鍼 摩 王
世間はもうお盆休みでしょうか?
今日はヒマですっ 表の道には人通りさえ 絶えてます・・・
まだ鍼灸専門学校の学生の頃、いつか開業したら「ハリマオー」って名前の鍼灸院にしようと
冗談半分に言ってました(イメージは鍼魔王?快傑ハリマオ?)
ある日、タウン誌を眺めていたら・・・・すでにあったんです。「鍼摩王鍼灸院」が。大阪梅田の第3ビルに。
まじかよ、どんなけったいなヤツやねんと(自分のことは棚に上げて)偵察に行くことにしました。
以来8年目。私は今でも鍼摩王鍼灸院の患者です(笑)
先日、治療をしていただいて院長の許可を得ましたので
あんやとぉ院長の師匠、鍼魔王院長の話を載せます。
専門学校の卒業実技試験の前の日。院長の腕に鍼を打つ練習をさせてもらい、押手を直してもらいました。
鍼灸の国家試験の前の日。何も手につかず落ち着かないので、鍼摩王に。
「眠れない。アタマよくなる鍼して」との滅茶苦茶な要求に、黙って四神聡に打ってくれました(あれは効きました)。
ギックリ腰のときも駆け込みました。ムチ打ちのときも。何かあれば「鍼摩王があるさ」って。
そして今は、私の師匠であります(勝手に治療受けてはパクってるだけですが ^^;)
鍼摩王みたいな鍼を打ちたいな、と今でも思い続けております。
あんや堂の名前は、鍼摩王はじめ、本当にたくさんの方々の支えがあって
何とか今日まで生きてきた(笑) んでもって、鍼を打てている。
その「あんやとぉ」の気持ちを忘れないようにとつけました。
「ハリマオー」にも未練があったんですが。
今となっては、よい名前つけたと思ってます^^
患者さんの中に、「あんま堂」だと思い込んでいる方もいますが(笑)
明日からお盆休みです。
盆明けから、また頑張ります!
後鋸筋
鍼を打つ時に、かなり意識する筋に後鋸筋があります。
上後鋸筋と、下後鋸筋。
解剖学の教科書なんかでは「呼吸補助筋」として扱いは軽いですが
慢性の肩こり・腰痛の患者さんでは、この筋にあきらかなカチンコチンの塊がありますね。
上後鋸筋は、肩甲挙筋や菱形筋の深部にあり、吸気時に上部肋骨をひきあげ、
胸郭を広げる作用があります。しかし、重度の肩こりの方は、菱形筋や肩甲挙筋の筋膜と
上後鋸筋の筋膜がひっついたように硬くなって、ほとんど動きを失っていしまいます。
下後鋸筋は、広背筋の深部で、呼気時に肋骨を引き下げる、ことになっています。
しかし吸気時の胸郭の広がりは、上部の肋骨が上に、下部肋骨は左右に広がるので
この筋は吸気にも関与しているのではないかと思います。
「肩こりのあまり、息まで苦しくなってきた」とか
施術後「呼吸が楽になった」とおっしゃる患者さんが多いですが
胸郭が固まってしまってるんですね。胸郭に動きをつける、という意味では後鋸筋は本当に効果的です。
さて。ここにあるツボですが。
肺兪と三焦兪に赤丸をつけてみました。
胸郭に動きをつけることで、呼吸を助ける。
んでもって、吸気時に胸郭が十分に広がると、
下半身からの静脈の還流がよくなります。
三焦兪に鍼することで、呼吸が楽になり、さらに足のむくみや冷えがとれる・・・
だから三焦兪はここにあるんです! (←まったくの私見です ^^;)
お気に入りツボ(2) 申 脈
今日は申脈です。
位置は外果の直下5分。
鍼灸の学生が必ず覚えさせられるものに、奇経八脈の主治というのがあります。
申脈はその八脈のうちの「陽蹻脈」の起こるところです。
陽蹻脈は外くるぶしから始まり、体の陽の部位を上って目に至ります。
陽の部位とは、簡単に言えば、日の当たる活動的な部位であり、
筋骨がしっかりしている足の外側、腰、背中、肩、頭などです(大雑把すぎますかねぇ^^;)
で、陽蹻脈の主治は「陽のひきつり」です。
反対側、内くるぶしから体の陰の部位を上っていくのが陰蹻脈で、陰蹻の主治が「陰のひきつり」です。
「陽蹻申脈主治歌」てのがあるので書きますと…
腰背脊強(腰・背中・脊柱のこわばり)
足踝風(くるぶしの腫れ)
悪風自汗頭疼(風に当たるのを嫌がり、少し動くと汗が止まらず 頭痛がする)
雷頭赤目眉稜痛(頭が腫れて痛み、目の充血、眉稜の痛み)
手足麻攣臑冷(手足の麻痺、けいれん、腕の冷え)
吹乳耳聾鼻衄血(産後の乳腺炎や耳鳴り、鼻血)
癲癇肢節煩憎(全身けいれんや四肢関節の痛み)
遍身腫満汗頭淋(体が腫れて頭から汗がしたたる)
なんか難しいですが^^;
陰蹻脈と陽蹻脈は 踝の内外から上っていって、身体の左右の陰陽のバランスを取っています。
だから申脈というツボは、陽の部位のバランスの崩れ(ひきつり、けいれん、痛み、冷え、麻痺、腫脹、炎症)を取ってくれる・・・・というのが東洋医学的考え方。
申脈で、偏頭痛や耳鳴り、めまい、寝違い、ぎっくり腰、足の麻痺などを治療できます。
西洋医学的に考えると「なんすかそれ」 と言われそうですが…
一応考えてみました。
申脈の部位には前距腓靭帯や踵腓靭帯があります。
もちろん長短腓骨筋腱も走っています。
この部分が固くなると、腓骨が動かなくなります。
足関節を底背屈したり、内外反すると、腓骨は少しだけ上下に動きます。ほんの少しですが。
足を背屈・外反すると、腓骨はほんの少し下がります。
底屈・内反すると、ほんの少し上がります。
下腿骨間膜でがっちりひっついているように見える脛骨と腓骨ですが、可動性はあるんですね。
申脈(陽陵泉もそうですが)に刺鍼すると、この腓骨の動きを取り戻すことによって
全身の左右のバランスを整えて、下腿と足関節と足底の位置関係を正常に戻すことができます。
全身の体重がかかる足関節に柔軟性が出ると、頭痛でもめまいでも・・・治りそうですね^^v
陰陽のバランスの調整、こそ鍼灸の醍醐味です。
東洋医学的にも西洋医学的にも、同じことをやってるんだと思います。。。多分。
