「莉奈、早く帰ろう♪」




「うん♪」






やっと帰れるぅ~






なんか疲れました



今日一日いろいろありすぎだし






人にぶつかるし






座りっぱなしだし






イケメンには強制で彼女にさせられたし……





ん?






あれ?




私…なんか忘れてる気がするけど





……なんだっけ?





う~ん……?





「待てよ莉奈」






ギクッ






この声は……






「小野寺…」







最悪だわ






小野寺はいつの間にか私の隣に並んでいた







私と小野寺を見て呆然としている麻衣






ははは……




「えぇ!?」





でしょうね





「はじめまして莉奈のお友達さん」






「は、はじめまして!」





勢いよく頭を下げる麻衣





「それじゃ、私はこれで(事情は明日話してもらうからね)」







アイコンタクトすげー





「はぁ…」






帰ろう







先に歩き出す私






「バーカ!先に行ってんじゃねーよ」



走って私の隣に並んで手を繋いで歩く二人





「か、関係ないでしょ!」





は、恥ずかしい……





手……繋いでる





男の子と手を繋いで歩くの初めてじゃないけどなんか……ドキドキする







「恥ずかしいの?」






「べ、別に違うし!」





近づいてきた顔に目を合わせないように背けて歩く






あーもー






なんなのよこれ!






「何気に可愛いじゃん」






ふぁ!?






あ、頭撫でられた……






言い返す暇もなくずっとうつ向いていた






早く止め!




私の鼓動





《つづく》



「今日から俺様の彼女な♪」




……は?




お、俺様?




……彼女?




「ちなみに莉奈に拒否権はねぇーから♪」





さっきから思ってたけど呼び捨てしてるし……





“拒否権はなし”?






いえいえ、遠慮なく拒否します!






だってさ……






今日、初めて会ったでしょ





私は貴方のこと何も知らないし





彼も私のこと知らない





なのに彼女?






ありえないから!!






「すいません、無理です」





断った







たしかに、カッコいいですし





どちらかというと私の好み






それにドキドキしました






けれど、俺様はやだ……





私の好みじゃないんじゃーー!!





ブーケ1莉奈ちゃんの脳内ブーケ1





「姫、目を閉じて」






「は、はい」






現れた王子さま





そして近づいてくる王子さまの唇









って、展開を好んでるの!!






だからこそ、ワガママで俺様は断固却下!!






なんて思っていると小野寺君はある提案をした









「二ヶ月」







二ヶ月?







「俺と付き合ってよ」






「え?」







二ヶ月だけ付き合うの?






「その期間内にお前が俺に惚れたら俺の勝ちで彼女になってもらう、そのかわりお前が俺に惚れなかったら俺はお前を諦める」







ようするに







「私の気持ち次第?」






「そ♪じゃよろしくね彼女さん」










うそでしょーーー!!






《つづく》






あれから時間がたって無事、入学式は終了した




「はぁー疲れちゃった」



「あたしもー」




ふたりで教室に戻る



このあとは挨拶をして解散するだけだから早く帰れる




私と麻衣の席は残念ながら離れてしまったけど窓側の一番後ろを確保した



やったぁーって感じ



私の周りには同じ学校の友達や他校の知らない人がいる



右隣は同じ学校の吉田君



仲良くしててよかったぁ



前の席の娘は他校の知らない人



左隣は…あれ?




いない…





どうして?





皆、揃っているのにポツンと一つ空いた席




誰なんだろう?







まぁいっか?





いづれは分かることだしそれまで本でも読んでよう♪




私が今ハマっている小説はズバリケータイ小説!



現実とは裏腹に超乙女チックに描かれている物語



それにキュンキュンしてしまう私




夢があっていいよね



現実なんてどうにでもなっちゃえって思っている







「おーい」





……ん?






「おーい、聞いてる?もしも~し」







あれ?




空耳じゃなかった





静かに左を見る私




「!!?」




う、嘘でしょ?




なんでここに…朝の人がいるの!!?




「おはよ」




いやいやいや!




『おはよ』じゃないから!




「俺の名前“小野寺祐輔”よろしく」




「…は、はい……?」




自己紹介しなきゃだめだよね?





「…えっと、私は崎森莉奈です…よろしく?」





あれ?



最後、疑問系だった?





そんなことを思っていると小野寺君は突然笑いだした





私なんか言った?







「っくく…放課後ここで待っててね」




「分かりましたから、笑うの止めてください」




「よーし、お前ら席についたか?」



あ、先生が来た



てか、若くないですか?




「今日からお前らの担任になった東藤健一だ、一年かんよろしな」



「おぉー!!」




皆、叫びすぎなのでは?





「そういえば莉奈はどこ出身だっけ?」


「南中だよ」




「彼氏いねぇよな!」




何故、彼氏いないと断定したんだ?



「じゃあさ………」


!!?




《つづく》