉が驚くほどの量で、不本意ながらたくさん残すことになってしまいました。
僕も妻も自分の分だけで精一杯だったので、手伝うこともできませんでした。
ごめんなさい。
フードロスについてはしっかりと皆で考えていきたいと思っているので、やはり頼んでおいて軽々しく残さないようにしてほしいということや、今後どうすればいいかということを話し合いました。
旅もいいことばかりじゃなくて、思いとは違ったこともあるからこそ、実りあるのだと思う出来事となりました。
行けないと思っていたのに行けてラッキー!
四国八十八ヶ所 第76番「本山寺」
次の天空スポットは予約が必要で、その約束時間まで一時間ほど余裕があったので、もう一ヶ所霊場に行くことができました。
とはいえ急ぎ足でのお参りになりました。
ここにも五重塔がありました。
鐘撞き。この素晴らしい低音を聴けただけでも価値がありました。
本堂にお参りし読経します。
ご本尊は馬頭観音で、ご真言は「オン アミリトドハンバ ウンパッタ ソワカ」です。
STEP.2香川県天空スポット巡り
天空の鏡「父母ヶ浜」
ここでお遍路さんを中断し、装束を脱ぎました。
父母ヶ浜という浜辺で、「天空の鏡」と称される素晴らしい鏡面写真が撮れるというのでやってきたのです。
せっかくなのでちゃんと撮ってもらおうと、半月前くらいに三豊市観光交流局が提案する「父母ヶ浜絶景フォト撮影プラン」に事前予約していたのでした。
夕暮れ時をあえて狙って予約しました。
16時半の待ち合わせまで、少しだけ余裕があります。
海岸沿いにオシャレなお店がいくつも出店しています。
ドリンクを買いたいと思ったお店が、妻の名前と一緒でみんなテンション上がってます。
海カフェ「nami」。
今日もよく歩いたね。お疲れ様。
16時半に撮影スタッフの方と合流しましたが、風が強いのでしばらく待つことに。
他にも多くの方がセルフ撮影されていますが、プロの方によるとまだ条件が整っていないそうです。
16:55頃にようやく潮だまりの前に移動し、撮影を開始しました。
弱まってきたとはいえ風があるので、「今だ!」と、水面の揺らぎがないときを狙って撮影します。
みんながいろんなポーズを取ったり、撮れた写真の確認をしたり、とっても楽しい撮影タイムでした。
お二人のスタッフさんがとても親切で、ありがたかったですね。
写真を撮ってくださった観光交流局のスタッフさんによると、今日の天候は今年ベストスリーに入るとのことです。
夕暮れに風が止まる瀬戸内海特有の現象を「瀬戸の夕凪」というのだそうですが、あれだけ強かった風もだんだんと収まってきて、水面が美しい鏡に近づいていきました。
満潮だと潮だまりがなくなってしまいます。
雨が降ると潮だまりに波紋が、風があってもさざ波ができてしまいます。
また晴れていないと夕日が見えず、色彩に鮮やかさがでません。
日没と干潮の時間が重なっていることはもちろん、さまざまな条件が重ならないと美しい鏡面写真は撮れないのです。
今日はたまたま最高の条件が重なって、最高の写真を撮ることができました。
ほんとに「天空の鏡」です!
ラストポーズはみんな自由に!
あ~、楽しかったね。
撮影終了。
足洗い場があるので、そこに向かって歩きます。
スタッフさんに後日写真を送っていただく約束をして別れました。
みんなでこんなにも素敵な写真を残すことができて、本当に嬉しかったです。
スタッフさん、ありがとうございました。
美しい夕暮れ時の景色
撮影時間 16:55~18:15
巨大なお金の砂絵も見に行こう
銭形砂絵ライトアップ
日没後、父母ヶ浜から琴弾山頂の展望台まで車を走らせ、巨大な砂で作られた「寛永通宝」のライトアップを見に行きました。
その大きさはなんと東西122m、南北90m、周囲345mもあるとのこと。
なんでも寛永10年(1633年)に藩主、生駒高俊公を歓迎するために一夜にして作られたと言われているそうです。
香川県といえば骨付き鳥!
「じゅじゅ庵」で晩御飯
香川県といえば讃岐うどんですが、香川県の特に丸亀市で骨付き鳥も有名ですね。
せっかくなので、観音寺市で専門店があったので行ってみました。
有名店「一鶴」などのスパイシーなものではなく、オイリーでいい感じの味付けで美味しかったです。
安くて広くて最高だった和室
観音寺グランドホテルに素泊まり
2日目の宿泊は「観音寺グランドホテル」。
遅くまでみんなを付き合わせてしまい、21時にようやくチェックインです。
うわ~、広くて最高。
お値段を妻に言うと、その安さにびっくりされました。
古めのお部屋で多少の傷みは見えますが、雰囲気がいいですし、とても快適に過ごせました。
おやすみなさい。
お遍路二日目(完)
◎続きはこちら
【お遍路最終日】