『〇〇さんじゃなく、…さんでもなく。』
『〇〇〇…(←私の名前)
………をしてくれるかぁ?』
と甘えるような口調で言ってくる。
目の前の映像は、誰かの指先が映っていて何かをこねて形を作っている。
おがくずのような、おからのような、コルクのような…
直径二センチにも満たないくらいの球体とも言い難いデコボコの形に丸められたそれを誰かに手渡した。
その誰かとは私だ。
それを手のひらに乗せて片手で転がし始める。
見る見るうちにそれは美しい球体になった。
ほんのりと輝きはじめている。
おがくずでもなく、おからでもなく、コルクでもない。
『どろだんご』 と浮かぶ…。
どろだんごとは、土を固めて丸く形作って、その上から何度も何度も薄く土をかけながら磨き上げてゆく。
それはどう見ても土で出来ているものとは思えない程に黒く光る。
どろだんご…。
泥でも光るんだよ…
誰と言わず、彼と言わず。
好きと言わず、嫌いと言わず。
光らせたい輝かせたいと思う気持ちがあれば
そこに優しさがあれば
そこに努力があれば
光り輝き始める。
それを見られるのは自分自身。
その様子を見て、心を同じくしたいと思う者も現れるかもしれない。
もうすでに完成させた者も
もうひと工夫足らずに迷う者
それぞれあってそれで良い。
それぞれの輝きで良い。
それぞれの輝きが良い。
