古代エジプトでは、亡くなった王に対して「開口の儀式」が行われていました。
「開口の儀式」とは、死者の口を来世で再び使用できるようにするための儀式です。
この儀式によって、死者は来世で、食べること、話すこと、聞くことができるようになるのです。
「神々と旅する冥界 来世へ」より
儀式では神官が「メセケティウ」という手斧状の道具で、ミイラの目、耳、口、鼻など穴が開いた部分に触れていきます。
その部分の機能を取り戻すことで、死者は供物を受け取ることが可能となり、来世で生きる力が得られると信じられていたのです。
この儀式は、死後最も重要な儀式とされています。
そしてこの「手斧(メセケティウ)」は「北斗七星」を表しているのです。
「メセケティウ」
古代エジプト人は、その当時、決して空から姿を隠さなかった大ひしゃくを見て、これは死なない星なのだと考えるようになりました。
そして、大ひしゃくにはミイラの魂を生き返らせる力があると信じました。
葬式の時には、ヒョウの毛皮の式服を身に纏った司祭が一人、ミイラと向き合いました。
毛皮の斑点は夜空の星々を表しています。
司祭は「鍵」を手にしていました。
大ひしゃくの形をした、永遠の命を持つ7つの星の「鍵」です。
司祭がこの魔法の「鍵」でミイラの唇に触れると、ミイラの魂に生命が宿るのだと、エジプト人は信じていました。
(「空のひしゃく 北斗七星」より)
また、古代エジプトでは北斗七星を「牛のもも肉の星座」と見ることがあったそうです。
「ナクトの棺」の蓋の内側に描かれた「星時計」
「ナクトの棺」に描かれた「牛のもも肉の星座」
左は天の女神「ヌト」
「ヘカタの棺」に描かれた
「牛のもも肉の星座(メセケティウ)」
こちらは「セティ1世王墓の北天の星座」の部分
中央の「牛+横になった人」は「北斗七星」を表すそうです。
(「神々と旅する冥界 来世へ」より)
・・北斗七星は、牛の足、歩く牛・・「牛車」・・?? ( ゚д゚)
最近この「北斗七星」に注目しているのですが、陰陽道で重要視されていたり、ここで取り上げたようにエジプトの死者の復活の道具に使われていたり、やっぱり重要な意味を持っているように思えます・・・
まだまだ目が離せない?「北斗七星」・・?(・∀・)
また何か見つけたら、書いてみたいと思います・・♪ ^ ^