「阿遅鉏高日子根(アヂスキタカヒコネ)」5です ^ ^
アヂスキタカヒコネの「喪屋蹴り飛ばし事件」について、もう少し詳しくみていきたいと思います。
「アヂスキタカヒコネ」が葬儀に駆けつけた「天若日子(アメノワカヒコ)」とは、「アマテラス」らにより「大国主命(オオクニヌシ)」のもとに派遣された、高天原からの使者でした。
「オオクニヌシ」が治めた芦原中国を「アマテラス」に返すよう、交渉しにきたのです。
しかし「アメノワカヒコ」は「オオクニヌシ」の娘の「下照姫(シタテルヒメ)」と結婚してしまいます。
そして、自らが芦原中国を治めようと、ひそかに企てます。
結局そのまま8年がたちました。
「アメノワカヒコ」が帰ってこないので、高天原は今度は雉の「ナキメ」を派遣します。
「ナキメ」は、「アメノワカヒコ」に、帰ってこない理由を聞いてくるよう言われます。
しかし「アメノワカヒコ」に矢で射られ、死んでしまいます。
その矢が高天原にまで届き、「アメノワカヒコ」はその返し矢によって死んでしまいました。
その葬儀の際、「アメノワカヒコ」の父が「アヂスキタカヒコネ」を見て、
「わが子は死んでいなかった」
と喜び、「アヂスキタカヒコネ」に抱きつきます。
「アメノワカヒコ」と「アヂスキタカヒコネ」は、そっくりだった のです。
このことに激怒した「アヂスキタカヒコネ」は、
「穢れた死者と間違うなんて!」
と喪屋を切り倒し、蹴り飛ばし、飛び去っていきました・・
ここで気になるのは・・
「アメノワカヒコ」と「アヂスキタカヒコネ」が 瓜二つ だった
ということ。
これは、どういう意味なんでしょうか?? ( ゚д゚)
同一人物説があるようですが、同じ人物の別の側面、ということなのでしょうか?
いろいろな私
前回「アヂスキタカヒコネ」を、「矢のように目標に飛んでいくイメージ」と書いたのですが・・
「矢」といえば、「アメノワカヒコ」は「高皇産霊神(タカミムスヒノカミ)」から与えられた弓矢、
「天之麻迦古弓(あめのまかこゆみ)」と
「天羽々矢(あめのはばや)」を持っていました。
そしてその 高天原の弓矢 を使って、高天原からの使者「ナキメ」を殺してしまいます。
= 「 高天原に対する裏切り行為」ですよね! ( ゚д゚)
「アヂスキタカヒコネ」はその反逆者の喪屋をぶち壊しました。
もし二人が同一人物のような意味を持っているとしたら、一人の人物の真逆の側面、陰陽(+、ー)を表しているのかもしれません。
高天原を裏切って、芦原中国に留まろうとした「アメノワカヒコ」としての 陰(ー)の側面。
喪屋を蹴り飛ばし、黄泉の国と訣別した、「アヂスキタカヒコネ」としての 陽(+)の側面。
マイナスをプラスに転じてよみがえる?
「アメノワカヒコ」の面を葬り、「 アヂスキタカヒコネ」としての 復活、を意味しているのかもしれません ( ゚д゚)
(一度死んで蘇る、生まれ変わる)(破壊と再生の比喩?)
いろいろと考察してきましたが・・
・・でもまだまだ考え中! ^ ^