以前、「仮面」について書いた記事の中で、「顎が外れているお面」について取り上げました。
今回そのことについて、もう少し詳しく書いてみたいと思います^ ^
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お面の一つは、舞楽「蘭陵王(らんりょうおう)」のお面。
顎が外れていて、ひもで吊るしています。(吊り顎)
もう一つは、能の「翁面(おきなめん)」
こちらは顎を切り離し、ひもで結んでいます。(切り顎)
どうして顎が外れているのでしょうか?? ( ゚д゚)
二つのお面の役柄に、何か共通点はあるのでしょうか??
そんなところを、ちょっと考えてみました・・ ^ ^
「蘭陵王(らんりょうおう)」は、中国の武将「高長恭(こうちょうきょう)」がモデルです。
「大変な美貌であったため、兵達が見惚れて士気を下げることを恐れ、必ず獰猛な仮面をかぶって出陣した」という伝説があります。
その伝説のもとになった実際のできごとは、こんなかんじ。
「戦闘時、包囲が厳しく、城の守護兵は、高長恭の部隊が味方かどうかを判別できなかった。
そこで高長恭が兜を脱いで素顔を見せ、味方とわかった守備兵たちは門を開き、このことが勝利へ導いた」
「仮面をとって、素顔を見せ、味方だとアピールした」
ということですね。
味方って言ってるじゃん♡
「翁(おきな)」は能楽の「翁(おきな)」という演目の主役です。
「翁」は「能にして能にあらず」と言われる、能の中でも別格の曲です。
ストーリー性はなく、一種の神事であり、演者は神となって舞を舞います。
(演者は一定期間精進生活を送り、心と体を整えて舞台に臨みます)
舞台では、幕が上がると橋掛りから登場し、深々と礼をして着座し、祝言の詞章を謡(うた)います。
そして舞台上で翁面をかけ、舞が終わると面を外し、再び舞台上で深く礼をして退出します。
これを「翁帰り(おきながえり)」と呼びます。
他の能では、演者が観客の前で、面を着けたり外したりすることはありません。
なので「翁」は非常に珍しい特別な役、ということになりますね!
「観客の前で、面を外し、礼をして、退出する」・・
これは、「役を終え、素顔の自分に戻る」ことを表しているように思えます・・
だから「翁 帰り(おきながえり)」
お面をとって、元の自分にかえること。
実はイケメンなのサ♪
前述の「蘭陵王」の場合は、美しい素顔が兵士の戦う気をなくさせました。
素顔だと、戦う気にならないわけです。
だから戦うために、獰猛な面をつける必要がありました。
この世界も、そんな感じかも!?
みんな、それぞれのお面をつけて、それぞれの役を演じているのかも?
お面をとったら、役は終わり。
みんな味方だったって気づいちゃう。
翁のように、そろそろお面を外して素顔の自分にかえる時がきている・・ということかもしれません・・?? ( ・∇・)
素顔の自分、本当の自分にかえるには、目醒めるには・・
蘭陵王や、翁のように・・
「顎が外れるくらい、口を大きくあけて、脳幹を刺激する 」!?
(できる範囲で、ですよ! 実際外れちゃったら大変!! ( ̄∇ ̄))
(いろいろ書いて、結局そこに着地・・ ^_^;)
もちろん、トンデモ説です・・!!
口を開けよう♪
ちなみにこちらは「千と千尋」に登場する「オクサレ様」
「翁」がモデルではないでしょうか??
「よきかな」とおめでたい言葉を唱えていたし・・ (・∀・)
よきかな〜
アゴ外れてるし! (^。^)