本堂の照明リノベーション工事で最も難しいのが、本堂の中心であるご本尊様周辺のエリアです。これまでは蛍光灯だけで明るくなっていた場所ですが、ここにも手を入れていくことになりました。

ここ最近、美術館や博物館に行くと照明ばかり見てしまいます。どんな器具によって、どんな光が生まれるのか。その距離や質感、照明の明るさや数など、プロの手によって生まれた明かりというのは対象の素晴らしさを幾重にも向上させる力があると感じています。

















現在の計画では、ご本尊様の鎮座する須弥壇(しゅみだん)上部のスペースの中に、縦にライティングレールのダクトを入れて、スポット照明で仏像を左右から照らすことを考えています。できる限り光を回し、仏像が浮かび上がるような照明が理想です。



ちなみにこれは、カンボジアの寺院のご本尊様です。画像のためわかりにくいかもしれませんが、ご本尊様の後ろにはかなり派手に輝く照明が仕込まれており、これが仏様の後光を表現しているのだそうです。

日本ではここまでダイレクトな仏様の後光はなかなか目にしませんが、私も同じような願いをもってご本尊様の光をいかに美しく照らすことができるのかを考えているのかもしれません。


この週末には、このエリアの調光作業も始まります。全体の明るさの中で、どのようにバランスをとって調和と美しさを表現するのか、現場での打ち合わせは続きます。


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本堂の照明リノベーション工事が着々と進められています。工事3日目、10月21日には7割がたの照明が設置され、現在仮の状態ですが法要ができる状態になりました。

最初の画像は、本堂の東側の室中。これまでは薄暗く、物が積み置かれていた場所でした。こちらの場所も、床間の中にライティングレールと調光可能なダウンライトを仕込み、柔らかな光で仏画や仏像が照らされるようになりました。


こちらが床の間の内部。配線が柱の中に隠され、拡張可能なレールが仕込まれています。


本堂の格天井には色の変更と調光が可能なダウンライトが隅々まで埋め込まれています。時間帯や法要の目的により、光の演出も可能となります。

全体を明るく照らす照明は、いわば陽の照明とでもいいましょうか。


こちらの2枚の画像は同じ床の間(本堂西の室中)です。全体に光が回る時の様子と、暗闇の中に主役が照らされる時の様子では、雰囲気が全く違います。陰と陽、光と影。どのように光を当てるかによって、その表情が大きく変わりますね。


10月23日からの工事では、全体の光のバランスを確認しながら、本堂の中の灯りをさまざまなシーン別に調整していきます。晴天の日、曇天の日、お通夜、葬儀、それぞれに心地よく過ごしていただけるような空間になればと願っています。

10月いっぱいまでは工事が続きます。また追って工事の状況をお伝えいたします。


明日以降はバランスを調整しながら、本堂の天井を明るく照らす間接照明の設置とテストが始まります。天井を照らすことで、空間の広がりを感じていただけると思います。どうぞお楽しみにお待ちください。


職人の皆様、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。


住職


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安洞院のペット供養塔「あいりんの塔」では、これまでお名前やペットへのメッセージを記したプラ竹の緑色の花筒をご利用いただておりましたが、参拝者や会員の増加に伴い、景観の保全や管理が困難となり、画像の通りすべてステンレスの花筒をセットいたしました。


気がつけば約半数は檀家か霊園の墓地使用者であるものの、ペット供養のみ当院をご利用される方も半数近く入会され、まもなく会員数が800軒になろうとしています。当初は霊園のサービスの一環として始めたものですが、ここまでたくさんの方にご利用いただくことになるとは予想できませんでした。


約100本の花筒が設置できますが、お盆やお彼岸にはとうてい100では足りず、あちこちに緑の竹筒が散乱してしまうようになっていました。そこで今回は、環境への配慮も含めて、ペット供養塔ではステンレスの花筒をご利用いただくようにお願い申し上げる次第です。


現在、供養塔前には看板を設置し、今回の趣旨と今後の計画を掲示しております。大切な家族として花筒にびっしりとメッセージを記入していただいているのも手を合わせて拝見してきました。今後は塔婆立ての周辺に、メッセージボードのように絵馬をかけられる「ペット絵馬」のコーナーを設置予定です。発注は完了しておりますので、11月中には完成します。



いつも多くのメッセージをお寄せくださり、誠にありがとうございます。これからも皆さんがペットと過ごした日々を懐かしく思い出すことのできる場所として、維持管理に意を尽くしてまいります。どうぞ宜しくお願いいたします。


↓安洞院のペット供養、納骨施設「あいりんの塔」はこちら↓


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